2016台湾の旅(後編)

 打狗鉄道故事館はMRT橘線終点の西子湾駅の2番出口を上がったすぐのところにあり、旧高雄港駅で、開業時は打狗駅と言う名前であった事から打狗鉄道故事館と呼ばれています。一昨年ぶんしゅう様が行かれた後、2014年4月19日に新しくDL2台、貨車1台が展示されました。
IMG_4538k▲林口発電所で使っていた1970年日立製HG60BB型ディーゼル機関車、動態保存なのか訪れた時はエンジンがかかっていて、2人の係員が何やら触っている。広いヤード跡は緑地になっていてこの日は何かのイベントかタコがたくさん上がっていた。

翌10日は早起きして太麻里に向かいました。太麻里駅で金崙温泉で宿泊して先行されているデカンショまつり号さんに電話して、場所をお聞きし、駅から約30分坂道を歩くと上の方からブギウギさんの呼ぶ声がして、無事に合流することができました。
IMG_4588k▲太平洋を望む雄大な景色だが、天候がもう一歩だったのは残念

14時ごろまで場所を変えて撮影の後、お二人とは別れ、南州で下車、車窓から見ると線路の両側に椰子の木があり南国の雰囲気が味わえます。適当な撮影地を探しましたが、事前の調査ができておらず満足な写真は撮れませんでした。
夜はまたおふたりと合流、高雄駅裏の鉄ちゃん御用達の店で食事をして話が弾みました。
ブギウギさんはその日の夜行で台北に戻り、午後の便で帰国されるということで、翌日はデカンショまつり号さんと二人で虎尾のサトウキビ列車を撮ることにしました。月曜日だけ運行の左営6:48発の列車、単身赴任者用が出勤する列車のようです。
IMG_4646k▲左営では見事にガラガラ、それでも途中台南、嘉義からそれなりの乗車があった

雲林には7:33到着、虎尾のサトウキビ列車の1番列車は8時発なので充分間に合います。虎尾は過去3度訪問しているので当初は予定していなかったのですが、高鉄の雲林駅が12月1日に開業したのを知って急遽訪れることにしました。
IMG_4654k▲雲林駅日中1時間に1本の停車だが駅は立派。スタバもあった

高鉄雲林はサトウキビ列車と交差するところから北へ約2kmのところにあり、歩いて訪れることができます。雨が降っていることもあり今回もタクシーをチャーターしました。1時間NT$500と言っていたのをNT$450にまけさせましたが、調べると以前は2度ともNT$350で、少し足元を見られたかもしれません。しかし、雨の中線路の横の未舗装の道にもいやがらず車を入れてくれ、4時間で5箇所で撮影ができて、まずまずといったところでしょうか。IMG_4678k   ▲13号積み込み所、ダンプが次々とやってきてここは何度行っても見飽きない

IMG_4701k    ▲高鉄との交差地点、今回も高鉄との出会いの写真は撮れず
斗南までタクシーで送ってもらい、昼食を取って彰化へ、ここでデカンショまつり号さんとはお別れ、私は未乗区間の海線経由で台北に向かいました。
いろいろ寄り道して台北には20時過ぎに到着、荷物もあって面倒になり、コンビニで弁当とおでんを買い込み部屋食としました。ところが夜中に腹痛で目が覚めました。何が悪かったのか数分おきに襲ってくる胃の痛みと、吐き気と下痢、一睡もできずに朝を迎えました。昨日からの雨も続き完全に戦意喪失、少し痛みがましになるのを待って、当初目的の未乗区間である瑞芳-海科館と八堵-基隆間の乗りつぶしに出かけました。瑞芳-海科館は2014年1月に海洋科技博物館のアクセスとして開通、平渓線菁桐との間、ほぼ1時間毎の運行です。瑞芳11:17分発に乗るべく待っていましたが時間が過ぎても来る気配がありません。駅員に聞くと次は12:17分とのことで何と12月1日に時刻改正があって11:17発だけが無くなったそうです。普通なら瑞芳の町で早めの昼食でも食べて時間をつぶすところですが、食事どころでなく、町に出ても食べ物の匂いで吐き気を催すような状態、ひたすら待合室で時間の来るのを待ちました。
海科館までは10分瑞芳からは4.2kmとの事で表定速度25kmほど、平日とはいえ乗客は8人だけでした。
IMG_4735k▲海科館の周辺は何もなく、客を下ろした列車は何故かトンネルの向こうに消えて行き、雨の中震えながら列車が戻ってくるのを待った。
折り返しで瑞芳に戻り、最後の未乗区間の基隆に行き、台鉄と高鉄の完乗を果たしました。
IMG_4745k▲基隆は昨年6月に完成した半地下駅で北と南に駅舎があり、北駅舎を出ると目の前は港
一応初期の目的は達したので早々にホテルに戻り、休息としました。
最終日やっと体調も戻り、空港へ行く途中に、台湾で走った1号機関車の騰雲号と日本の最初の10台の機関車の内の1台で天皇御料車を牽引していて、その後台湾に運ばれた9号機関車が陳列されている国立台湾博物館に寄りました。
IMG_4764k    ▲ガラス張りの建物の中で保存されていて入れない
IMG_4755k     ▲騰雲号の走行音が7時から20時まで10分おきに鳴らされている
今回の台訪はあまり天候に恵まれず、ハプニングもあって満足できるものではありませんでした。加えて台湾鉄道の完乗をしたと思っていたのによくよく調べてみると、追分-成功の海線山線短絡線はまだ乗車しておらず、次回の宿題となりました。今年は、桃園空港のアクセス鉄道、高鉄の南港延長、高雄のLRTも開通とニュースが控えており、まだまだ台湾詣でが続きそうです。

