先日、乙訓老人に引っ張られて、京阪中之島線の終点に聳え立つリーガロイヤルホテルを訪れた。ここで来たる12月6日(日)に「昭和と京阪電車とドイツの路面電車」と題する京阪中之島線開業記念の講座が開かれる。講師の名前を見てほしい。なんと我が乙訓老人である。
この日は、会場の下見をするために訪れ、帰路に「掲示板に載せといてくれ」とチラシを渡されたのである。講座の内容は、老人が三歳のときから京阪に親しみ、「将来は京阪の社長になる」と小学校の卒業文集にまで綴った、京阪への愛惜の思いを吐露し、合わせて電車の母国たるドイツの路面電車も加えた、絢爛豪華なスピーチとなっている。リーガロイヤルホテルと言えば、大阪を代表する格式あるホテルである。乙訓老人の品格と、ホテルの格式が見事に一致した、稀代の講座と言えよう。
大は数百人から小は2、3人まで、老人は多くの講演を経験してきた。ところが、それらはすべてタダであった。今回は、金3300円を徴収する有料のセミナーである。さしもの老人も構えが違う。まだ一ヵ月以上も時間があるのに、老人の顔には心なしか緊張感があふれていた。
3300円が惜しくない会員、あるいはヒマを持て余している会員、12月6日は中之島線に乗ってリーガロイヤルホテルまで足を運んでほしい。