(祝!「デジタル元祖青信号」復旧。見られないときは一日が終わった気がしませんでした。管理人さんのご苦労を偲びつつ、投稿を続けます。)
桜満開の大安駅付近で撮影を終え、ひと駅だけ戻って梅戸井へ、往きのロケハンで見つけた場所へ向かいます。まず大安寄りのJA横にある桜並木へ。車内から見る限りでは、線路と並行した桜並木はここしかありません。光線もバリ順、待っていると計ったようにすぐに貨物が通過する効率の良さ。
続いて反対側の北勢中央公園口側へ。ここにも田んぼの中をキレイなカーブが走り、午後からはインカーブで定番写真を撮ることができます。電機も去ることながら3両編成20m車の電車も二丁パンタを上げて堂々と通過していきます。
駅に戻ると、初老の駅員が迎えてくれ、あれこれと話し込みます。三岐の駅は、無人の西野尻駅を除き、あとすべての駅が駅員配置になっていて、無人化を進める他のJR・私鉄とは全く逆行する充実振りには目を見張ります。会社としては、近鉄と一体となった自動改札の導入を計画しているようですが、初期費用の高さで実行に踏み切れず、退職した職員などで人件費を抑えて、駅員配置を維持しているとのことでした。そのため、各駅とも整備が行き届き、たいへん気持ちよく駅を利用できます。そして何より、コミュニケーションのある、今では忘れ去られた駅での光景がまだ三岐には残っているのです。今日も、高校の入学式を終えた親子がさっそく駅の窓口で初めての通学定期券を買い求める、懐かしい光景がありました。
しかし、人的なサービスが充足されても乗客減少に歯止めはかかりません。四日市周辺のこの地のこと、工場に通う通勤客も多そうに思いますが、最近の工場は電車線から離れた郊外に立地することが多く、好んで電車を使っても下車駅からの移動手段がなく、電車通勤は皆無に近いと嘆いていました。そこで三岐では、自動車・自転車のパークアンドライドを実施、各駅には無料の駐車場・駐輪場が確保され、自動車・自転車からの転移に期待をかけています。見る限りでは、自動車・自転車とも相当埋まっています。また、自転車は、平日は三里~西藤原間、土日ではほぼ全区間、無料で車内に持ち込めるサービスも実施しています。空いた車内では全く問題はないと思いますが、この日見かけたのは皆無でした。
桜のなか、電機の魅力に酔い、三岐の魅力に触れた一日でした。