7月26日前半
今日はクアラルンプールから国境の町パダン・ブサールまで行き、タイ国鉄の夜行急行に乗り換えます。ほぼ鉄路乗車の一日になる予定です。クアラルンプールからバターワースまでは未乗区間なのでそれも楽しみです。ただ正確には、クアラルンプールからパダン・ブサールまで直達する列車は、バターワースを通らず短絡するようですので完乗とはならなさそうです。今日に乗るEP9274列車は奮発して一等車にしました。一等車には運用する鉄道事業者のサービスへの考え方というかレベルがよく判ると考えています。ですので時間やタイミング、そもそも営業していて乗れる機会があれば出来るだけ乗るようにしているつもりです。一つ先のクアラルンプール駅で駅撮りをしてから乗ろうかとも思いましたが、ここはやはり始発から乗るべきだろうと、中央駅から乗ることにします。まだ時間がありそうだったので、朝食を食べてホテルへ戻ってから近くを散歩しました。
▲KL中央駅 KTMコミューター(普通列車)の改札口
この余裕をかますような行動を取ったことで窮地に陥りました。発車が9時50分、終着が15時23分着だったので、車販が無ければつらいと思い、いろいろある駅の売店で食料を見定めているうちに時間がぎりぎりになりました。それでも同じフロアに改札があったので大丈夫だろうとタカを括っていたのですが、優等列車の改札は上階にあることが判明し、しかも上がり口が判りにくく、尋ねた駅員も「はあ?」という感じで全く親切ではありません。そうこうしているうちに改札に到達した時点で「既に出発した」と言い放たれたのでした。
一言でいうと「ぎりぎりに行って乗り遅れた」というだけなのですが今でも、最初に尋ねた駅員がもう少し親身な対応を取ってくれていたら絶対に間に合っていた、と恨みがましく思っています。しかし、ここはJRでも阪急でもありません。想定外を想定内にしなければならない、と仕事で励行している言葉が自分自身にブーメランのように返ってきて猛省することしきりです。この列車の1時間後の特急も、そもそもバンコク行きの夜行列車にギリギリ間に合うかどうか、ですがそれも満席で乗れないと言います。ドミノ式にバンコク行きの夜行特急にも乗れないとなると、それは今回の旅行の中心核を失うことを意味します。それは何としても避けたい!しかし?ということでクアラルンプールの国際空港へ向かいます。
▲右下がクアラルンプール、陸路を北上するとマレーシアとタイの国境線にパダン・ブサールの地名が英語表記で見える。プーケットは左上。(グーグルマップから転載)
先ず思い立ったのは、ペナン島まで12時半の飛行機に乗れば、空港からタクシーを飛ばして、船でジョージタウンの対岸のバターワースまでは近いので、バターワース14時35分発のコミュータートレインに乗ることが出来れば、パダン・ブサールには16時26分に到着するのでバンコク行きの夜行特急46列車にも間に合いそうです。しかし、航空会社の売り場では「フライト1時間前なのでもう今からは乗せることは出来ない」と言います。またしてもルートが崩壊しました。
もはや夜行特急に間に合うルートは「あることはあるけどはっきり言ってない」という状態です。もうあきらめて潔くバンコクまで国際線で飛ぶことも頭によぎりましたが、何とかもうひと踏ん張りできないか、とフライトを見ますと、タイへの国際線、14時半のプーケット行きがありました。このルートではプーケット到着予定時刻はタイ時間で14時55分。タイとマレーシアとは1時間の時差がありますので約1時間半のフライトです。プーケットには鉄道はありませんが、バスで約3時間走ればスラターニーというタイ国鉄の大きな駅にアクセス出来ることが判りました。一旦あきらめかけたパダン・ブサール17時発の夜行特急46列車は、スラターニー発が22時50分ですので何とか間に合いそうです。

▲左下がプーケット島。右上の赤いマークがスラターニー。この間は44号線経由で車道で約200キロ(グーグルマップから転載)
この日の前半は、殆ど写真を撮っていません。