2016台湾の旅(後編)」への5件のフィードバック

  1. 大津の86様
    その後、体調をこわされたとのこと、復調されたようで何よりです。経験ありますが、海外で体調を壊し寝れないのは心細いものです。私も山線から海線にワープする成追線はまだ乗ったことがありません。通勤電車ばかりなので、わざわざ乗りに行く気も起こらず未乗区間のままです。太麻里もだいぶ撮ったので、海線区間で風車を背景に撮れれば、と思っています。また機会がございましたら宜しくお願いします。

  2. 大津の86様
    デカンショまつり号です。
    このたびは、ご一緒させていただき、初めて虎尾に行き、台湾の鉄道の奥深さを再認識しました。ありがとうございました。
    ぜひ、来年は、晴天の虎尾に行きたいものです。
    私の方は、彰化でお別れしてから、台中の宿で荷物を置き、行李専車(荷物列車)を泰安で撮影すべく向かったのですが、あまりの雨で断念。苗栗まで行き、苗栗鉄道文物展示館で時間をつぶしたのち、苗栗駅で行李専車を撮影しました。上下とも撮影できるはずでしたが、上りが待てど暮せど来ずあきらめて撤収いたしました。
    翌日は、天気も回復したので、台中港線に行きましたが、1本しか撮影できず、次回に課題がのこりました。そこで、会った台湾の鉄ちゃんによると、その日の早朝、台中港に太魯閣号の最新編成が陸揚げされているとのことでしたが、時間もないので、見に行くことを断念いたしました。
    是非、また、台湾行ご一緒させていただければと思います。
    ありがとうございました。

  3. ブギウギ様、デカンショまつり号様
    早速にコメント頂きありがとうございました。旅先での体調不良初めての経験でしたが、幸い一過性のもので大事には至りませんでした。ちょっと気が緩んでいたのかもしれませんね。
    海線にもなかなか良いところがあるようです。ちょっと駅からのアクセスが悪いのでタクシーの利用でしょうか。となるとやはり3,4人で行くのが経済的、行かれる折はぜひお声掛けください。また、虎尾は大分勝手もわかってきましたので、今度は晴天の虎尾をご案内することにしましょう。6月の鉄路祭にはイベント狙いで行きたいと思っています。

  4. 旅先での体調不良は大変でしたね。私も約30年前に仕事で初めて訪中した時、終盤で上海のホテルで夕食をとったのですが、当たってしまい30分おきにくる激痛に一晩苦しみました。原因はエビ料理で味噌も美味しいと食したのですが当時の中国では食材の保冷はなく、これにやられました。一睡も出来ず翌日は部屋の中でただ、お白湯だけ飲んで治まるのを待ちました。苦い経験でした。以後、食あたりには気を付け、正露丸は忘れず常備しています。
    海線ですが、前回「好望角」にはご一緒させていただいたですよね。風車が並びバックには台湾海峡が見える光景は最高でした。また行って見たいと思っております。国立台湾博物館はまだ訪問していません。坊山、高雄軽軌と合わせて次回は行ってみます。またお誘いいただけますよう、よろしくお願い申し上げます。

    • ぶんしゅうさま
      コメントありがとうございました。台湾はなかなか奥が深く半年経つとまたいろんなことが変わっています。高鉄は12月1日に3つの新しい駅ができ、それに合わせて運賃の値下げもおこなわれました。早割なども以前はなかったように思いますが、Webで頼むとずいぶん安くなり、前から予定の決められる我々にとってはありがたいことです。
      私もまだまだ行きたい所がたくさんあります。6月の鉄路祭にはぜひ御一緒させてください。

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