第2弾 ブラソロリ乙訓 おとぎ電車ツアー

 「ブラタモリ」に対抗するのか、それとも“まねしん” したのか第2弾「ブラソロリ乙訓」。それはどんな事をしていたのだろうか。ところで“まねしん”とは大阪ことば辞典を参考にして解説するとこんなことだろうか。

webおとぎ電車のカット(青信号26号)

青信号26号「おとぎ電車の話」のガリ版刷りカット 筆耕はK氏か

漢字で書くと“真似衆”とかく“まねし”という言葉(よく真似をする人の意味)に格助詞の“の”が変化して“ん”になったものを付けた言葉ではと思う。そうすると冒頭の文章は“ブラタモリに対抗するのか、それとも真似をしたのか第2弾「ブラソロリ乙訓」”というところか。子どものころ、よく“まねしんや~、まねしんや~”と囃し立てていたのを思い出す。今はこの言葉が使われているかどうか知らないが。しかも、我々のやっていることであるので仕事でなく勝手気ままにやっているし、なんせ足回りが次第に老朽化している為に狂言師のすり足のようにソロリソロリと参るしかない。それにブラタモリのように高級な内容ではない。その辺がちょっと違うのである。第1弾は酷暑のなか「京津電車道を歩く」であったが、今回は「おとぎ電車ツアー」である。

 その第2弾の概要は宇治にあるサイト-写真館でおとぎ電車のミニ写真展が開かれているので、その写真展を拝見することと、おとぎ電車関連のところをめぐることである。天気が気になったが晴天であった。晴天であっても第1弾の時のようなとんでもない暑さではなかった。お盆を過ぎると同時に夏も過ぎ去っていくようである。まずはJR宇治駅すぐにあるサイト-写真館に行く。

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ご主人は仕事で不在でしたが、奥様といろいろとお話をさせていただいた。このツアーの参加者は乙訓の長老様、米手作市氏、大津の86氏、そして私の4名であった。乙訓の長老様は高校生の時に遠足で乗ったと、あとわずかになったチューブに入っている練り歯磨きを絞り出すように思い出しながら披露していた。おとぎ電車にはそれぞれの思いがあるようである。写真館の奥様も写真を見られた若い人は宇治川にこのようなトロッコ列車が走っていることに驚き、乗ったことのある年配者は懐かしんでおられると話しておられた。商いに用がない者が商いのじゃまをしてはならない。お客様もよく来られているので、お礼言ってお暇することにした。

 このブラソロリの前に総本家青信号特派員さんから宇治歴史資料館から出したおとぎ電車の図録があることを教えていただいたので、図書館で閲覧した。おとぎ電車以前のことが詳しく書かれていて興味深い。おとぎ電車の線路跡はほとんどが天ヶ瀬ダムでできたダム湖に水没している。かろうじて志津川発電所(現在、建物は当時の状態で残っていて、水理実験所になっている。)の少し上流にあった天ヶ瀬乗り場の一部が見ることができるが、それも乗り場のところでなく引上げ線のところのようである。しかし、今は何もない。おとぎ電車の痕跡と思われるものはサイト-写真館で展示してあった写真でダム湖よりテッペンだけ姿を見せた電柱ぐらいではないかと思う。その場所は天ヶ瀬ダム上流にある大峰橋から少し下流の所であるらしい。この大峰橋の下には大峰ダムが沈んでいるのである。大峰停車場は大峰ダムの下流にあったので湖面より姿を見せている電柱は大峰停車場があったものかもしれない。しかし、今回はおとぎ電車の天ヶ瀬乗り場跡が見ることができるところまでとした。

  旧志津川発電所まで歩くのであるが、その道にはおとぎ電車の線路につながる資材運搬用線路が引かれていた。おとぎ電車は宇治川電気株式会社の第二期工事大峰ダムと志津川発電所の資材運搬用軌道の内、志津川発電所から大峰ダムまでを利用したものである。宇治歴史資料館の図録によると、この軌道は現在の奈良線で京阪宇治駅をオーバークロスしたところから京都駅側に少しいったところの莵道(とどうと読む)あたりに資材積卸場があり、ここから宇治川発電所から興聖寺門前を通って、宇治川右岸を上流にさかのぼって大峰ダム建設現場まで引かれていた。

