夜行急行も大幅削減
53・ 3改正の趣味上のトピックは、山陽・東海道筋では、EF 58牽引のブルトレがほぼ全滅、加えて装備されるヘッドマークが無くなることの2点で、寝台特急に話題が集中していましたが、特急を補完していた夜行急行も大幅に削減されます。私にとっては乗ったこともない寝台特急よりも、何度も乗車した夜行急行に、より惜別の思いが強くなったものです。新大阪基準で見ると「阿蘇」「西海」「日南」「桜島」「高千穂」「天草」「雲仙」「屋久島」（季節臨含む）など、大部分が廃止、残った愛称も経路や車種の変更が行われました。今回は夜行急行列車に焦点を当てます。
▲ EF61 14［広］の牽く名古屋行き「阿蘇」。 EF 61は18両全機が広島区に配置され東海道・山陽本線の急行・荷物列車の牽引に当たっていて、EF58とは別運用だった。EF 58牽引がほとんど占める客車牽引にあって、その優美なスタイルは際立っていた（昭和50年3月、山崎、以下同じ）
▲ EF58 36［米］が牽く「日南3号」。本来なら、大分から前部にロネ・ハネ4両の増結編成があるが、波動用のため、この季節は基本編成の7両と身軽な編成だった。
▲メモには「つくし1号」（回送）と書かれているが、時刻表の編成表とは異なり、その前後の集約臨かもしれない。EF5847［宮］が、12系客車ばかりの長大編成を牽いている。
▲こちらは「雲仙2号」、EF58 13［広］が牽く、こちらもオール12系客車。5003改正で座席車の夜行急行は残るものの、14系客車に置き換えられる。12系客車が本線の定期急行で運用されるのは、これが最後。
▲下り線にも夜行急行が通過する。東京発大阪行きの「銀河1号」、EF58 44［宮］が10系寝台編成を牽く。この時期、「銀河1号」「銀河2号」「銀河51号」の3本の「銀河」があった。撮影場所は、山崎から3つ目の踏切、百山踏切、撮影地として有名なところで、手前には人家もなく、上り下りとも編成がきれいに入った。
▲いっぽう、こちらはサントリーカーブの内側、まだマンションはなく、カーブの内側から、きれいに編成が撮れた。EF58142［宮］の牽くスニ40＋14系客車の「日南2号」（季節臨）、この客車の組み合わせもごく短期間だった。
多分、夜行急行が花だった時代は、この改正で終わりを告げたのではないでしょうか。関西のファンが九州の蒸機を写しに行くのに、お世話になった列車も消えてしまいました。博多まで新幹線が開業し、京都から最速で4時間を切るようになったのは画期的な出来事でした。
いろいろな車種を連ねた編成は、夜行急行ならではの醍醐味ですね。総本家様の投稿を拝見して、あの頃を思い出しています。12系客車ばかりの列車もあったとは驚きでしたが、私のネガにもありました。回216列車「つくし2号」とメモに書いてましたが、時刻表を見ると違うようです。もっとも昭和50年3月号ではなく、昭和49年12月号ですので、変更があったのかもしれません。今回改めて見直すと、他にも違いがあるようで、じっくりと検討しなければなりません。
添付の画像が問題の「つくし2号」？です。電車にかぶられたのか、それとも撮りそこなったのか機関車は写していませんでした。
そうなんです。私も時刻表の改正号は保存しているのですが、直前の号はなく、見ているのは湖西線開業の昭和49年7月号で、直前ダイヤが把握できていません。12系ばかりの列車、1863さんのメモにも、「つくし2号」と書かれているのですか。なら、やはり改正を前に、寝台車も付いた混成から、12系に模様替えされていたのかもしれません。
総本家様の「銀河1号」に張り合うつもりは毛頭ございませんが、「銀河2号」です。座席車2両を含む堂々の14両編成でしたが、列車全体を写す考えは持ち合わせていませんでした。
続いての写真、ありがとうございます。5003改正の時刻表を見ていたら、夜行特急・急行の改正前後の本数比較がありました。これを見ると、特急は減ったとは言え、まだまだ元気だったのですが、急行は、ほとんどが廃止されてしまったことがわかりました。
50年3月10日改正は中3でしたが、49年のSLの廃止と共に見慣れた、対九州旧型客車急行の終焉には、さらに強いショックを受けました。
私はその頃から旧型客車の「あさかぜ」運行開始の編成とかに夢中な少年でした。鉄道ファン一冊買うのも大変な時代でしたが、北九州在住の地の利で、2月11日早朝から一人で幡生付近で撮影をしています。
写真は波動期でオロネ10の外れた215レ「つくし2号」博多行きです。
ハザは全車指定でしたが44や10系を外して一部は35系の遜色ぶり。
K.H.生さま
写真、ありがとうございます。この幡生付近は、よく見る場所ですね。北九州の中学生が、海をくぐって本州まで行って撮影とは、凄いことです。改正前になると、車両運用も配転の関係で、寄せ集め編成になることがよくあり、「つくし2号」も同様のようですね。