2009年青春18きっぷの旅Ⅳ-Ⅴ Part2 予土線

初めて乗車した予土線の印象は、忘れられません。山の多い日本では、近くの保津峡をはじめとして、山の渓谷に沿って、蛇行しながら走る路線は、たくさんありますが、いずれも狭い。一方、四万十川は、渓谷でありながら、広くてゆったりと、流れているように感じられました。
その感じを、ファインダーから見たいと、第1回目に乗車した時に、ロケハンしておいた撮影地を訪れました。

4月3日、宇和島駅前でレンタカーを借り、予土線沿いの道路を走りました。北宇和島駅~務田間6.3キロが、最初の撮影地です。車窓からは、最高30‰もある勾配の連続を走る様子は、圧巻でした。今回は、山桜も満開です。

しかし、撮影地に行き着くまでには、難行しました。道路との交差がなく、線路へ上がる土手は、急坂すぎて老力では、登れません。それでも、空き地を見つけて車を止め、滑りながらも、よじ登りました。若い頃なら、何でもなかったでしょうが、足腰が弱ってくると、撮影地に行くにも、時間と苦労が必要となります。列車3本の撮影を予定していましたが、1本は、足が進まず、撮影目的地に着けずで、撮り逃がしてしまいました。

次の撮影地は、四万十川の支流の吉野川沿いを、並行して走る真土駅~江川崎駅間です。トロッコ列車を狙いました。1日1本の列車です。撮り逃がすわけには、いけません。時間がありましたので、前もって撮影場所を確認しました。そして、通過時間を読むと、何回は、追い越しての撮影が可能と、分かりました。山間の道路ですが、通過車両も殆どなく、列車が駅に止まる時間中に高速移動で、シャッターチャンスを掴みました。今回の撮影時は、途中から曇りだし、雲が厚くなってきました。日光が当たらないので、折角の山桜や新緑が、ぼやけてきて、ファインダー内から見る、写真の奥行きが、消えてしまいましたので、山間での撮影を中止して、夕焼けの下灘に向かいました。

3回目の撮影時は、それから6日後の4月9日となりましたので、山桜は、散りだし、葉桜模様でした。春霞ながら、晴天に恵まれての撮影ができましたが、絶好の撮影場所なのに、山間での撮影に適したわずかな時間には、列車の運行がなく、残念な思いをしました。自然の中での鉄道撮影は、何度撮っても難しいものです。SL時代は、温度と風に、大きく左右されました。驀進するSLの煙の出具合が、違ったからです。

煙がなくなったとは言え、同じ場所で撮っても、季節、時間、天候、特に撮影条件に不可欠なライティングは、自然任せです。シャッターチャンスや、撮影角度は、その人のセンスとなって、味付けとなりますが、センス不足の小生には、運しか良い写真を撮れる要素は、ありません。運を掴むには、1回や2回の挑戦では、とても無理な話です。下灘と、同様に来春のリベンジを誓いました。 Part3 へ続く

2009年青春18きっぷの旅Ⅳ-Ⅴ Part2 予土線」への2件のフィードバック

  1.  日本の城で天守閣が残っているのは12あると言われ、そのうち四国には4つあります。
    ぶんしゅう旅日記さんはその1つがある宇和島からレンタカーでよくぞ予土線にトライされたと感心しました。桜と言えば、船岡、伊豆多賀、山中渓等々全国にも有名な撮影地があり、うんざりするほど見ておりますが、この様な未開拓的な場所はわくわくします。(若い撮り鉄の中には必死になって撮影地を見つけている人も居り、情報が発達しているのであるいはある程度知られているのかもしれませんが) 時刻表の予土線を見てみれば、列車本数が僅かでこれはレンタカーでないと無理なことはよくわかります。ぶんしゅうさんは撮り鉄の基本姿勢として過去に列車からロケハンしておいでですが、それでも初めての道での運転、駐車場所探し、撮影ポイント探し、危険な場所もあった様ですね。よくわかります。小生も先日吾妻線祖母島の鉄橋の鉄柵に頭をぶっつけて切りました。しかし、苦労されたのでしょうどれもいい写真ですね。桜と単行の気動車、この様な家の無い自然の風景は最高です。今回のDRFC写真展には当然応募されるのでしょうね。

  2. 準特急様、コメントをいただきまして、ありがとうございます。
    3~4月、また北海道では、5月に、日本国中に桜前線が、走ります。むしろ、我々の知らない撮影地は、まだまだ、たくさんあると思います。一般的に言われる、桜の木の寿命は、環境条件や育て具合にもよりますが、ほっておくと、約60年程度です。今までの撮影地は、もう全盛期を過ぎてしまったのかとも思える、場所もあります。逆に、今年だめでも、来年は絶景になる場所も、あると思っています。新発見は、どこでもチャンスがあると思います。
    レンタカーですが、本当は、使用したくなった。やはり、自分の足で、探して行く事が、基本だと思っていますが、鉄道写真撮影の哲学を振りかざしても、足腰が動かなければ、仕方ないと、一大決心をもって、諦めた次第です。
    1日数本に激減したローカル線撮影には、むしろ活用すべきかなとも・・・・・・・。
    来年、いや今年の紅葉前線には、キャンピングカーで、日本国中をまわってみたいと、願望しています。勿論、青春18きっぷとの併用です。
    DRFC写真展には、応募したいと思っていますが、どれを見ても、イマイチ感があって、絞りきれず、毎晩、寝られません。

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