【 カイコ・トラム 】
T1路線一周6.5㌔に運用されていますのはDurmazlar製のDurmaray、5車体連節の100%低床車です。ブラサが昔からそして現在もシルク産業が盛んである事から「İpekböceği Street Tram(カイコ・ストリート・トラム)」と呼ばれています。元々の車両デザインなのですが、前頭部が何となく蚕に似ていますね。日本だったらモスラ・トラムになったかな・・。
1部、台車カバーを外してある車両がありましたので、すかさず撮りましたが・・。う~ん、低床車にするためには独立懸架にしたり駆動部分を縦に納めたりとメーカー各社は工夫しているようですが・・、生で低床車の台車を見たのは初めてです。真ん中にあるのは駆動部分なのでしょうね。普段はカバーしてあるので見えませんが、かなりグロテスクです。
車両仕様は、全長28m、車幅2.46m、定員282名、重量39.3㌧、DC750V、ゲージ1435㎜、出力100kw×4、最高許容速度80km/h、営業速度50km/hです。
第2日目 9月2日 その4
16:03 夕刻になってきましたのでT3路線の続きは後からにしてカイコ・トラムが走るT1路線を見てみる事にしました。
⑥ Kayhan 16:03(Tram・T1)⇒16:41 Timurtaspasa
▲ 16:03 T3路線と交差するKayhanからT1路線に乗り換えます。トラムも車も一方通行です。トラムは道の端を走行します。
▲ 殆どは道路端を走行して行きます。撮影ポイントを探しますが、順光な所は車走行が多く被ります。少ない所は逆光と、夕刻になりますと撮れそうな場所を決めるのは難しいものがあります。
ブラサは標高2,543mのウル山の麓の町で、山に向かって坂道となっています。
16:41 隣におられたおじさんから「次の駅で降りて上に登ると、街が見渡せるよ。」と、アドバイスをいただきましたのでTimurtaspasaで降りてみました。この駅はT3路線と徒歩での接続ができます。
▲ 16:46 エスカレータが設置してありましたので楽々高台に上がれましたが、トラムを俯瞰撮影出来るかもと期待した展望は木々に邪魔されて見えません。眼下に広がる街並みはジャーミーの屋根や塔ばかりでした。もっと上ならもう少し見えるかもと健脚な家内を行かせましたが、同じだったそうです。
▲ 17:24 坂道を下りながらロケハンでノミネートした撮影場所へと戻りますが、途中でもトラムはやってきます。ここで注目、最後尾車両の台車はこの編成もカバーが外されています。
▲ 17:46 降りた電停から下る事2駅目のAltiparmakが見えました。撮影に選んでいたカーブを回ってトラムが入線してきます。ここだと車と被らず編成を撮れます。冒頭の写真がその1枚です。
この編成も注目していましたが、同じく5両目の台車カバーが外されています。3編成が同じ状態で続くと偶然とは思えません。最後部乗降側の台車には何か共通した問題があって、わざとカバーを外しているように思えました。
▲ 18:10 Catalfinnまでの登り坂を上って駅撮りです。道路の車が多くなってきて渋滞状態です。
次のトラムで1駅乗車してTimurtaspasaへと戻り、再びT3路線に乗換えて終点のDavutkadiを目指します。
⑦ Catalfinn 18:20(T1)⇒18:22 Timurtaspasa
⑧ Zafer.PI 18:40(T3)⇒ 18:53 Davutkadi
18:53 ウトウトして着いたT3路線2.5㌔の終点、Davutkadiは八百屋さん前です。折返しのトラムに乗って直ぐの折り返しです。
⑨ Davutkadi 19:01⇒19:07 車庫前
▲ 19:07 車庫のある電停に到着、交換駅にもなっています。
▲ 車庫は扉が閉まっていましたが外には1台、2軸ボギー単車201号車が留置されていました。1957年~1961年に製造されたGothaT57形で、他2両あるようですので車庫内で休んでいるのでしょうね。ネット記事では土日の朝に運用されているようです。
車両仕様は、全長11m、車幅2.2m、定員245名、重量14㌧、DC600V、ゲージ1000㎜、出力60kw、最高速度40km/hです。
▲ 19:28 車庫前の道路との交差点です。
ここでも遮断機が設置されていて、トラムが走っていない間は遮断機が下りて車が入れないようにしてあります。
車庫駅前の電停付近は歩行者天国になっていますので住民の安全が確保できます。
日本でも路面電車が走る住宅密集地や繁華街ではこのような環境作りが必要だったのでしょうね。
▲ 電停付近では近くの住民の方々がテーブルや椅子を並べての夕涼みを楽しんでおられます。子供たちも出てきて地域のコミュニティが出来上がっていました。家内も太鼓を教えてもらっての触れ合いを楽しんでいました。
⑩ 車庫前 20:07⇒20:14 Zafer.PI
▲ 20:14 起点のZafer.PIに戻ってきました。夜の遅いブラサの町です。電停前ではストリートミュージシャンも出て昼よりも賑やかになっています。人出はまだまだ多く、食事やショッピングを楽しむ人々で賑わっていました。
今日はまだ2日目ですが目一杯に動き回りました。これではこれからの旅に身体が持ちません。ビールを売っている売店を探してからホテルに戻り、夕食はビールだけにして早くの就寝としました。
明日は、ブラサから高速鉄道駅のあるエスキシェヒルへと向かいここでもトラム撮影です。そして高速鉄道に初乗車して首都アンカラへと向かいます。 Part6に続く
ぶんしゅうさん、貴兄の眼に留まったグロテスクな台車ですが、シーメンスの【コンビーノ】と名付けられた直角カルダン電動台車です。日本には広島電鉄5000型として輸入されました。今年の晩秋、クローバー会では西条へ日本酒を求めて行く計画が有るようですが、日本酒がお好きな貴兄向きの企画です。この時に広電に貸し切り電車の終着点を車庫にして、留置中のコンビーノの蓋を上げてもらい説明をしてもらっては如何?上げ蓋が上がっているのは、走行路線内に急カーブが存在するのかな?三原にお住まいの現地段取り屋さん、企画の追加よろしくお願いします。
201号車は東ドイツ時代の著名な4輪車(2軸車)です。東ドイツから派遣?されたのかな。207号も西ドイツではあちこちの都市で走っていた標準型ですが、ノンステップ時代となり、どこかの中古品が先ずこの街に来たのではないでしょうか。恐らく1号線と3号線では線路規格が異なるのではないでしょうか。DRFCで解決できないときはJTSのおっちゃん、出番ですよ!貴方の名前はデジ青に登録されている筈です。