駅名喫茶店(第118回:村にある駅名)

私は生まれ故郷である奈良県が大好きです。奈良県の鉄道路線は全線完乗を果たし、あとは奈良交通の路線を少しずつ乗り潰そうかと考えています。

バスファンの方には常識ですが、高速道路を使わない路線バスとしては日本一の距離を走るのが奈良交通の八木新宮線です。今夏の乗車を目指しましたが、諸事情で断念。近いうちに再実施する予定です。そこで、ふと思いました。もし五新線が開業していれば、十津川村を鉄道が通っていたのだと。その思いは、村にある駅ってどのくらいの数があるのかという問いに辿り着いた次第です。早速調査してみました。

[路線別ランキング]

第1位:飯田線、大糸線               全13駅名

第3位:南阿蘇鉄道 高森線        全9駅名

第4位:三陸鉄道リアス線           全7駅名

第5位:小海線                             全5駅名

 

[都道府県別ランキング]

第1位:長野県               全43駅名

第2位:熊本県               全14駅名

第3位:新潟県               全8駅名

第4位:岩手県               全7駅名

第5位:北海道、青森県   全6駅名

 

【北海道】全6駅名

<音威子府村>

天塩川温泉(宗谷本線)

咲来(宗谷本線)

音威子府(宗谷本線)

筬島(宗谷本線)

 

<占冠村>

占冠(石勝線)

トマム(石勝線)

 

 

【青森県】全6駅名

<蓬田村>

瀬辺地(津軽線)

郷沢(津軽線)

蓬田(津軽線)

 

(中沢(津軽線):駅の一部が蓬田村に位置する)

 

<田舎館村>

川部(奥羽本線、五能線)

田舎館(弘南鉄道 弘南線)

田んぼアート(弘南鉄道  弘南線)

 

 

【岩手県】全7駅名

<野田村>

陸中野田(三陸鉄道リアス線)

十府ヶ浦海岸(三陸鉄道リアス線)

野田玉川(三陸鉄道リアス線)

 

<普代村>

白井海岸(三陸鉄道リアス線)

普代(三陸鉄道リアス線)

 

<田野畑村>

島越(三陸鉄道リアス線)

田野畑(三陸鉄道リアス線)

 

 

【山形県】全4駅名

<鮭川村>

羽前豊里(奥羽本線)

 

<戸沢村>

津谷(陸羽西線)

古口(陸羽西線)

高屋(陸羽西線)

 

 

【福島県】全5駅名

<湯川村>

笈川(磐越西線)

 

<西郷村>

新白河(東北新幹線、東北本線):新幹線の駅で唯一の「村にある駅名」

 

<泉崎村>

泉崎(東北本線)

 

<玉川村>

泉郷(水郡線(奥久慈清流ライン))

川辺沖(水郡線(奥久慈清流ライン))

 

 

【群馬県】全3駅名

<嬬恋村>

袋倉(吾妻線)

万座・鹿沢口(吾妻線)

大前(吾妻線)

 

 

【茨城県】全1駅名

<東海村>

東海(常磐線)

 

 

【千葉県】全1駅名

<長生村>

八積(外房線)

 

 

【新潟県】全8駅名

<関川村>

越後大島(米坂線)

越後下関(米坂線)

越後片貝(米坂線)

越後金丸(米坂線)

 

<弥彦村>

弥彦(弥彦線)

矢作(弥彦線)

 

<刈羽村>

刈羽(越後線)

荒浜(越後線)

 

 

【長野県】全43駅名

<栄村>

信濃白鳥(飯山線)

平滝(飯山線)

横倉(飯山線)

森宮野原(飯山線)

 

<南牧村>

野辺山(小海線)

佐久広瀬(小海線)

佐久海ノ口(小海線)

海尻(小海線)

 

<川上村>

信濃川上(小海線)

 

<筑北村>

冠着(篠ノ井線)

坂北(篠ノ井線)

西条(篠ノ井線)

 

<麻績村>

聖高原(篠ノ井線)

 

<松川村>

細野(大糸線)

北細野(大糸線)

信濃松川(大糸線)

 

<白馬村>

南神城(大糸線)

神城(大糸線)

飯森(大糸線)

白馬(大糸線)

信濃森上(大糸線)

 

<小谷村>

白馬大池(大糸線)

千国(大糸線)

南小谷(大糸線)

中土(大糸線)

北小谷(大糸線)

 

<木祖村>

藪原(中央本線)

 

<大桑村>

須原(中央本線)

大桑(中央本線)

野尻(中央本線)

 

<南箕輪村>

田畑(飯田線)

北殿(飯田線)

 

<宮田村>

宮田(飯田線)

 

<中川村>

伊那田島(飯田線)

