九州のたび(その2)

前回の投稿から2ヶ月も経ってしまいました。中途半端で終わるのも気持ちが悪いので、気を取り直して続けることにしました。しばしお付き合いください。
2日目は乗り鉄が中心、もう一度市電の写真を撮った後、9:40の鹿児島中央発日豊本線国分行きで隼人に向かいます。鹿児島を出ると錦江湾沿いを走り、あいにくの雨で山頂は雲に覆われていますが桜島が眺められます。SL時代の名所竜ヶ水を通り、隼人で吉松経由の都城行きに乗り換えます。吉松には11:42に到着、吉松はSL時代機関区があり、使われていないものの広い構内は当時交通の要地だったことをうかがわせます。隣のホームに次に乗車する「しんぺい2号」が停まっています。御存知の通り、JR九州にはユニークな特急、観光列車が走っていますが、「いさぶろう」「しんぺい」は地元の人も乗れる観光列車という位置づけで4人掛けと2人掛けの指定ボックス席のほか私の乗ったしんぺい2号には2号車に7席、3号車に6席の自由席があり、また各車両の中央部は展望スペースになっていて、ここも一応指定券無しでも自由に使えます。IMG_0497k

↑展望スペース、座席は無いが出窓風でもたれて外が良く見える 

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↑地元利用者用に整理券の発券装置がついている

乗車率は半分程度でしょうか、指定席券を持っていない人も多く、自由席に移る人も見かけました。人吉までの各駅では地元の人が土産や弁当を売っていて、5分程度の停車時間の間に皆、買い物をしたり、写真を撮ったりしています。IMG_0467k

↑乗客は下車して三々五々写真を撮ったりしている(真幸駅にて)

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↑矢岳ではホームの横にSL展示館があってD51が置かれている。

このルートの見所はやはり大畑付近でしょうか。ループに入る前に大畑の駅とスイッチバックが俯瞰できる場所があり、ここでは一旦停車して、案内があります。木々の間から見るという感じなので、3両編成の各車両ごとに都合三回停車してくれます。IMG_0480k

↑車窓から見た大畑の駅と前後のスイッチバック

こんな停車もあって、吉松-人吉間通常1時間を切るところ約1時間15分かけてゆっくりと走ります。人吉に着くとそのまま次の九州横断特急に乗る人もいるようですが、私は一旦降りて、機関庫の方を見に行きました。IMG_0502k

↑人吉駅で並んだ「しんぺい」号と「九州横断特急」

熊本からやってきた下りのSL人吉はもう到着していて、機関車だけが機関庫に入っています。機関庫の裏手に廻ると機関区の中が見学できるようになっていて、投炭体験ができるところや、写真などがおかれた資料館もあります。機関庫の中も見られるらしいのですが、残念ながら13:30で終わっていて入れませんでした。その代わり、14時頃にSLが転車台に来て方向転換をしていくのを見ることができました。IMG_0536k

↑転車台で方向転換

駅に戻ると大分人が集まっていてその内にSLが客車を引いて入ってきました。機関車は筑豊線から最後には湯前線を走っていた58654、客車は50系を改造したもので、1号車3号車には展望ラウンジ、2号車にはビュフェがついています。IMG_0568k       ↑しゃれたビュッフェカウンター、断わって撮らせてもらいました

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↑車内のショーケースには機関車の模型が陳列されています。

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↑人吉駅では駅弁売りが健在です

また車内にはショーケースがあって、車両の模型が置かれているなど、ゆとりというか遊び心満載の列車です。球磨川沿いを走ると、川でラフティングをしている人が手を振ってくれたりして、熊本までの2時間半は退屈する事無く楽しむことができました。IMG_0560k

↑球磨川でラフティングする人がオールを振ってお出迎え

熊本到着前に、「御乗車ありがとうございます」の挨拶の後、最後にサプライズがありますとの放送が入りました。何かと思っているとアテンデントさんが一つずつ文字の書かれたラミネートシートを窓際の客に渡し、これを外から見えるように掲げてくださいと言っています。しばらくすると熊本駅の手前で豊肥本線を走る「あそぼーい」が併走します。その窓には「あそぼーい乗りにおいで」のメッセージが見られました。IMG_0569k

↑「あそぼーいのりにおいで」の文字、こちらにはSL人吉の「吉」の字が見える

こちらには「SL人吉何とか」と書いてあったようです。たまたま同時到着だったのを利用したのか、これをするためにわざわざ同時到着にしたのかはわかりませんが、最後まで遊び心満載の観光列車でした。

九州のたび(その2)」への2件のフィードバック

  1. 大津の86さま
    2ヵ月ぶりの旅行記、拝見しました。私もいっとき勢いで書いてしまうのですが、途中で挫折してしまいます。中断しているものもたくさんありますが、86さんに励まされて?再度チャレンジします。
    さて、「しんぺい」「いさぶろう」は、私も3年ほど前の一人旅で乗ったことがあります。自然ばかりの区間ですが、蒸機時代と較べると、樹木の成長などで車窓の景色が違うと感じました。九州には観光列車がたくさん走っていますが、みんな特急で、乗車券だけで乗れる列車は「いさぶろう」「しんぺい」だけなんですね。普通乗車客が極めて少ない区間のため、観光列車と合体した結果でしょう。さすがに種車のキハ40はくたびれた感じですが、貧乏旅行ばかり続ける私にとっては、十分に豪華列車に映りました。

    • 総本家青信号特派員様
      コメントありがとうございました。大畑は今回初めて行きましたが、総本家青信号特派員様の言われるように、昔に本で見て想像していた風景とは大分違うと感じました。それでもスイッチバックとループの雄大さははじめてみる者にとっては大きな感動でした。こんな中を混合列車がのんびり走っていたのですね。私が卒業したのは昭和50年でもうSLの最終期、この時代の数年は本当に大きな変化がありました。諸先輩方の写真を拝見するたびにうらやましく感じます。

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