山陽本線河内駅とシティ電車

先に投稿しました「227系の功罪」に対する1900生さんのコメントで「シティ電車」の話が出ました。当地でも「シティ電車」と書かれた看板を見た覚えがあった河内駅に行ってみましたら、今もありました。

平成29年4月5日 山陽本線河内駅にて

河内(こうち)駅といってもご存知ないでしょう。山陽本線三原駅から広島方面に向かい、2番目、本郷駅の次が河内駅です。歴史は古く明治27年に山陽鉄道によって開業しています。現在は東広島市の東端にあたります。古レールを組んで作られた跨線橋があり、そこに「シティ電車」と書かれた看板が取り付けられています。そもそも「シティ電車」とは国鉄時代の昭和57年のダイヤ改正で広島・岩国間の電車が15分間隔で設定された際に「シティ電車」という愛称が使われたようです。その後昭和59年に広島・西条間と広島・呉間が30分間隔になり、61年には広島・岩国間が10分ヘッドへと増発されてゆきます。昭和62年にJR化されます。

一方 現在は東広島市ですが平成17年まではここは賀茂郡河内町でした(余談ながらこの賀茂郡と言う地名は 中世に京都の賀茂神社の荘園であったことに由来しています。賀茂川もあります)。従ってこの看板はJR発足後で、かつ平成17年以前に掲げられたことになります。現在広島から上り方面に西条止りは殆どなく 更に東の白市折り返しとなっています。白市駅が広島空港に最も近いJRの駅のためです。現在の広島空港の開港は平成5年10月ですから、シティ電車が西条折り返しから白市折り返しに延長されるのも平成5年以降です。看板に「延長を!」とあるのは 白市駅まで延びてきたシティ電車があと2駅延びれば河内駅だからです。しかしこの願いは実現していません。そんなことより、ひと昔も前の看板が今も掲げられていて 10年ほど時計が止まっているような感じがします。

続きを読む

227系の功罪

広島地区に久方ぶりの新型車227系が投入されて、すっかり定着してきた感があります。中国新聞読者投稿欄にこんな一文がありました。

平成29年4月2日 中国新聞朝刊

私は広島市域から離れた場所に住んでいますので、ときどき広島に出かけるのに227系に当たるとラッキーと思い、115系が来るとガッカリという思いしかありませんでした。227系はMC+M+MCの3両編成かMC+M+M+MCの4両編成が基本だったと思います。一方115系はTC+M+M+TCの4両が基本ですから、改造車のクモハMC+M+TCの異端編成でない限り殆ど4両でした。なので227系投入でサービス低下を招いているのかもしれません。通勤時間帯の広島市域の実態を体験していませんが、この投稿者の言われる通りだろうと思います。

続きを読む

三江線 あと1年

木次線ツアーが来週に迫ってきて 天候や桜の開花が気になります。木次線の前後に三江線に足を延ばそうと思われている方もあるかもしれません。平成30年3月31日で廃止される三江線はあと1年の命です。夏頃には代替交通手段の計画がまとまるそうです。3月31日の中国新聞の記事をご紹介します。(サイズが大きいため上が少々切れました)

平成29年3月31日 中国新聞朝刊

三江線に限らず、木次線、姫新線、芸備線、福塩北線など伯備線以外は同じような状況にあります。今回の木次線ツアーはそれを実感する旅にもなると思います。

デジタル青信号は鉄道情報発信の始発駅

デジ青のシリーズもの特番記事に、準特急さんの『保存機とその現役時代』があります。昨年12月で37回にもなる長編連載記事です。今回その関連記事に、準特急さん以外の筆者が無断で割り込みます。お許しください。

実は去る3月7日、デジ青の管理人・小西さんを通じて、筆者宛にこんなメールが届きました。
発信者は、さいたま市中央区役所・区民生活部総務課・防災総務係の I さんです。曰く『デジタル青信号37606号、人と鉄道と-沿線の人々-に掲載の蒸気機関車39685の写真を使わせていただけないでしょうか。都市合併前の旧与野市時代、1972年から市役所東側に同機が保存されていましたが、老朽化が進み危険でもあり、この程解体されました。ついては同機を偲び市役所内に、39685機の写真、それも現役時代の写真を掲示しようと企画中です。』

早速返信を送りました。『何の制約もなく、ご自由にお使いください』と。それと、指摘の画像は同機が玉川口駅に進入するカラー写真(下の画像)で、他に山中の走行カラー(次ページの画像)とモノクロ写真がありますよと、筆者のホームページを紹介し、拡大印刷用に画像データをCDに焼いて送りましょうかとメールしました。すぐに返信が到着、『こちらからは何もできないがいただいてよろしいでしょうか』とありましたので、3月11日データを送りました。近い内に展示されることでしょう。
▼デジ青37606号の記事(2013年7月21日)内から、39685機の画像を再掲載します。

 

 

