お城と電車(15)

北陸唯一の現存天守が丸岡城である。城主は信長の家臣で秀吉のライバルでひげもじゃが特徴の柴田勝家の甥の柴田勝豊により1576(天正14)年に築城された。勝家の正室は信長の妹で美貌のお市の方である。お市は浅井長政に嫁ぎ小谷城で信長に攻められたが3人の有名な娘共々逃れることができた。その後柴田勝家に嫁いだ。丸岡城の石垣は荒々しい野面積みである。丸岡城が有名なのはショートセンテンスの元祖「一筆啓上火の用心お仙泣かすな馬肥やせ」という手紙文である。一筆啓上は家康の家臣本多作左衛門重次が陣中から妻にあてたものでお仙は後の丸岡城主本多成重の幼名仙千代である。丸岡城は桜が有名で霞ケ城とも言われているが訪問したのは1991年2月22日の雪の日であった。駅から離れていてタクシーを利用した。福井地震でかなりやられたが修理して重要文化財となり現在に至っている。建物内部には急な階段があり今なら上るのも厳しい。尚、浅井長政の小谷山城跡は崩れた石垣などが残っており当時の戦いを偲ぶことができる。また、秀吉、勝家の古戦場賤ケ岳や織田・徳川連合軍対浅井・朝倉連合軍の姉川の合戦場も近くにあり戦国ファンには見逃せない地域である。▼

城見学の後は倶利伽羅に行っている。途中、小松駅で撮った写真が残っている。青森行き特急「白鳥」クハ481-36とクモハ475-53普通電車。▼

お市の方は最後は柴田勝家と福井城で自害したと言われている。丸岡城訪問の朝、福井城(越前北庄城)の石垣を撮影した。▼

お城と電車(15)」への10件のフィードバック

  1. 福井には福鉄、えちぜん鉄道があるのと、自宅からは各停でも日帰りでいけるので毎年青春18切符の時期に出かけています。戦国時代にも興味があって、一昨年には一乗谷と丸岡城にも行きましたが、どちらも鉄道を使っては行きにくいのでレンタカーの旅となりました。鉄道とはなかなか両立しませんね。

    • 大津の86さんに車で大津市内の神社仏閣を案内していただいた時に大津は京都に比べて観光客が少ないように言われたことを思い出しました。比叡山延暦寺、日吉大社、三井寺(園城寺)等々いくらでも行く所あるのになあと思いました。しかし、戦国時代の舞台は大変多いと思います。私の場合は免許返納の前でしたから、安土城跡、近江八幡城、小谷城や各古戦場を車でまわりました。滋賀県は戦国の宝庫です。琵琶湖の北岸もいつも見る琵琶湖の風景と異なり印象に残りました。佐和山城跡と修復工事中だった彦根城は未訪問ですがいつもJR新快速電車から眺めています。有難うございました。

  2. 準特急様
     懐かしい故郷を思い出す機会を有り難うございます。
     丸岡城はママチャリをこいでたまに行った記憶があります。ちっちゃなお城ですが当時は日本最古の現存する木造のお城と言われていました。最近ではそうじゃなかったとの報道がなされ、がっかりした記憶があります。
     特急白鳥も懐かしいですね。この写真はJR東日本の車両ですね。指定席の座席が若干高い位置にありシートピッチも広かった記憶があります。
     福井城のお堀は日常風景でした。城跡には県庁、県警本部、県議会議事堂で占められていました。写っている大きな建物は議事堂ですね。春は桜が見事です。少しずつ手が加えられているようですが。

  3. 準特急様
    いつも「お城と電車」のシリーズ読ませていただき勉強させていただいています。昨日(1月20日)、坂井市の丸岡文化財団が日本一短い手紙のコンクール「一筆啓上賞」の入賞作品5編を発表したようです。
    『鬼作左(おにさくざ)』とよばれた本多作左衛門重次は、天下人となった豊臣秀吉の勘気にふれ、家康も長いものに巻かれるしかなく、やむなく蟄居を命じ、そのまま許されること無く取手の地で亡くなりました。取手市にある浄土宗本願寺が菩提寺となっていて、墓所は寺の北西約1kmにあり、「本多重次墳墓」として茨城県指定史跡になっています。
    取手という地名は、戦国時代に大鹿太郎左衛門の『砦』があったことから、名付けられたといわれていて、平将門の時代から鬼怒川(現在の利根川)と小貝川に囲まれた要害の地で、周辺の市町村には天守や石垣は存在しませんが土塁に囲まれた城跡が数多くあります。
    1月からお寺やお墓の写真はまずいですので、取手を出発して利根川橋梁を渡る常磐線の上りE531系快速電車です。10年前の2013年4月の写真ですが、一番左側の単線が旧快速下り線で1958年(昭和33年)に三代目として架設された昭和橋です。電車の走っている左から2本目の単線は、1917年(大正6年)架設の旧下り線の二代目橋梁が1962年(昭和37年)に快速上り線に転用された大正橋です。この橋は、1963年(昭和38年)の国鉄企画、岩波映画製作所製作の『ある機関助士』に登場します。奥の複線の橋梁は当時建設中の快速線上下線の平成橋ですが、2013年12月から2014年11月にかけて新橋梁に切り替えられ、現在は大正橋、昭和橋とも取り壊されました。三世代の橋梁が見られた貴重な時期でした。

