2012年 春の中国鉄路の旅 Part16  ロシア国境の町、满洲里(満州里) その2

第19日目 5月7日 国境へ

Taxiに乗って、ホテル前の道を西へ約8キロ進みますと国境が見えてきました。

▲ 一直線に伸びる道を走ります。①はバスターミナル、②は、内蒙古大学满洲里学院、③は体育館です。ロシア風の建築が多く、否応にもロシアに近いと感じさせてくれます。



▲ 解放型JF1861号機(元満鉄のミカイ形)が展示されています。これだけが撮りたくてやってきましたが、折角来たので、周りを散歩しました


▲ 中国とロシアとの国境には緩衝地帯があり、これを挟んで双方の国境門が設置されています。ここには、鉄道を跨いでの門がありました。どう見ても中国の方が数倍も大きくて立派です。是非とも行きたいのですが、外国人は入場禁止です。上手く通れる方法はないかと思案していましたら、切符販売窓口に運転手君は自分の身分証を出してしまいました。そうなると私も出さなければなりません。これでアウトです。黙って、お金だけ出して2枚といえばいいものを・・・。
左下は、北国第一門です。

 


▲ 運転手君、後から気づいたのか平謝りです。代わりに貨物列車を撮りたいと言うと、俯瞰できる道路跨線橋まで連れていってくれました。待っていますと、直ぐにロシア方向へと帰る長編成が来ました。ロシアのDLはよく分かりませんが、「2T310M-K-3354」 のナンバープレートが読み取れました。無蓋車の荷を見ましたが、何も積んではいませんでした。これは、木材を運んできた貨車です。中国は、現在伐採禁止となっていますので、ロシアから輸入しているのですね。後からも来ましたが同じです。そして結構頻繁にやってきます。これを見てもロシアからの一方的な輸出が多いことが分かります。



▲ 続いて、中国とロシアでは軌道幅が違う、台車交換をしなければならないと紙に書いて説明して、その場所を知っているか? 知っていれば連れて行くように言いますと、土盛りしたヤードまで案内しました。しかし、金網が張り巡らされていて入れません。すると、運転手君は金網と金網の隙間へと案内して、ここから入れと言います。よく慣れています。見ますと、ロシアDLの機関士もここから中国側へ出入りしています。人の往来が多い痕跡もあり日常的に使われている秘密の通路のようです。

良くないのは分かってはいますが、誰も見ていませんし監視カメラもありません。これならまあ良いかと入りました。上に上がって見ますと、中国側からロシアへと帰る貨車が待機する、出発ヤードと分かりました。全て1,524mmゲージ幅のレールです。ここではないと申しますが、運転手君はこのオレンジ色の奇妙な設置物を昇降させるのだとの返答です。昇降させても3線区間なら分かるが、これでは上げた車両を降ろせません。また私の知っている知識として、クレーンで車体を持ち上げて浮かせてから台車交換をしているはずです。勿論3線軌道でないと出来ません。運転手君は分かっていないのだと、これ以上は問いかけを止めました。しかし、この設置物、どのように使用するのでしょうか? ご存知の方がおられましたら教えてください。

※ 台車交換について ; 貨車はこのようにしてロシアから国境を越えて、满洲里駅のハルピン寄りにある広大なヤードまで直通して、荷降ろしを行い、中国鉄路の貨車に積み替えを行っています。一方客車は、1週間に一度走る北京・平壌―満洲里―モスクワ間のK19/20(通称;ボストーク号)ですが、瀋陽平壌から来たモスクワ行きの客車を連結して、台車交換を行いモスクワに向かいます。台車交換は、ロシア側国境のザバイカルスク駅で行われるそうです。

駅→ホテル→国境→ホテルと、距離は40キロ程でしたが所要時間3時間で拘束して80元(1.300円)でした。聞けば、ロシアで2年間働いていて、ロシア語がそこそこ話せます。役に立つかもと、明日ジャライノールへ行くつもりなので案内が出来るかと聞くと、大丈夫 (中国人の言う大丈夫は、やってみよう ) との返答でしたので、彼に賭けることにしました。  Part17  へ続く

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