失業者二人の旅日記  初冬の大地へ      Part10 白銀 その1

第10日目 12月9日

哈密21:04(T296次)→12:10蘭州(20分晩点)
② 蘭州12:21(チャーター車)→13:46白銀

兰州站からはトウさんがチャーターした車に乗って、高速道路を白銀に向かいました。約100キロの道のりです。中国鉄路も通ってはいますが、本線上の白銀西站は、約7キロ離れた街外れにあり、上下各7本だけが停車しています。市内には支線の白銀市站がありますが、朝に上り1本、下りは夕方に1本しか旅客列車は走っていません。所要時間も約3時間と、利用できません。


▲ 兰州は中国全土に知れた牛肉麺発祥の地で、前回に準特急先輩と美味しい麺をいただきました。左のこってりした新疆拌麺とは違って、コクがあるのに透き通ったスープは、日本人好みでもあります。麺の種類は選べますので、平麺を注文しました。トッピングは、焼き豚ならぬ焼き牛肉です

白銀は、トウさんにとって地元で、数10回も案内されている縄張りです。O氏も5回目とあって土地勘抜群、撮影場所は熟知しておられます。頼もしい二人がパートナーですのでここは黙って付いて行きました。

白銀は銅鉱山と精錬所があり、鉱石運搬の貨物と、職工通勤用に上遊型が牽引する客車列車が、専用線を走っています。市内を抜けた山全体が社有地となっていますので、前もって許可を受けた人や車のみ入場が出来ます。道路では、各所に検問所が設置されていて、車内やトランクまで検査されました。既に貨物はDL化されたので、撮影は朝夕に走る通勤列車です。

▲ 通勤列車ダイヤは上記だろうですが、貨物列車は皆目分かりません。今日は、ギリギリ間に合う359次を道と交差する踏切前の丘で撮る事にしました。白銀市内は標高約1,720m、踏切付近は約1,760mで標高差40mです。10~20‰登り勾配を上がってきます。


▲ 15:28、白蛇ごとき白煙をたなびかせてSY1470号機が牽引する359次がやって来ました。同じSYが走る勾配の少ない調兵山にはない迫力がありました。


▲ 15:42、すぐに車に乗っての追っかけです。見事な白煙を山間から見せてくれました。標高は1,860m、撮影場所はこちらです。


▲ この専用線には、上遊型が終点の深部銅鉱まで正方向で行く列車と、逆方向で途中の三冶錬で折り返す列車の2種類があります。ターンテーブルはありませんので、見ただけでどちらへ行く列車かが分かりますと教えていただきました。16:47、こちらは三冶錬で折り返し発車するSY1047号機牽引の360次通勤列車です。

雅満蘇でストレスを溜めていたので、一気に吹き飛ばす快走シーンを見せていただきました。

今日の最後の撮影は、こんな所にあるのかと思える高層炭住アパート下の始発駅 ”白銀新駅” です。満月を見ながらの18:15351次の発車でした。


▲ 白銀には美味しいしゃぶしゃぶがありますから楽しみにしておいてくださいと、トウさんが案内してくださったお店です。ビール等飲食全て込んで、3人分で210元(約2,650円)でした。

白銀のホテルには、清潔なベット、温かいお湯の出るシャワーもトイレもありました。3日間の汚れを落として明日に備えて早くにベットに入りました。
 Part11へ続く

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