学生時代の最後、昭和50年2月に修了式を済ませ、3月末には京都を離れて広島県三原市に居を移すことが決まっていましたので、北海道が更に遠くなることもあって3度目の渡道をすることにしました。精力的に道内各地を回ろうというより、今にして思えば北海道に行くことが目的のような旅だったように思えます。とは言え、観光地に行くことはなく、かろうじて蒸機が活躍していた線区の落穂ひろいのような、効率の悪い旅でした。出発前の地図での調査やダイヤの調査もそこそこに、またどこをどのように回ったかのメモもほとんど残していない旅でもありました。
ではまず池北線日ノ出駅から。2月8日に京都を発ち、上野から「ゆうづる4号」の寝台、青函、「ニセコ2号」、「大雪5号」と乗り続け、10日朝5：42に北見に降り立ちました。池北線に「日ノ出」という駅があり、この駅で日の出を見ようと思ったからです。池北線の一番列車で6：08に日ノ出駅に着きました。北海道の夜明けは早く、6：08ではかなり陽はのぼっていましたが、7：28朝日に輝く北見行き一番列車541Dを撮ったのが次の写真です。
昭和50年2月10日 池北線日ノ出駅の541D北見行き
キハ22の右手奥には飼料用でしょうか、ホキが留置されています。大きな飼料用サイロがありました。この541Dを見送ったあと、上り貨物が来るのを待ちました。北海道の支線では9600が最後の活躍をしていました。
日ノ出駅を発車する上り貨物
白煙を残して走り去る
道内の支線では貨物列車にユニが併結されているのをよく見かけました。この列車にもスユニ61？がはさまっていました。貨物輸送も郵便、小荷物輸送も鉄道がしっかり機能していた時代でした。
全線140Kmの池北線ですが、北見口の12.6Km日ノ出までの乗車だけで北見に折り返し、常紋を通過して遠軽から湧網線に向かいました。湧網線約90Kmは昭和46年3月に全線を乗り鉄し、能取湖、サロマ湖沿岸（いずれも凍結して真っ白でしたが）や結構勾配区間もあって魅力的な線区という印象があり、その時のロケハンメモを頼りに中湧別から21.0Kmの床丹かその次の若里乗降場で降りたようです。
場所がはっきりしないが左手に25Kmのキロポストがあり、床丹と若里乗降場の間と思われる
20‰の勾配を下ってくる貨物
9600がワムフ1両を牽いてやってきました
遠軽区の49600
もう1枚96の貨物を撮っていますが、場所がわかりません。
トラ塗りの遠軽区の69625
こんなゴミまみれの写真で恐縮です。湧網線なのかどこの線区なのかさっぱり特徴のないカットで、単なる自己満足に過ぎませんが、一人でトボトボとよく歩いたものでした。
この日は網走から「大雪5号」で札幌に向かい、翌11日は夕張方面に行ったようです。毎晩夜行列車の旅でした。
西村雅幸様
いつも広島地区や木次線等の情報を有難うございます。総本家さんの南稚内－抜海等の狂化合宿ＤＲＦＣ豪華旅行を羨ましく拝見しております。嫌われ者の私は北海道はいつも一人旅でした。ただ、１９８１（昭和５６）年から1年間札幌に赴任しておりまして、その時は同じ札幌赴任中の三重県出身のＴさんと室蘭本線に行きました。また、出張に来られたKAWANAKAさんと札幌近郊の銭函海岸で撮影したことがあります。この頃に当時の北海道の国鉄路線は完乗しました。現在も道内時刻表は持っております。池北線は１９８１（昭和５６）年９月１３日に北見から池田まで乗車しておりますが、その時のネガは紛失中です。また、西村さんのキューロク激写の湧網線は１９８２（昭和５７）年５月１０日に中湧別からキハ２２２５１旭ｴﾝ単行に乗車とのメモが残っております。写真は西村さんが降りたと思われる床丹の駅名板です。
準特急様
コメントありがとうございます。札幌に1年おられたのですね。札幌からであれば昭和56年でも、まだまだ鉄旅が楽しめたことでしょう。私も仕事とは言え群馬高崎で単身で過ごした4年間は随分北関東から信越方面を巡りました。貴殿とも真岡へ行きましたね。ところで、こうしてすぐに床丹駅の駅名標が登場するのは、クローバー会の面々が日本の隅々まで足を延していた証左だとつくづく感じます。
西村雅幸様
高崎のご自宅もお邪魔しましたし、以前併走について投稿しました時に、珍しい渡良瀬渓谷と東武の併走を拝見させていただきました。Ⅾ５１４９８も当時はお近くだったのでよく撮られておりご活躍を察することができました。北海道はアイヌ語の地名が多く湧網線でも芭露、計呂地等の駅名板も撮っていました。