北方見聞録 最果ての地、樺太(サハリン)鉄路への旅 Part15 大泊(コルサコフ)を散策する

▲ 図書館で借りた樺太の写真集を見ていましたら、大泊に向かって海沿いを走る蒸気機関車の写真がありました。バラストも満足にない軌道を走っていますので600㎜ゲージ軍用鉄道時代の写真とは思います。光景は、乗って来た車窓とほぼ同じです。

第7日目 7月15日 その2▲ 10:41 駅から大通りに出て目にしたのは旧北海道拓殖銀行大泊支店です。なんかおかしいなとおもいましたら、改装工事中のようで以前の建物を印刷した養生シートで覆われていました。この辺りは日本時代栄町と呼ばれて繁華街だったと地球の歩き方には書いてありますので散策することにしました。
ちなみに大泊の2017年現在の人口は33,213人、
日本時代の昭和20年8月の人口は21,779人と比べると152.5%の増加率です。

▼ 下が終戦直前8月の樺太の人口です。豊原市が37,160人、真岡町が19,193人と中心で全体では406,557人だったことが分かります。

▲ 10:45 かつては繁華街だった通りですが、両側に店はあるものの人影がありません。

▲ 10:49 横道に入って少し行くと日本時代に建てられたであろう木造家屋が立ち並んでいましたが片方は崩れていました。

▲ 通り道で撮った夏のサハリンに咲く花たちです。小さいながらも色鮮やかな可憐な花が咲いていました。

▲ 12:05 坂道を上がって街を散策、歴史・郷土博物館も訪ねましたが鉄関係の収穫はなしです。

 

▲ 12:06 ピロシキとパンのファーストフーズ店がありましたので入って昼食です。1個45~55ルーブル(約90~110円)とリーズナブルです。

町の繁華街は低層住宅ビルが並ぶソビエト通りに面してあります。今日は土曜日ですので歩行者天国になっていて青空市場が並んでいました。日頃買い物に出かけ、世界中の町の市場は欠かさず見て歩いていますのでどんなものがあるかと探索しました。

▲ 野菜、穀物、調味料、缶詰、植木、肉、パン類は売っていましたが、海産物はありませんでした。

▲ 13:10 ユジノサハリンスクへの復路は1時間に2~3本は走っているという路線バスに乗車です。雑木林の中の信号もない道路(約40㌔)、3車線の真ん中車線を上下交互に使って、80~100km/hの高速で快走します。鉄道とほぼ同じ約1時間で到着しました。スピードでは一緒でも運行頻度で劣る鉄道輸送はこれではしんどいですね。
Part16へ続く

北方見聞録 最果ての地、樺太(サハリン)鉄路への旅 Part15 大泊(コルサコフ)を散策する」への6件のフィードバック

  1. ぶんしゅう様
    コルサコフ市の名前はリムスキーコルサコフに因んでいるのですか?銅像のオッサンがそうですか?そうだとしたらここがリムスキーコルサコフの出身地なのですか?

    • リムスキーコルサコフ? 地球の歩き方では1975年に締結された樺太・千島交換条約によって樺太がロシア領となった際に、東シベリア総督コルサーコフにちなんで名づけられたと記載されています。日露戦争後は大泊に大戦後は再びコルサコフになりました。
      リムスキーコルサコフは作曲家ですよね。海軍士官としての経験もあったようですが違っているのではと思います。

  2. この銅像はネヴェリスコイ提督でコルサコフの銅像ではありません。ミハイル・セミョーノヴィチ・コルサコフの銅像は同じ公園内にあった小さな方の銅像です。この人は、元東シベリア総督で、リムスキーコルサコフとは別人です。

    • 木村様、ご教示頂きましてありがとうございます。
      銅像はじっくりと見ましたが誰なのかは分からず、コルサコフと聞かれるとそうなんだと思い込みに入り込んでいきました。この銅像は、日本と交渉し、樺太の国境線を確定させた、ニコライ・ニコラエヴィチ・ムラヴィヨフ=アムールスキー伯爵なのでしょうか?

  3. アムールスキー伯爵は当時の東シベリア提督で、ネビュリスコイ提督は、アムールスキーから指名を受け、サハリン地区の調査をした提督だと思います。
    この銅像は、ネビュリスコイ提督の銅像で、アムールスキーの銅像はハバロフスクにあるはずです。

  4. 木村和男様、ぶんしゅう様
    お騒がせをいたしました。ありがとうございます。
    浅学非才な身にとって、コルサコフと言えばリムスキー・コルサコフしか頭にありませんでした。いい勉強になりましたことをお礼申し上げます。

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