  4. マルーン様
    いつも有難うございます。福井はマルーンさんの故郷ですが歴史的にも興味深いものが多くありますね。私の孫は鉄道好きから歴史好きに変更したようで丸岡城の一筆啓上の差出人本多作左衛門は知っていました。井原実さんへのコメントで彦根城、佐和山城に行きたいと申しましたが、朝倉氏の一乗谷も蜂谷さんから薦められました。さらに奥地にある越前大野城も天空と言わないまでも一度見たいと思っております。実は越美北線はまだ乗ったことがありません。そのうちにと言いながら早くしないとその機会はなくなる可能性もあります。

  5. 快速つくばね様
    いつも有難うございます。秀吉の勘気にふれ、家康の長いものに巻かれるのくだりは今でも政治やサラリーマンの世界に通じるものがありますね。そうですか。本多作左衛門重次は取手に眠っているのですか。一度確認に行きたいです。利根川橋梁変遷のご説明有難うございます。難しいですね。かつて常総線の新守谷に両親が住んでおりまして、取手で同線に乗りかえると車内での会話に急に茨城弁を感じたものです。最近は各地の訛りが消えているようで寂しい限りです。利根川と言えば小学生の頃に何かの年鑑で信濃川(367Km)に次いで2番目(322km)の順位であったことと石狩川、天塩川、北上川、阿武隈川、最上川、天竜川、阿賀野川など3番目以降も覚えています。年鑑には高い山も出ていました。山や川は順位に変化はないと思いますが、トンネルも出ていて、国鉄時代の清水、丹那もよく覚えていましたが、その後北陸トンネルがトップになった時までは記憶にあります。仙山線の面白山トンネルもよく通過しますがこれも在来線では長かったです。最近は技術の進歩に伴い新幹線のそれが上位を占めさっぱりわからなくなりました。因みに青函トンネル(53.9km)が一番ですが、ここは在来線の一番とも言えます。また、この年鑑では鉄道起終点も出ており常磐線は日暮里-岩沼と覚えたのもこの頃です。最後に常磐線の103系の拙写です。天王台から取手の間も場所を探しましたが結局我孫子で妥協したクモハ103-84-クハ103-468の取手行き15連です。103系は関東で消えて久しいですが、関西の方は播但線界隈はまだ残っているのでしょうか。

  6. 準特急様
    我孫子駅に進入する15連の青電103系有難うございます。一時期、この電車で毎日上野まで通っていましたが、国鉄が1987年(昭和62年)に分割民営化された年の12月1日から快速電車(上野-取手間)を最大10両編成から、103系電車および通勤型電車最長の15両編成へ増強されました。日本では4つドアの電車が15連になるのは初めてで、松戸や日暮里で車掌は60個あるドアの戸閉めの目視確認がほとんどできなかったのではないかと思っています。
    私もミニ百科に掲載されていました今でいうベスト10を覚えていますが、北陸トンネル開通後、東海道新幹線が開業する前の1963年の順位は以下の様でした。9位と10位は自信がありません。

    北陸トンネル(北陸本線 敦賀-南今庄:13870m)1962年
    清水トンネル(上越線 土合-土樽:9702m)1931年 上り線用
    丹那トンネル(東海道本線 熱海-函南:7804m)1934年
    仙山トンネル(仙山線 奥新川-面白山高原:5361m)1937年
    深坂トンネル(北陸本線 近江塩津-新疋田:5170m)1950年 上り線用
    笹子トンネル(中央本線 笹子-初鹿野(甲斐大和):4656m)1903年 下り線用
    釈迦岳トンネル(日田彦山線 彦山-筑前岩屋:4378m)1956年
    石北トンネル(石北本線 上越(信)-中越(信):4329m)1932年
    猪鼻トンネル(土讃線 讃岐財田-坪尻:3845m)1929年
    関門トンネル (山陽本線 下関-門司:3614m)下り線
    (参考)
    青山トンネル(近畿日本鉄道大阪線 西青山-東青山:3432m)1930年
    *1975年開通の新青山トンネルは 5652m
    生駒トンネル(近畿日本鉄道奈良線 孔舎衛坂-生駒:3338 m)1914年
    *1964年開通の新生駒トンネルは3494m

    それが現在では次の通りとなっていて、北陸トンネルは11位となりランク落ちしてしまいました。2023年度末に北陸新幹線が敦賀まで延伸すれば、新北陸トンネルが19475mとなり6位になるようです。

    青函トンネル(津軽海峡線:53850m)
    八甲田トンネル(東北新幹線:26455m)
    岩手一戸トンネル(東北新幹線:25810m)
    飯山トンネル(北陸新幹線:22251m)
    大清水トンネル(上越新幹線:22221m)
    新関門トンネル(山陽新幹線:18713m)
    六甲トンネル(山陽新幹線:16250m)
    榛名トンネル(上越新幹線:15350m)
    五里ケ峰トンネル(北陸新幹線:15175m)
    中山トンネル(上越新幹線:14857m)
    北陸トンネル(北陸本線:13870m)

    • 快速つくばね様
      常磐線の蒸機列車を撮影されたので私と同じ世代の方ではないかと思いますが、同じような感覚でいろいろな当時のベスト10を覚えられているので嬉しく思います。今月は福島駅でまたまた古関裕而の「栄冠は君に輝く」を聞きました。同氏の作曲した「六甲おろし」とともに元気の出る曲だと思いました。おかげさまで丸岡城から坂東太郎に行きつくとはデジ青のテーマからのコメントされる皆さんの知力、記憶力からの派生した話題の面白みと思っております。

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