 昼食を食べてから、我々は塔の島を経由して宇治川発電所放水路の所に行った。今日は日曜日なので観光客が多い。特に中国語を話す観光客が多く、これはどこの観光地でも同じようだ。興聖寺門前のところで資材運搬用軌道があったことを説明し、その軌道のあった道を旧志津川発電所へと歩き出す。

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 右側に宇治川の流れを見ながら軌道のあった道を歩く。木陰が日ざしを遮っているので歩きやすい。時々、車が来るが歩くにはもってこいの道である。

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途中、木造2階建ての旅館があった。ここもDRFC指定旅館にしてもいいな、とか言いながらブラブラ、ソロリ旧志津川発電所に向かって歩く。まもなく、旧志津川発電所が見えてきた。

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図録にある写真によると発電所の山側を回り込んでおとぎ電車の乗り場に行ったようだ。右の写真で左に曲がっている道が見える。この道が乗り場に行く道であったのであろう。おとぎ電車に乗るために2時間半ほど待たなければならないことがあったという。図録の写真を見ているとその賑わいがよくわかる。遠足で乗ったという乙訓の長老様も遥か〇△年前にこの道を歩いたのであろう。

 対岸に渡る白虹橋はあたらしい橋の工事中であった。橋を渡って対岸に行く。

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アーチ式の天ヶ瀬ダムとレンガ造りの旧志津川発電所が独特の風景を見せてくれる。おとぎ電車の乗り場はダム左側のすぐ下にあったようで、今では痕跡はほとんどない。川の護岸面上が乗り場のあったところと考えると完全に水没していることがわかる。対岸から乗り場跡の所を眺めた。

ブラソロリおとぎ電車ツアー-4

 無事におとぎ電車天ヶ瀬乗り場跡を見えるところに着いて、おとぎ電車について語る3人であった。距離としてJR宇治駅より3.1kmである。また、宇治駅まで歩くので往復6.2kmとなります。ちょうどいい感じの距離であった。

 帰りは途中、休憩をして宇治橋東詰の1160年創業の茶店通園で休憩をして、その後「ブラソロリ乙訓 おとぎ電車ツアー」はこれにておしまいとなった。さて、私は京阪宇治駅から中書島、京橋経由で奈良の自宅へ。電車を待っていると奈良線の103系がやって来た。

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この駅は「近畿の駅百選」に選ばれているという。同じような橋上駅より面白い。今度は駅の写真を撮りに来ることにしよう。さて、第3弾はどこにするか。歩く距離は乙訓の長老様は2里以内(7.8km以内)がよいと言われているので、第3弾ものんびりとゆっくりと「ブラソロリ」と参ろうと存ずる。

第2弾 ブラソロリ乙訓 おとぎ電車ツアー」への3件のフィードバック

  1. ぶらそろりは競合番組ないかぎり見ているが、「乙訓」と加名?されるとそれだけに内容豊かなものにせねばと身構えておりますが、先行き見えないものにはしたくないので、クローバー会諸氏のご提案をお待ちしております。距離としては往復2里となっていますが、往路ゆるやかな上り1里、復路緩やかな下り1里、途中5,6分の休憩を入れ往復3時間で歩行するのが足腰に負担が生じないように思われます。老人は現在、腰と右肩痛のためリハビリの通っておりますが。その前後に自宅周辺を2~3キロ歩いております。一度勢いに任せ山崎まで一気に歩きましたら、帰路は阪急田舎バスのお世話になる始末でした。

  2. どですかでんさま
    お疲れ様でした。おとぎ電車は私も昭和31年9月30日に乗ったときの写真がありました。残念ながら、客車に乗っているところの写真だけで、機関車などは写っていないので御披露できませんが、アルバムに書いていた注釈によると、石山駅からバスで外畑に行き、そこから船でおとぎ電車の乗り場に行って宇治へ抜けたようです。当時まだ4歳だったのでほとんど記憶はありませんが、何か懐かしい感じがしました。帰ってから青信号26号のどですかでん氏の記事をもう一度読み返しました。ありがとうございました。

  3. 乙訓の長老様
    リハビリだと言って、あまり無理をしないでください。12月には広島行もありますので。第三弾は徒然亭草若の十八番はいかがですか。ちょっと考えておきます。
    大津の86様
    おとぎ電車に乗っている写真があるだけでも素晴らしいことだと思います。客車のもタルゴ型客車とテント型客車があるので見ておいてください。また、何か企てましょう。

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