2014~2015年 凍える大地への旅 Part2 Z69次に乗って哈密へ 蘭新高速鉄路開業!

DSC_9837_101[googlemap lat=”43.132453″ lng=”92.66877999999997″ align=”left” width=”300px” height=”200px” zoom=”15″ type=”G_HYBRID_MAP”]43.132453,92.66878[/googlemap]
▲ 15:39  撮影地① Google座標; 43.131671, 92.668308
夕日を浴びながら東露天鉱積込場から石炭を満載して地上へと上がってくる運炭列車。三道嶺お馴染みの場所ですが、西露天掘り鉱が閉鎖された今、正向き力行で撮れるのはここだけになりました。

 

第2・3日目 12月27日、28日
① 北京西10:00(Z69次)⇒翌12:53哈密

今日は26時間53分をかけて、北京西から2,552キロの旅路を夜行列車Z69次に乗って、哈密へと向かいます。平均速度は94.93km/h、表定速度は104.02km/hです。
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昨晩は站に近い事もあって夜遅くまで飲み続けていましたのでギリギリでの乗車でした。既に改札は始まっていて急いで乗り込みました。

Z69次はウルムチ局の扱いです。前回乗車した時は列車でしたが、12月10日のダイヤ大改正で列車に格上げらていました。車両はピカピカの25T型新車に置き換えられました。
と、言っても停車する駅は同じで、スピードもほぼ変わってはいません。
コンパート車内には電源も生きていました。快適な旅になりそうです。

 

【 GPSロガーとSIMカードの不調 】
発車したところでGPSロガーの作動状況を見ますが、”00”表示のままです。今までは問題なく作動していたのになぜ?と問いかけますが、変わらずです。これでは走行軌跡が記録できません。列車のスピード表示も見られません。何度もON/OFFを繰り返しますがダメです。
そのうち認識するだろうと諦めて、少し窓際に置いておく事にしました。
ipadも取り出してONしますが、ChinaUnicomは受信しているのですが、「インターネットには接続していません」の表示です。ネットにつながらなくては、どこを走行しているかが分かりません。また車内でインターネットも検索して見られません。
どちらも何度試しても駄目です。困りましたが訳が分からず大弱りです。長い道中、車窓と共に楽しみにしていましたがこれでは半減します。

DSCN6819_11610:15 軟座寝台担当の女性乗務員が切符と換票の交換にやってきました。
換票も新車とあってピカピカです。

DSCN6832_120DSCN6823_118▲ 13:54 GPSロガーipadの不調に四苦八苦していましたが、諦めて食堂車にいっての昼食です。残念ながら一品料理の提供はなく車内販売と同じ使い捨て弁当箱に入っていましたが、スープは出されました。

DSCN6839_1▲ 15:58 太原を過ぎますと夕日に照らされた赤い大地が広がっていきます。中国の国土は日本の約25倍もありますが内陸部から西に参りますと草木も生えていない未開墾の荒地が広がっています。
Z69時刻表▲ Z69次の発着時刻表です。時刻は中国鉄路局の公式HPからですが、駅間距離はGPSロガーが不調なために別サイトから求めましたので正確かどうかは不明です。ご了解ください。列車のスピードも同じく実際に計測出来ていませんがおおよそ120~160km/hの走行が続いていました。長距離列車ですが、さすが曲線や勾配が少ないだけあって日本とは違った安定した高速走行でした。

DSCN6863_121▲ 19:48 夕食は一品料理が出るだろうと期待して食堂車に参りましたが、昼食とほぼ同じです。仕方なくビールと合わせて白酒を注文して食しましたが、以前にもこの列車にO氏と乗車した時は一品料理が選べましたが、違ってガッカリです。中国鉄路の食堂車メニューは担当するコック長に任されています。成都鉄道局が抜群ですが、今回は手抜きで、ハズレでした。
客が少ないのか、閑散とした食堂車で過ごした後はコンパートメントに戻って、PCで映画を見ながら就寝でした。
DSCN6871_123▲ 翌朝、7:30 車販の声に目が覚めましたが車窓はまだ夜明け前の闇の中です。
西に向かうと北京と比べて約2時間ほどの時差になります。

朝食はやはり食堂車へと向かいました。

DSCN6872_124DSCN6874_125▲ 車販で求めても食堂車で食べても料金は15元(約300円)の朝食です。狭い客室で食べるよりはゆったりします。外温は-7.2℃と思ったほど寒くはありません。陽が出たのは9時前でした。

