
都心に残るのんびりした朝の風景に溶け込む池上線。(旗の台にて)
8月26日(月)
旗の台 7:25 ― 溝の口行き → 溝の口 7:44
武蔵溝ノ口 7:50 ― 712F 川崎行き → 川崎 8:12
川崎 8:20 ― 1833E 熱海行き → 熱海 9:50
熱海 10:00 ― 435M 浜松行き → 浜松 12:29
浜松 12:46 ― 955M 豊橋行き → 豊橋 13:18
豊橋 13:32 ― 2525F 快速 大垣行き → 大垣 15:01
大垣 15:09 ― 235F 米原行き → 米原 15:44
米原 15:47 ― 3491M 新快速 播州赤穂行き → 京都16:42
この日は青春18きっぷの旅では定番コースとなっている東海道線の旅です。何気にこのコースを通るのは初めてでした。素晴らしい町旗の台を後にし、大井町線で多摩川を渡って神奈川県へ。5両編成の普通電車はとても月曜日の朝とは思えないのんびりした雰囲気が漂っていました。一方、終点の溝の口は朝ラッシュの真っ只中。通勤通学客の荒波に飲まれつつ、隣接する武蔵溝ノ口駅へ。南武線で川崎まで移動します。南武線は都心へ向かう路線との乗換駅が多く、上下線どちらもかなりの混雑で、首都圏の朝ラッシュの洗礼を受けることとなりました。

朝ラッシュ真っ只中の川崎駅。

乗り換え路線が多く、上下共に混雑する南武線。多くの乗客を乗せて、立川へ折り返す。
川崎では、乗り換え時間を使って崎陽軒のシウマイ弁当と、熱海までのSuicaグリーン券を購入します。この時間帯の東海道線下り列車は空いており、わざわざ課金する必要もありませんが、せっかく首都圏に来ていること、そして何より2階席からの展望を楽しみたかったので、グリーン車に乗車しました。券売機にて、この日のためだけに家から持ってきたSuica(2年前に東京訪問時に購入)で決済、車内の座席上の読み取り機にSuicaをタッチすることで着席できます。

熱海まではグリーン車で移動。

グリーン車(2階席)の車内。天井の読み取り機にSuicaをタッチするとランプの色が赤から緑に変わる。
この日も天気がとても良く、相模川を渡った際には、車窓右前方に富士山が見えました。まだ北海道にいた時には、この日に台風10号 (サンサン)が静岡県を直撃する予報で、心配していましたが、予報に反してまだ日本のはるか南におり、予定通りに京都に帰れそうです。

馬入川橋梁より富士山を眺める。 「支線をあとに立ちかへり わたる相模の馬入川」(『鉄道唱歌』第一集 11番)
熱海からは、18きっぷの難所とも言われた区間に入ります。かつては、211系によるロングシート、トイレなしの列車が行き交っていましたが、もと<セントラルライナー>の313系8000番代等の転属により、転換クロスシートを装備した列車も増えています。トイレなしはともかく、座席の転換方法が分からず、後ろ向きのまま着席される地元の方の姿を見かけると、「転換クロスシートこそ正義」という考え方が、本当に全ての地域において正しいのかと問われているように感じます。
やって来たのは浜松方が211系3両、熱海方が313系3両の6両オールロングシートの編成。せっかくの東海道線の旅ということもあるので、211系に乗車します。静岡地区の211系は今年の2月に引退したため、この時乗車できたことは幸いでした。車内は、地元の方の他、青春18きっぷで移動していると思しき大学生のグループもいました。さすがは定番コースです。列車は『鉄道唱歌』でも歌われている静岡県の名所や地名の並ぶ東海道線をひたすら西へと進んで行きます。(続く)

熱海から乗車した浜松行きの前3両は211系。今年2月に引退したため、この写真もすっかり過去の風景となってしまった。

東田子の浦駅より眺める富士山。
「雪の冠 雲の帯 いつもけだかき姿にて」(『鉄道唱歌』第一集14番)

「春さく花の藤枝も すぎて島田の大井川
むかしは人を肩にのせ わたりし話も夢のあと」(『鉄道唱歌』第一集23番)








岡山好きの元京都人様
私の見慣れた地名が登場しました。東海道本線の駅名が出るとなんだかほっとします。のぞみならば2時間少々ですよね。新幹線、速すぎます(^^♪
大井川といえば大井川鐵道。トーマス列車は大変興味があります。はやく乗りに行きたいです。
奈良の駅名研究家様
そうですね。2時間少々で移動できること、加えてそのような高速列車が通勤電車並みの高頻度で行き来することに、技術の進歩やいかに人の流れが多いかということに気づかされます。
大井川鐵道、私も興味があります。トーマスをはじめSL列車に加え、元南海、近鉄、東急の電車が行き交う本線、アプト式や奥大井の絶景が広がる井川線と魅力満載ですね。
岡山好きの元京都人様
鉄道唱歌が出てきましたので初めてコメントさせていただきます。私も幼少の頃、明治生まれの祖母から子守唄代わりに聞かされましたので今でも主な名所は諳んじています。鉄道唱歌は副題として「地理教育」と書かれていますが、作詞した大和田建樹は元祖『音鉄』と思われ歌詞の中に音の風景を詠みこんでいます。
主なものとして『東海道』編には1.「汽笛一聲新橋を」、6.「橫須賀ゆきは乘替と 呼ばれておるゝ大船の」、19.「鐘の音ひゞく清見寺」、27.「琴ひく風の濱松も」、43.「たえまに響く三井の鐘」、46.「京都々々と呼びたつる 驛夫のこゑも勇ましや」があります。また『山陽.九州』編では1.「瀧のひゞきをあとにして」、7.「鐘も名だかき尾上寺」、20.「汽笛ならして客を待つ」、48.「鐘の音きくと菅公の」が歌われています。
「興津-清水」間の清見寺の跨線橋の下を通過する上り貨物列車です。
世に名も高き興津鯛 鐘の音ひびく清見寺(せいけんじ)
清水につづく江尻より ゆけば程なき久能山
快速つくばね様
コメントいただきありがとうございます。
言われてみれば、音に関する風景も多く織り込まれていますね。『鉄道唱歌』の歌詞は見るだけで情景が思い浮かびますが、景色だけでなく音の描写が詠まれていることもその所以なのかもしれないですね。
昨年夏は車窓を楽しむだけでしたが、途中下車して『鉄道唱歌』ゆかりの地を訪ねてみるのも良さそうです。
53年前、1972年12月17日、スタートされた旗の台駅です。
藤本哲男様
お写真ありがとうございます。
池上線は当時も3両編成だったのですね。駅周辺の雰囲気も良いですね。
踏切後方に写っている建物はお店は変わっているようですが、現在も残っています。おしゃれなカフェとのことで、次に旗の台に行った際は訪ねてみたいと思っております。