11月11日に今年に入って、4月1日、7月1日に続いて、3回目の時刻改正が行われ、急ピッチでの旅客輸送力増強と、高速化が進んでいる中国鉄路ですが、広州と三国志で有名な武漢を結ぶ、高速鉄道『武広線』が、12月26日に開業される事が、発表されました。
同線は北京と香港を結ぶ旅客専用鉄道の「京港客運専線」の一部として2005年に着工され、路線の全長は、高速鉄道としては世界で最も長い1068.6キロで、武漢から広州までを、これまでの11時間から、約4時間で結びます。最高速度は、同じく350km/hで、飛躍的なスピードアップです。ただ、当日にならないと、時刻表は発売されませんので、実際の走行時間や、本数は、確認できません。
2008年、オリンピックを控えて開業した、北京と天津を結ぶ新路線の京津城際鉄道に次ぐ、2番目の高速鉄道です、車両は、同じCRH3が使用されます。日本の『はやて』は、残念ながら、以前に掲載したとおり、中側と、JR東日本・川重との契約上トラブルで、使用される事はなくなりました。
京津城際鉄道開通の際に、付近人民がフェンスを壊して、近道を作り、事故が発生した経緯もあって、今回の開業には、線路内などへの違法立ち入りを防ぐために高さ1.8メートルのフェンスで敷地を囲むだけでなく、1km当たり2人の公安官を配置し、「全面密閉・徹底監視」対応をするそうです。
広州駅は、春節(旧正月)には、中国国内で最も混雑する駅です。この地区に出稼ぎに来ていた内陸部の人民が、一斉に帰省します。問題は、運賃で、500元前後(約7,000円)と予想されています。
現在の在来線ですと、普通席140元ですので、約3倍もします。1元でも安くしたいのは、どこの国でも一緒です。まして、1元でも多く故郷へ稼いだお金を持って帰りたい出稼ぎ者です。はたして、どれだけの人が、乗車するのか・・・。
すでに、航空業界は、ディスカウントチケットを用意しているそうで、陸・空の競争が始まっているそうです。日本のように、新幹線のディスカウントチケットがない中国ですが、これからは、何かが始まるのではと、予想しております。
実は、先日、その武漢に行ってきました。現地では、全く知っていない人もいて、びっくりしました。それも、鉄道員です。逆に、どうして、そんなことを、日本人が知っているのかと、質問されました。
駄洒落でしょうが、『中韓海底トンネル』構想が浮上・・・北京~ソウル間が高速鉄道で、4時間』なんて記事もありました。海底トンネルの建設は中韓交流を促進する上で、極めて有効だとの構想で、ルートとしては、韓国・仁川-中国・威海(341km)、韓国・華城-中国・威海(373km)、韓国・平沢-中国・威海、韓国・瓮津-中国・威海(221km)の4案があるとの事で、5年の準備と10年の工期が必要とされています。
何でも、世界一が好きな中国です。以外と真剣かも・・・。