クハ79066

長老よりご指名がありましたので、解説させていただきます。

関 三平さんの解説文を拝見すると「相当なファン」の方と思われます。「元スカ線のクハ47で、①10両すべて改造する筈が2両しか実現せず、飛び番となった。②スカ線時代はいつも中間に入り顔を見せなかった」等の項目は、旧形国電のことを相当勉強していないと書けない内容です。
ちなみに2両目と3両目はモハ70、4両目はクハ68の基本編成です。

 前身は、横須賀線の付属編成用として作られたクハ47形で、昭和5年日本車輌で47001~010の10両新製され、運転台の向きはすべて偶数(下り)向きでありました。
戦時改造で全車4扉化され、クハ85027~036となる予定でしたが、施工されたのは47004→85030、47010→036の2両に止まりました。形式の「85」は、湘南形の「サロ85」が使用するため、4扉のクハ79形に編入されることになり、昭和24年4月に改番が行われ、クハ85030→クハ79060、クハ85036→クハ79066となりました。

昭和26年11月29日付で2両揃って東京(最後の配属は津田沼)から淀川区に転属して城東線等で使用、060は昭和35年8月に高槻区に転属するも35年10月に淀川区にカムバックしています。
一方066は昭和33年7月に高槻区に転属しており、イラストはその時のものと思います。昭和36年9月に森ノ宮区に転属、城東線101系化により1カ月後の10月に東京にカムバックして池袋区に、東京地区で何度か転属があり、昭和40年4月に津田沼区から淀川区に戻り、060と共に片町線で使用され、060は昭和47年2月16日付、066は同年3月11日付で廃車になりました。

この2両の特徴は、更新修繕Ⅰの実施時期の関係から、更新修繕Ⅱが実施されなかったため、ベンチレーターがグロベン化されずにガーランド形のままであったことがあげられ、吹田工場で施工されていた正面窓と戸袋部窓のHゴム化は、060は正面窓のみ実施。それも一気ではなく、最初は運転台部分の1枚のみ、後日残り2枚も実施。066は全く実施されずに最後まで木枠のままでした。両車のスタイル上の差異は、066には正面左窓上に運行表示窓があったのに対し、060には無かったことがあげられます。詳細は写真をご覧下さい。

長老の仰せの通り「その筋の権威者」河 昭一郎様がご覧になっておられたとは吃驚です。

クハ79060 

 
昭和40年11月14日 鴫野 (この時点では正面窓は全部木枠)

 
昭和41年3月15日 河内岩船 (運転台部分の1カ所のみHゴム化)

 
昭和47年1月4日 放出  (最後は3枚共Hゴム化され、1カ月後廃車された)

クハ79066

 
昭和45年11月15日 鴫野  (正面窓は最後まで木枠のままであった)

3 thoughts on “クハ79066

  1. 藤本 哲男 様
    詳細な解説に脱帽です。
    特に複雑な所属区移動の記述には、ただただ感服しております。
    資料不足の小生に取っては大変勉強になりました。
    また、添付の写真には本当にワクワクさせられました。
    話は戻りますが、関 三平さんのイラスト画は車両の窓配置などが忠実で、場所もシンプルカテナリーの複々線区間の京都ー吹田間の設定のようですが、仰せのモハ70を含めて全車がオレンジなのはご愛嬌でじょうか。

  2. 河さん。苗字の漢字はどのように読むのですか?

    私は青年時代、奧野利夫さんの門下生で、奧野さんに引き合わせてくれたのは国電ファンの方ならご存知かと思うのですが「寺内信さん」です。別に反逆児ではなかったのですが、国電には余り興味を持たずに今日に至っております。お宅のお名前は「ピクトリアル」誌で承知しておりました。私たちのクラブは、年令の壁のない言いたい放題の自由な雰囲気にあります。どうか気がついた場面があれば、ご指導下さいますようにお願い申し上げます。

    藤本君、さっそく応えてくださって有難う。城東線では山陽、城東線では気付かずだったけど、片町線で見たように思います。   乙訓の老人

  3. 乙訓の老人 様
    『カワ』と言います。
    ルーツは富山県高岡市伏木ですが、自身は京阪神育ちで現在は関東在住です。
    厚かましくも名門DRFCの掲示板に割り込んでしまい申し訳ありません。
    奧野利夫さんの門下生でいらっしゃるとは羨ましい限りですね。氏の撮られた写真を見る度に毎回感動しています。

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