雨のなか 最後の青ガエルを見送る

年が開けて一ヵ月半、少しは自分の時間も持て、小旅行もできるようになりました。こんな時、熊本電鉄の“青ガエル”こと5101Aファイナル運転の報を聞き付け、久しぶりの九州入りとなりました。
かつては福島交通、長野電鉄、松本電鉄、上田交通、岳南鉄道でも、第二の人生を送っていた東急5000系ですが、現役として稼動していたのは熊本電鉄5101Aのみとなりました。両運転台化改造され、数年前に東急時代のグリーン一色に復刻されると注目を集めるようになりました。東京メトロから置換用として入線した01系が増備され、2月14日の運転・展示を最後に引退することになりました。
syo60212 363上熊本線と言われる上熊本~北熊本間3.4キロで、「青ガエル引退イベント」として1、2月の休日を中心に5101Aが終日運転された。訪れた2月13日は、青ガエルに相応しい土砂降りの雨、坪井川公園付近の築堤でズクズクになって写した。


syo60212 353両運転台化改造された側は、“平面ガエル”の異名どおり切妻前面となっているが、これはこれで魅力的なスタイル。木製の架線柱も健在だ。上熊本~北熊本間は30分ヘッドでの運転で、ローカル私鉄にしては効率がいい。早起きして始発から写し続けたが、2時間ほどで大満足となった。

熊本電鉄では、6両の東急500系を導入している。まず昭和56年に番号そのままで5043+5044が入線、ワンマン化時に熊電カラーに改められた。うち、5043は両運転台化され5105となり、相棒を失った5044は廃車となった。昭和60年には4両を譲り受け、すべて両運転台化し、5101~5104となった。5105とともに5両の5100は、上熊本~北熊本は終日、藤崎宮~御代志はデイタイム単行、ラッシュ2両時は切妻面同士を連結した。都営三田線の6000系の導入が進むと、廃車が進み、最後まで残っていた5101A、5102Aの2両も、5102Aが昨年に廃車になり、5101Aだけが上熊本線で働いていた。電車史に残る張殻構造の車体を持つ5000系の生き残りは、60年近くの歳月を走り続けてきたが、整備も良く、大事に使われてきた印象だった。ただ、非冷房のため、夏はほかの車両が代走した。なお、5101Aの「A」とは、ATS装備時に追加で付された車両称号。

syo60212 394JR九州と熊本市電との接続駅である上熊本にて。かつては国鉄との連絡線も持つ広い構内を有していたが、片面ホームに1線のみのレイアウトとなり、数分の停車ののち、単行の5000系はすぐ北熊本へ向かって折り返して行く。

60206228sy5101Aの東急時代を偶然、撮っていた。昭和57年、大井町駅で撮った5031で、前述のように昭和60年に熊本へやって来た。編成のもう片方の5032も、5102Aとなった。この時期、目蒲線、大井町線は、ほぼ青ガエルの天下だった。

8 thoughts on “ 雨のなか 最後の青ガエルを見送る

  1. 総本家青信号特派員様
    風の便りで九州を行脚されたと聞きましたが、大井町の同じ青ガエルの姿もいいですね。新旧定点撮影も高齢者の強みジャンルですが、同じ車両の譲渡元と譲渡先の写真を並べるのも面白いですね。最近は経営難で譲渡先の地方私鉄が少なくなり、加えて関東系車両の譲渡が多い様に思いますが、譲渡先が海外にまで拡がり、面白い反面高齢者の弱みで遠出が大変です。なお、坪井川公園というのはよくわかりませんが、私の本籍には坪井という地名が入っています。有難うございました。

    • 準特急さま
      コメント、ありがとうございます。熊本には只ならぬ関係をお持ちの準特急さまを差し置いて、失礼いたしました。譲渡電車の対比も、新旧定点対比のひとつのジャンルになるのでしょうか。つねづね準特急さんから、デジ青には格好の高齢者向けテーマだとお聞きしていましたが、たまたま、撮った東急時代の青ガエルが、熊電最後の5101Aだったとは、投稿の直前まで知りませんでした。この時は、準特急さんが青森で偶然会われたTさんの結婚式に参加のため、来京した時に撮ったものですから、時代を感じさせます。坪井川公園というのは、北熊本駅の南西側に広がる緑地を指しています。坪井川と言う市内を貫流する川が流れていますので、そこからの命名だと思います。そうそう、北熊本駅近くには、名門、済々黌高校もあるんですね。