続きを読む

 明日から 新しい阪急・嵐電西院駅

京都の西大路四条交差点、西院で、阪急西院駅の新改札口2ヵ所が完成、嵐電西院駅もホームが移設され、明日25日から供用が開始されます。今まで西大路四条西南角にしか改札口の無かった阪急駅では、河原町方面ホーム東端に北改札口が新設され、四条通の北側に移設された嵐電駅の嵐山方面ホームに接続されます。また梅田方面ホーム東端にも、南改札口が新設され、嵐電駅の四条大宮方面ホームと接続されます。

これにより、交差点を渡って徒歩連絡を強いられていた阪急・嵐電接続が、梅田方面から嵐山方面へ、逆の嵐山方面から梅田方面への乗り換えが直結され、円滑に移動できるようになりました。
四条通の北側、ビルの壁面に移設された嵐電嵐山方面ホーム、このビル用地は、もともと嵐電のもので、マンション「ランフォート西院」を建設、地下部を改札口とした。

続きを読む

 さよなら 京都のツーステバス

久しぶりにバスの話題をひとつ。
今日は、佐竹さん「東北展」の片付けに、有志会員とともに行ってきましたが、その帰り、京都市バス車両の最後を見届け行ってきました。そのバスとは、乗降口が2段になっている高床式のツーステップバスで、残っていた1両がこの日、最終日を迎えました。平成7年式のバスで、実に22年も前に製造されたバスで、公営バスとしては、日本最古の部類に入るでしょう。
ほかの都市では、とうの昔に姿を消したスタイルですが、京都は、大阪府・兵庫県の市町のように、排気ガス規制の対象地域に該当せず、大事に使われて元気に走り回っていました。しかし、2016年度の新車両が導入され、ついに最後の運行を迎えたのでした。京都市交通局では、ホームぺージで最終ダイヤを載せるなど、古参バスに異例の対応を見せました。
本日ラストランの京都のツーステップバス、九条営業所所属の6261号車、いすゞKC-LV280L型、ボデーは、アイケイコーチで架装されたキュービック型、左右に三角固定窓を設けた独特のスタイルも見ることができない。

続きを読む

白牡丹の酒蔵が国登録文化財に

平成26年12月のクローバー会広島ツアーで見学させて頂いた西条の白牡丹酒造の延宝蔵など一連の施設が国登録文化財に登録されるそうです。今朝の中国新聞朝刊の記事です。

平成29年3月11日 中国新聞朝刊

鉄道とは関係がない話ではありますが、我がクローバー会は多くの国宝を有しておりますが、登録文化財は初めてのようですのでご紹介しました。なお記事中の島治正社長は弟君で酒造を、島靖英社長は販売会社を受け持っておられます。

平成27年12月5日 ツアー当日 白牡丹酒造前に到着した一行

 「東北展」で寄りたい 写真展もうひとつ

先般、「東北展」の途中に寄りたい市電遺産を紹介したところ、INUBUSEさんから思わぬスクープ投稿があり、“こんなもん おまんねん”のクローバー会精神の発露と喜んでいます。続けて、もうひとつ、ひと・まち交流館の真ん前、カフェ「Ask me! cafe」で開かれている写真展「京都駅 絵葉書で見る140年」をご紹介します。

京都駅が開業して140年となり、関連の催事が、京都駅や京都鉄道博物館で行われていますが、この写真展は、ブログ“ひっちょのステンションと呼ばれた駅”を主宰されている方が、お知り合いの絵葉書収集家のものを借りて、拡大展示されています。

続きを読む

 「東北展」の途中に寄りたい 市電遺跡ふたつ

佐竹さん「東北展」は12日(月)まで好評開催中ですが、ある方からは「ぜひ行きたいが、写真展に付加して、“こんなもん、おまんねん”とクローバー会らしい、いちびり企画はないのか」と厳しい叱責をいただきました。それならと、ひと・まち交流館京都のすぐ近くで見られる、あまり知られていない京都市電関係の遺跡を紹介しましょう。会場への行き帰り、ちょっと寄って見られたら、どうでしょうか。
橋の下に見えているのは?

続きを読む

「おかえり可部線」本番

3月5日の中国新聞朝刊には可部線延伸を中心にダイヤ改正関連の記事があふれていました。

平成29年3月5日 中国新聞朝刊 1面 1番列車は105系

一番列車730Mはあき亀山駅発5:08と夜明け前にもかかわらず、地元の人たちや報道陣でにぎやかだったようです。

続きを読む

 「東北展」開催中

佐竹保雄さんの写真展「東北を旅して その9」が、きょう4日(土)から、ひと・まち交流館京都で開かれています。さっそくクローバー会会員もアサイチから来場、午後からは、福島からの避難者の声を聞く会もあって、初日から賑わいを見せています。

昨日の準備作業も、呼び掛けに応じていただいた会員3名が馳せ参じ、写真の貼り付け作業に精を出しました。一時は準備不足の心配もありましたが、一同の結束した作業のお陰で、予定時間内に完了しました。快く応じていただいた皆さまに御礼申し上げます。私のほうは、貼付物の忘れものがあって顔が青ざめましたが、今日午前に届けて事なきを得ました黙々と作業に取り掛かる会員たち。

