嵯峨野トロッコの“ナメクジ” 解体へ

京都市の嵯峨野観光鉄道トロッコ嵯峨駅構内に保存展示されていたナメクジ、D5151が解体されることになり、最後の姿を見るため、年末恒例の“近所鉄”として行ってきました。2004年に京阪樟葉駅前くずはモールの保存展示場所から移ってきて、トロッコ嵯峨駅の19世紀ホール前で展示され、訪れる観光客に親しまれてきましたが、屋根なしの野外に展示されてから50年近く経ち、老朽化のため解体されることになりました。年内のトロッコ列車の運転日は、本日が最終日で、近くで見られるのは最後となり、年明け早々に解体に掛かると言うことです。

“保存車両”と言えば、永遠不滅と思いがちですが、種々の理由で存亡の危機に瀕する例は、最近よく耳にします。京都でも、加悦のSL広場の2020年春の閉園が決定し、貴重な車両27両の行く末が案じられています。トロッコ嵯峨も、加悦も、クローバー会のイベントで見学しただけに、消滅の危機に接すると、ひとしおの思いです。

嵯峨野観光鉄道トロッコ嵯峨駅構内の保存機のナメクジD5151。D51のうち初期機のナメクジは95両製造されたが、案外保存が多く、そのうち、約20両が保存されているが、形式と製造番号が同じ5151は、他形式でもあまり例が無いだけに貴重な存在だった。

特徴ある半流線型を見る。ロッドがキレイに下りているのは、心配りが感じられる。たしかに痛みは見られるが、ほかの保存機と比べるとマシなほう。

赤ナンバーのプレート、くずはモール時代も赤で、保存後に塗り替えられたようだ。▲▲「ありがとう」のマークが前面に。

▲▲▲昭和12年川崎車輛で製造後、吹田機関区に配置のあと、姫路、福知山と移動、昭和34年に吹田第一機関区へ戻った。吹一区では、入換機として使用され、昭和46年に廃車となり、枚方市の「くずはモール」で展示され、2004年に現在の場所に移された。来年2月末までの冬季運休期間中に解体される。

 

外国人観光客にはとくに人気があるようで、待っていると、つぎつぎカメラで収めて記念写真を撮っていく。現役時代のD5151を、DRFC時代に吹田第一機関区へ見学に行った際に撮っていた。今から51年前の昭和43年11月のことで、この日のネガを検索すると、午後からは、大阪市電をみんなで撮っていた。D5151の用途は、吹田操車場の入換用であり、添乗の便のため、デフが取り外されていた。ナメクジ、デフなしと、1000両以上のD51の中でも特異な存在だった。昭和44年にデフを取り付けたが、ほかにも吹一区で入換用のナメクジの52、73、77、78、91、標準機でも116、133、586、863などもデフを外していた。城東貨物線で使用のD51は、別のデフ付きD51が充当されて、運用が区別されていた。

 

 

吹一区のラウンドハウスのデフなしD51。写真でしか見たことがないC52に雰囲気が似ている。羽根をもがれた鳥のようで、あまり好きにはなれなかった。電車に乗って、吹田操車場の横を通ると、ハンプで長編成の貨車を懸命に押し上げていたD51を思い出す。 D5151を、ほぼ定点対比する。入換用で向きを何度も変えるため、ランボード上に動力逆転機を装備していたのが特徴だった。

 

4 thoughts on “ 嵯峨野トロッコの“ナメクジ” 解体へ

  1. 嵯峨野観光鉄道のトロッコ嵯峨駅には、駅舎内には、C56、C58、D51が保存され、さらにジオラマコーナーにはEF66もありますから、これで蒸機が無くなった訳ではないのですが、屋内でキレイに大事にされている蒸機より、風雨にさらされてボロボロになった蒸機のほうが、より現実の蒸機らしさが味わえて、愛しい思いがありました。

  2. 以前に撮った同機の写真が出てきました。2007年の撮影ですので、保存後まもなくで、まだキレイな状態です。手前にジャマな椅子やコーンもなく、形式写真もバッチリで、ロッドが揃った状態は、いかに美しいか、よく判ります。

  3. これは知りませんでした。残念です。くずはにあると思ったD5151をここで見た時はうれしかったものですが。私は1971年に、D5151が津田駅に来た時に撮影に行きました。津田駅では、木造で手書きのナンバープレートをつけた状態でした。

    • Kazさま
      私のほうにも貴重な情報をいただき、ありがとうございます。私も、D5151が、「くずは」へどの経路で送られたのか気になっていましたが、津田まで回送されたのですか、そこから陸送されたのですね。トロッコ嵯峨の今の様子は分かりませんが、冬期の運休中に解体と聞いていますので、作業が始まったのかもしれません。

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