わが鉄道熱中時代 (12) 山崎50・3改正編

近郊電車編

昭和50年3月改正直前の山崎付近の列車、特急・急行のあとは、近郊電車です。中心となる「快速」は、昭和39年から80系との置き換えが始まった113系電車一色で運転されていました。いっぽう、昭和45年から運転を開始した「新快速」は、この時期、山陽筋の急行電車から転進した153系〝ブルーライナー〟が、第二世代の新快速として運転されていました。昭和45年に運転開始の「新快速」は、万博輸送で活躍したスカ色の113系が、日中のみ一時間ヘッドで京都~西明石を結んだ。昭和47年3月になると、山陽新幹線の岡山開業により、急行に使用していた153系には余剰が生じ、新快速の増発・増便用に転用されることになり、6両に編成替えのうえ、塗装も改めて〝ブルーライナー〟の愛称で運転されることになった。先頭車のクハ153には、低窓車、高窓車、さらにクハ165もあってバラエティーに富んでいたが、低窓車は意外とこの塗装に似合っていた(昭和50年、神足~山崎~高槻、以下同じ)。

昭和47年3月改正では、さらに153系が新快速の専用車として転用が進み、運転区間を草津~姫路に延長、電車区間でもある京都~西明石間では15分ヘッドと、ほぼ現在の新快速のスタイルが確立されることになった。先頭クハ153は、500番代の高窓車だが、右下のように、湘南色の急行塗装からブルーライナー塗装変更が間に合わず、混色編成がまだ存在していた。ただ新快速の運転時間帯は、昼間の9~16時のみ限定で、ラッシュ時の運転はなかった。そのためラッシュ時の快速電車には、愛称板を隠して153系が流用されることもあり、とくに6両2本の12両編成は、ブルーライナー塗装が延々と続き、なかなか壮観であった。いっぽう各駅に停車する緩行電車には、相変わらず茶色一色の旧型国電が占めていた。3扉、4扉の混成で、地味な旧型国電には、あまり触手が動かなかったが、写真のクモハ73 233のように、クモハ73は当時の国鉄には珍しい前パン車であった。

 わが鉄道熱中時代 (12) 山崎50・3改正編」への3件のフィードバック

  1. 今回は「ブルーライナー」ですか! 当時の鉄道少年憧れの的で、個人的にも歴代新快速で最も好きだったのが、153系の時代です。まだ急行でも全部の車両に冷房がなかった頃、特別料金のいらない新快速が冷房を完備していたのですから、それだけでも優越感を覚えたものです。色こそ変わっても中身は急行型電車そのもので、座席は113系より広く、空気ばね台車のおかげで乗り心地も良かったのを覚えています。それに何と言っても早い! 急行はもちろん、特急よりも早かったのですから。
    その反面、2扉でデッキ付きのために乗降に時間がかかり、新大阪に停まらないのも問題視されてましたね。それでも京都-大阪間を29分で結んだのは画期的な出来事でした。その陰には非力な電動機のため、新大阪に停まったのでは30分を切れないと噂されていました。
    総本家様の一連の投稿を拝見し、ネガの見直しはもちろん、時刻表とキャンブック「関西新快速物語」などを広げ、50年前に思いを馳せるのも楽しい時間でした。デジ青をきっかけに色々なことを考えるのは、ヒマを持て余した私にはとてもありがたいことです。
    50・3改正を控えた3月8日(土曜日)、私は山崎に早朝の6時半頃到着し、10時半ころまで写していたようです。小遣いの乏しい私はフイルムを十分に用意できず、新快速は撮影の対象にしていませんでした。それでも帰りの山崎駅で、一枚だけ撮っていました。あまり好きとはいえなかった低運転台も、今となっては懐かしく思えます。多分、野洲始発の西明石行き3635Mだと思います。

    • 私も歴代の新快速車両のなかで153系が大好きでした。なにせ、前の日まで急行として山陽線を行き来していた車両が、翌日から料金不要の新快速として運転されたのですから。クロスシート、デッキ付きと、夏は冷房と、まさに急行そのもので、紫さんと同じく〝優越感〟を感じたものです。
      3月8日、紫さんは山崎でしたか。手帳を見返しますと、私は前日7日、例の京都6:03発で山崎へ行き、写していました。この日は金曜日ですから、有給を取って行ったようです。8日は京都駅で朝から写して、午後から、嵐電、市電今出川線ほへ行ったと記していました。

  2. 総本家青信号特派員様

    いつもご投稿を拝見しております。平成生まれの私にとっては、「ブルーライナー」といえば名鉄のラッピング車です。パノラマSuperの期間限定ラッピング車ですね。当時は子どもでしたから鮮烈なカラーがとても印象に残っています。

    人それぞれ思い入れの強い車両、塗色があるかと思います。これからも多種多様な発信をどうぞよろしくお願いいたします。

    https://www.greenmax.co.jp/gm-product/50691.html

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