続きを読む

おかえり可部線

明日3月4日にJRのダイヤ改正が行われますが、広島では可部線の延伸と山陽本線寺家(じけ)駅の開業が話題になっています。特に可部線延伸については、一旦廃止された路線の復活と言う話題性もあってマスコミの注目度も高いようです。明日開業で5日の紙面はにぎやかなものになると思われますが、すでに数日前から関連記事が載っていますのでご紹介します。

平成29年3月3日 中国新聞朝刊 社説

続きを読む

 「東北展」 3月4日から開催します

メール連絡のできる会員の皆さんにはお知らせしましたが、佐竹保雄さんの鉄道写真展「東北を旅して  その9」が3月4日(土)から開催されます。

鉄道写真展「東北を旅して  その9」

3月4日(土)~12日(日) 10~17時 9日間開催 期間中無休
ひと・まち交流館 京都 京都市下京区河原町通五条下る東側 ☎075-354-8711

ご承知のように、この写真展は、佐竹保雄さんが、毎年、東日本大震災発生日の前後に、東北地方の鉄道の再生を願って開催されている写真展です。今回も、東北の復興を願う、さまざまな展示・イベント・集まりが期間中に行われるほか、写真展として3テーマに分けて行われます。
まず佐竹さん自身が、昭和30年代に東北で見られた貴重な鉄道車両の写真を展示します。先ごろ、お邪魔した際は、まだ準備中で、全貌を窺い知ることはできませんでしたが、チラリと見たところでは、煙室延長のC51とか、二本煙突を束ねたようなC51など、私など古い本でしか見たことのないような、伝説の珍車両がいっぱいです。また、お得意の木造客車も、東北ならではの珍車がたっぷり登場しますので必見ですひと・まち交流館京都
続きを読む

関三平先生から皆様へお知らせ

関先生からお手紙を頂いたことは前稿に書きましたが、同封でお知らせが入っておりました。
二百二十回を越える「昭和の電車」、101回から200回までを二冊目の単行本として近日上梓される予定だそうです。発売日は決まっていないようですが決まればご連絡があると思いますのでお楽しみにお待ち下さい。

もう一つ、3月25日(土)ですが、午前9:15から9:30までNHK BSプレミアムで「カメラアイ・迷いの時間」として関先生の製作風景が放送されます。本業の迷路だけではなく鉄道も取り上げてもらえるようで、P6のアルバムなどご披露されたそうです。ぜひご覧下さい。

また、昨年の南方での会合は大変楽しかったとの事で、また機会を作りたいと思っておりますのでその節はご参加下さい。

もうすぐダイヤ改正

3月4日のJRのダイヤ改正まで10日余りとなりました。さっそく時刻表3月号を買って眺めているところです。昨日の中国新聞朝刊には 可部線延伸開通を心待ちにする地元の記事がありました。

平成29年2月19日 中国新聞朝刊

新しい時刻表を見て驚いたのは 可部線の下り最終871Mが広島発0:05、安芸亀山着0:43、翌朝の始発730Mが安芸亀山発5:08というダイヤです。以前レポートしたように、安芸亀山駅には電留線もあり、電車が駐泊するのは驚くことではありません。しかし安芸亀山駅は無人駅です。最終871Mの乗務員は電車を留置したあと、始発での仕業開始まで どこでどうするのだろうと余計な心配が先に立ちました。

続きを読む

 さよなら 関西の湘南色電車

JR西日本の関西近郊電車線区(旧称アーバンネットワーク)で唯一、湘南色で残っていた、吹田総合車両所京都支所(旧京都総合運転所)(近キト)の113系C10編成4連が、いよいよ来週に工場入りし、例の地域色(抹茶色)に塗り替えられることになりました。関西に113系湘南色がお目見えしたのが、新幹線開業直前の昭和39年7月で、53年目にして、いよいよ関西からはオレンジ/グリーンの湘南色が見られなくなります。
草津線にある天井川の大砂川トンネルを抜けた近キトC10編成(甲西~三雲)

 

続きを読む

「国境鉄路」写真展開催のお知らせ

中朝国境訪問の紀行記を掲載させていただいておりますが、このたび小竹先生の国境鉄路の写真展が大阪でも明日から開催されることになりました。半分以上はご同行させていただいた中朝国境ですが先生の鋭い目で撮られた作品の数々はデジ青に掲載しました写真よりも一味違ったものがあろうかと思います。
大阪に行かれてお時間がありましたら是非にご覧になってください。私も都合がつきましたら会場に行きたいと思っております。

開催場所は地下鉄四つ橋線本町駅真上のオリンパスギャラリー大阪です。よろしくお願い申し上げます。

古写真から見た昭和京都の生活~市電の音が聞こえる風景~

表題の展示会が開かれるのでご案内いたします。

当会の方の中にもご存じの方もおられると思いますが、好軌会会員で京福や市電の研究家の中村進一氏からご案内を頂きました。
会場は「ひと・まち交流館」河原町五條下ル東側1F
期間 2/22~2/24

ぜひ、ご覧下さい。