DSCN6889_127DSCN6907_1▲ 10時を過ぎますと新疆ウィグル自治区らしい砂漠の荒野の中を行きます。蘭新高速鉄道の高架が見えだしましたので列車乗務員にいつ開業するのかを聞いてみますが、「不知道(知らない)」の返答です。ipadが使えれば最新情報をキャッチできるのですが・・。それではと、食堂車のお嬢さんにダメ元でお聞きしましたら、26日に開業しましたとの明快な返答をいただきました。え~本当? 本当なら、やっぱり12月末に開業する情報は間違っていなかったようです。
ひょっとしたらすれ違いもあるかもと目を凝らして見ますがこんな時には見えないものです。

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▲ 赤線が現在乗車中のZ69次が走行しています路線です。交差する青色の線が蘭新高速鉄道です。

【 蘭新高速鉄道 】
乌鲁木齐(ウルムチ)~兰州(蘭州)を結ぶ1,776キロの高速鉄道。設計最高速度は250km/h対応、在来線より所要時間を半分に短縮するものと期待されています。

現在5年をかけての建設が終わり、試験走行が開始されています。既にウルムチハミは11月16日に営業開始になりましたがハミ~蘭州は未開業区間です。ネット情報では12月末には開業らしいとは報道していますが、新疆地区ウィグル自治区はご存知のようにテロや紛争が頻発している地域ですのでテロ対策上、当局からの営業開始日の前発表はなされていません。

既に開業しています宝鸡南までの宝蘭高速鉄道とも結ばれる予定です。こちらも急ピッチで工事が行われていますが、大変な山岳区間で、最大勾配20‰をもってしても掘削されるトンネルは74本(全長272.4キロ)を数え、難工事となっています。完成予定は2017年予定で、開業しますと北京までつながり、約3,100キロの世界最長高速鉄路となります。

02_哈密站_1▲ 12:48 定刻より少し早く哈密到着。2012年10月30日からリニューアルの為に哈密南站に旅客乗務を移管移しておりましたが、最近に完了なり完成し、再び元に戻されました。
直ぐに哈密解散後の切符を受け取りに切符販売窓口へと向かいます。ふと気づいてGPSロガーを見ると作動を始めていました。どうやら車両内では電波が拾えなかっただけだったようです。

02_哈密站_切符_1▲ 紛争が多発する地区とあってセキュリティー検査は厳重で窓口に入場するだけに2回も受けました。小竹先生はキャリアーケースに入れた三脚がチェックに引っかかって、ケースを開けての検査まで受けらていました。

DSCN6938_1_1▲ 切符売場内の掲示板を見ますと、12月26日蘭新高速鉄道開業に伴うダイヤ改正の公告が張り出されていました。お嬢さんの言われたことは間違いなかったです。公告日は12月23日、やはり直前での発表です。翻訳しますと、高速鉄路に投入されたCRH(高速電車)はなぜか、わずか3往復のみです。

蘭新高速時刻表▲ 折角に蘭新高速鉄道が開業しましたが、全線運行しますのは2往復だけです。西宁~乌鲁木齐南1往復がありますが、隔日運用です。今まで中国鉄路では高速鉄道開業の折はこれでもかと運行列車本数がありましたが、今回は異常です。時刻表を見ていただければまだ未完成の駅がたくさんあります。また一日1本しか列車が止まらない站もあります。
後ほど王さんにお聞きしますと、トンネルが多い区間や工事が未完了があって、列車本数が増やせられないようですがハッキリとした理由は不明です。2015年の春節輸送に間に合わせるようにメンツ上で開業させたようにも思えます。

CRHの所要時間は11時間54分~12時間で、最速D2701で平均速度は148.40km/h、表定速度は155.14km/hとなっています。在来線の最速列車は乌鲁木齐南~济南を走行するZ106で、乌鲁木齐南~蘭州を15時間37分で走破しています。高速CRHでは約4時間半の時間短縮です。ちょっと物足りないような気がします。
投入されている車両は、帰路に1本だけを確認しましたがCRH5でした。試運転ではCRH2も使用されていましたので両方の運用でどちらが良いのか試しているようでもあります。
いずれ10時間を切るようにスピードアップされ列車本数も増えて、今以上の最速列車が運行されるとは思います。2年後に北京までの長距離列車が誕生した折には是非に乗車してみたいと思っております。その時はまたCRH寝台電車が投入されるかも・・、または昼間直通で早朝に北京西を出て乌鲁木齐には夕刻遅くには着くのかも・・。

列車発着時間と停車駅は中国鉄路の公式HPから求めました。駅名は工事中で未開業の駅も含んでおります。ちなみに乌鲁木齐南站は2014年4月30日に自爆テロがあった乌鲁木齐駅で、同年9月1日に修復されて乌鲁木齐南站と改称されました。現在の乌鲁木齐站は以前は二宫站と呼ばれら、同日に改称された駅です。

飛行機で哈密に着かれた参加者の皆さんがチャーターバスでお待ちです。急いで乗り込みました。        Part3へ続く

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