十分な睡眠を取った深圳での翌日、香港に入国して、香港鉄路博物館を目指しました。香港鉄路博物館は、太和駅と大埔墟駅の中間にあります。前回は、近い太和駅で下車しましたが、今回は、市場や繁華街のある大埔墟駅で下車して向かいました。採りたての魚介類魚市場や野菜市場がたくさんあり、グルメ党の私には、見ているだけでも、とても楽しい所です。
かっての大埔墟駅のあった場所に1985年設立された香港鉄路博物館は、土地の高い香港ですので、小規模でした。中国風のアンティックなレンガ作りの駅舎は、そのまま残されて、香港鉄路歴史館になっていました。駅舎内には、九広鉄路建設から1910年10月開業、電車化、現在まで歴史が写真で紹介されていました。湯口先輩が投稿いただいた九龍駅から発車していく列車の同じような写真も展示されていました。
何と、SL、DLをバックに、また昔走った列車内で、結婚記念写真を撮っている新婚さんが、おられました。青島では、海岸や市内の租界時代に建てられた古い建物内で、多くの新婚さんが、ウエディングドレスと礼服姿で、記念写真を撮っている風景を日常的にみる事がありますが、香港で見るとは意外でした。きっと、鉄ちゃん夫婦なのでしょう。
構内のSLは、1923年イギリスのBagnall社で製造され、2両が輸入されました。当初、九広鉄路は、610mmで建設が始まりましたが、途中で1435mmに変更されて、このSLは、資材運搬用の支線、粉嶺~沙頭角間11.67kmの610mmナローゲージで活躍しました。1928年廃線後は、フィリッピンの製糖工場に売却され、香港鉄路博物館のために当時の姿に復元されて、展示されています。610mmの線路も引かれ展示されていました。
線路の点検用だったのでしょう軌道自転車や軌道自動自転車も展示されていました。
奥の方には、客車が右側に2両と左側に4両の計6両が、展示されていました。右側は、車体が唯一赤色の1921年製002号車です。工作車と説明があります。
1911年製302号車、3等車です。2+3の木製ベンチです。
左側奥から、1964年製112号車、1等車です。
1955年製229号車、荷物車兼3等車です。
1974年近畿車両製276号車と、見なれた台車です。2+2の普通車です。
1955年製223号車、3等車です。教育活動室として、使用されています。
すべての客車は、電気が引かれていて、照明も付き、扇風機も動いていました。平日とあって、入場客も少なく、ゆっくりと、時代の流れを見る事ができました。こじんまりした博物館ですが、それなりに楽しめます。香港中心部からは、1時間もあればいけます。入場料は無料です。皆様も香港に行かれましたら、是非に訪れて下さい。 Part3 へ続く
中国特派員様
体がボロボロになりながらも、中国への飽くなき好奇心、頭が下がります。
ほとんど海外経験のない、特派員ですが、シンセンは一度行ったことがあり、紹介されていた市場も見学しましたので、なつかしい思いで拝見しました。
私が行ったところでシンセンの民俗村があります。この周囲にはモノレールがあり(と言っても遊園地のモノレール程度の規模ですが)、建物の影から急に飛び出すような、奇抜な敷設がされていたのを、いまも記憶にとどめています。