かぼちゃ電車の思い出 (京都編⑤) 大切なもの 遠ざかっても、、、

後祭の宵山の日とは、季節感が異なるサブタイトルですが、この連載も本日が最終回ということで、乃木坂46『サヨナラの意味』の歌詞を使わせていただきました。

2023年3月、ダイヤ改正から数日後のこと。京都の113系と117系が3月31日を以て引退するとJR西日本から発表がありました。普段、京都駅でよく見かけていたので、後悔は無いと思っていましたが、やはり私が一番好きな電車なので、最後にもう一度乗ろうと思いました。

草津駅で折り返し待ちをする113系。
ダイヤ改正から引退までの間、113系と117系の代走運用が組まれ、湖西線や草津線のほとんどの列車が両系列で運用された。

3月25日(土)の夕方、京都駅へ向かいました。乗車するのは、京都発の草津線直通列車で、京都~草津間を往復しようと思いました。0番のりばから、16時23分発の柘植行きに乗車。定刻に発車した列車は、優等列車が走る外側線を走ります。先行列車の関係から、それほどスピードは出ませんでしたが、113系が外側線を走ること自体が私にとっては嬉しく、草津までの30分弱はあっという間でした。沿線では、踏切の外で自転車にまたがりながらスマホで撮影する小学生や、線路沿いで手を振る親子、撮影するファンの姿が印象的でした。

京都発の柘植行き普通列車

草津に到着し、一度改札を出た後は17時35分発の京都行きの発車まで、1番のりばで発車を待つ113系の車内を撮影したり、引退に合わせて跨線橋に展示されている113系、117系の写真の数々を眺めて過ごしました。このうち写真の展示は、乗務員さんが感慨深げに眺めている姿が大変印象的でした。

草津駅の駅名標と絡める

リニューアル車の車内。窓配置の違いもあるが、新型車両とほぼ遜色ない内装。

路線図はダイヤ改正後のものに更新されていた(わかりにくいが、うめきた新ホームが反映)。

17時35分発の電車は、先頭車がリニューアル車で中間車は非リニューアル車でした。せっかくなので後者を選択し、京都まで昔ながらのボックス席に腰掛け、豪快なモーターの音を聞きながら移動しました。

草津からの帰路に乗車した113系は、中間2両が非リニューアル車。

この1週間後、向日町の113系と117系はラストランを迎えました。それ以後、廃車回送は少しずつ進みました。就職活動で大阪へ向かう道中、新快速の車内から向日町の車庫を眺める際、少しずつ緑色の電車が減っていくのが分かりました。そして、12月26日、最後の1編成が廃車回送されました。撮影に行くことはできませんでしたが、この編成が、3月25日の帰りに乗車した編成であることを知りました。折しも、私が1年間務めたDRFCの会長の座を退くタイミングでもあり、何か不思議な縁を感じたのでした。

最後に乗車したのは、吹田総合車両所京都支所のL3編成。同支所所属の113系の中で、最後に吹田に廃車回送された編成となった。 L3編成の廃車回送と私がDRFCの会長を引退するタイミングはほとんど同じであり、不思議な縁を感じた。

かぼちゃ電車の思い出 (京都編⑤) 大切なもの 遠ざかっても、、、」への2件のフィードバック

  1. 岡山好きの元京都人様

    元京都人さんの113系愛が伝わるシリーズでした。また新たなるシリーズを楽しみにお待ちしております。

    個人的には旅行記が好きなので、元京都人さんの今後の投稿に期待しています。

    • 奈良の駅名研究家様

      ありがとうございます。次のシリーズは旅行記の予定です。是非ご期待くださいませ。

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