  2. 総本家青信号特派員様
    熊本は親父の出身地で兄弟では私だけが本籍をそのままにしてありますが、住んだことはありません。ここの最大の思い出は東海道、山陽筋から電化等で追い出されたスタイル抜群のC59が配置され、特急「みずほ」、急行「阿蘇」、「ひのくに」、「天草」を牽引していたことです。それも遠い昔の話になりました。ところでデジ青には沈黙を通しているTさん(別名逗子の旦那)ですが、結婚式、披露宴が終わり、慌ただしく新幹線に飛び乗り、名古屋あたりで先行のブルートレインに追いついて九州方面の新婚旅行に向かったと聞いております。大井町東急青ガエル5000の写真ですが時計が丁度8時を指しています。総本家さんはこの界隈で前泊され、早朝から活動されたようですね。

    • 準特急さま
      連日のコメント、ありがとうございます。熊本生まれではなくても、本籍をそのままにされていることは、熊本に対する思いが格別におありのここと思います。私の現役時代の熊本の思い出は、もうC59はなく、狭っ苦しい機関区に、キューロクやD51、C60が押し込められていたことを思い出します。大井町駅の時計まで読み取られたこと、さすがの観察力です。このときは、生まれて初めて、夜行バスに乗って東京へ行きました。ほとんど寝られず、ボーッとしながら、午前中は、東急、京王の旧型車を撮り、その日は、行徳にあったTさんのお住まいに泊めてもらいました。

  3. 総本家青信号特派員様

    デカンショまつり号です。

    先輩の行かれる6日前の7日日曜日に露払いで行ってまいりました。

    いつも台湾に一緒に行くブギウギさんもお誘いしたのですが、所用があり参加できず、一人で羽田から飛行機で熊本に参りました。駅前の東横インに投宿し、日曜日の早朝より、活動開始。
    交通センターからバスで、打越近くまで行き山を越えて、混むだろう池田駅のトンネル出口で、2.5往復撮影。そののち、反対側のトンネル上や出口で撮影。打越~坪井川公~北熊本で撮影ののち、北熊本~上熊本乗車し、別れを告げてきました。
    当日は、鉄ちゃんもさることながら、多くの市民の方もカメラを向けておられ、青ガエルが地域に溶け込んでいたのだなあ。ということがよくわかりました。
    そういえば、NHKのおはよう日本や、14日のニュースでも取り上げられ、なかなかの人気でしたね。
    今月28日には、京成スカイライナーAE100形や銚子電鉄の旧銀座線のデハ1000も引退です。ますます、写真を撮ろうと思う車両たちが姿を消していきます。
    撮影対象がなくなり、模型か台湾に目が向いてしまいます。(笑)

    • デカンショまつり号さま
      ご連絡、ありがとうございました。そうなんですか、一週間前に行かれていたのですが。私はある鉄道趣味団体の撮影会が門司であり、それに引っ掛けての熊本入りでしたが、私も通町筋のホテルに前泊し、同じように朝早くに交通センターからバスで北熊本へ行きました。最終日の前日でしたが、乗り納めする、地元の女子高校生や家族連れが大半で、ほのぼのした雰囲気のなかで、最後の青ガエル乗車・撮影をしました。“葬式鉄”も、それなりに楽しめました。

  4. 青がえるが話題になっている。火付け役が関東人でなく関西人であるところが面白い。そこが我らがクローバー会の懐の深さと言えるかな。という老人も1989年に熊本まで西下した折に青がえるに出くわし一文を投稿しているが、それを教えてくれた総本家氏から「レイル、No。97」を渡された。「準特急氏が多摩川をめぐる鉄道風景を紹介しているが、乗り鉄を自称している老人なら何か感ずるものが」、との提案であった。開いてあるある、14箇所を鉄橋で越えている、つまり川縁の光景が頭にあるということだ。レイル誌P.7の図によれば15ヶ所の鉄橋で電車が渡っていることになる。?となったのは武蔵野線は西武との連絡で下車して終点まで乗車していないことに気がついたのだ。老人の自宅は阪急京都線西向日~長岡京間にある小畑川橋梁の上流約300M左岸にあり、6居室全窓から阪急電車が行き交いする光景が見える地で、これで準特急氏が取り上げた撮影地選定の素晴らしさに気づいたのであった。また関西では懐の深い河であってもそれを多摩川ほどに横切っているところがないことに始めて気がついたのである。古くは1970年、大阪万博の年に卒業、関東に移住した年から2015年まで、折を見て川縁を訪れて45年の記録の集積、今まで思いつかなかったシーンの連続である。この影には休日ともなると「ちょっと出かけて来る」と言って置き去りにされた「お連れあい」さんの影が浮かんでくる。先日「娘が近所で住む様になってちょっと楽になった」と言っていたが、「お連れあい」の送り迎えはしっかりしてくださいよ!そのついでに川縁散歩にと、ゆとりをもっての余生を送られたし。ところで東海道53次制覇はどうなりました?新井の宿までは話題になりましたが、これの続行は「お連れあい」の事を考えたらギブアップにしたら如何!

  5. 乙訓の老人様
    拙文、拙写の「多摩川をめぐる鉄道風景」に目を通していただきコメントを頂戴しまして有難うございます。

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