 

<泰阜村>

唐笠(飯田線)

門島(飯田線)

田本(飯田線)

温田(飯田線)

 

<天龍村>

為栗(飯田線)

平岡(飯田線)

鶯巣(飯田線)

伊那小沢(飯田線)

中井侍(飯田線)

 

 

【富山県】全1駅名

<船橋村>

越中舟橋(富山地方鉄道  本線)

 

 

【京都府】全2駅名

<南山城村>

大河原(関西本線)

月ケ瀬口(関西本線)

 

 

【奈良県】全1駅名

<明日香村>

飛鳥(近鉄吉野線):大手私鉄唯一の「村にある駅名」

 

 

【岡山県】全2駅名

<西粟倉村>

西粟倉(智頭急行 智頭線)

あわくら温泉(智頭急行  智頭線)

 

 

【高知県】全5駅名

<日高村>

岡花(土讃線)

日下(土讃線)

小村神社前(土讃線)

 

<芸西村>

和食(土佐くろしお鉄道  阿佐線(ごめん・なはり線))

西分(土佐くろしお鉄道  阿佐線(ごめん・なはり線))

 

 

【福岡県】全4駅名

<赤村>

内田(平成筑豊鉄道 田川線)

赤(平成筑豊鉄道 田川線)

油須原(平成筑豊鉄道 田川線)

源じいの森(平成筑豊鉄道 田川線)

 

 

【熊本県】全14駅名

<南阿蘇村>

立野(豊肥本線/南阿蘇鉄道 高森線)

長陽(南阿蘇鉄道 高森線)

加勢(南阿蘇鉄道 高森線)

阿蘇下田城(南阿蘇鉄道  高森線)

南阿蘇水の生まれる里白水高原(南阿蘇鉄道 高森線)

中松(南阿蘇鉄道 高森線)

阿蘇白川(南阿蘇鉄道 高森線)

南阿蘇白川水源(南阿蘇鉄道 高森線)

見晴台(南阿蘇鉄道 高森線)

南阿蘇鉄道全線のうち、高森以外はすべて南阿蘇村。

 

<球磨村>

球泉洞(肥薩線(えびの高原線))

一勝地(肥薩線(えびの高原線))

那良口(肥薩線(えびの高原線))

渡(肥薩線(えびの高原線))

 

<相良村>

川村(くま川鉄道 湯前線)

 

駅名喫茶店(第118回:村にある駅名)」への7件のフィードバック

  1. 奈良県の大好きな奈良の駅名研究家様
    面白い切り口ですね。私の生まれ故郷は戦争の疎開地である岐阜県瑞浪市で当時は土岐郡釜戸村でした。中央西線の線路にも近い所で総本家青信号特派員さんにも生家を見ていただきました。その後小学校は阪急今津線の難読駅小林(おばやし)駅の近くで当時は武庫郡良元村でしたが昭和29年より宝塚市小林になっております。ところで、行政改革もあり今は人口が減って過疎化しても市になっているところが多いようですが私のような年寄りには郡部とか村とかいう言葉の響きが懐かしくそういう所へは行ってみたくなります。

    • 準特急様

      ご来店ありがとうございます。準特急さんの生まれ故郷は瑞浪市だったのですね。
      来年度中にできればお隣の恵那市にある明知鉄道に乗車したいと思っております。

      奈良県には十津川村の他に、上北山村、下北山村、川上村、黒滝村、天川村、野迫川村、東吉野村があります。当然のことながら車やバスがないと行けません。

      鉄路で行ける村って貴重な存在なのだと再認識した調査でした。

      今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

  2. 奈良の駅名研究家様
    国の広域行政施策による市町村合併により『村』の行政区域名は減少の一途をたどり今や絶滅危惧種となりました。現在県内に村が一つも存在しないのは栃木、石川、福井、静岡、三重、滋賀、兵庫、広島、山口、香川、愛媛、佐賀、長崎の13県です。貴重な村が一つだけ残っているのが宮城<大衡村>、埼玉<東秩父村>、千葉<長生村>、神奈川<清川村>、富山<舟橋村>、京都<南山城村>、大阪<千早赤阪村>、和歌山<北山村>、鳥取<日吉津村>、島根<知夫村>、徳島<佐那河内村>、大分<姫島村>の12府県となっています。
    一番多いのが長野県の35村で、調査されたランキング結果もそれを反映しているようです。今回は駅が開設された当初から<南牧村>である野辺山(小海線)に注目しました。長野県は(みなみまきむら)と読みますが、隣の群馬県にも同一表記の村名があり、こちらは(なんもくむら)と発音します。
    駅の説明は省略しますが、県境を隔てて隣接する清里は、駅開業当時は<清里村>でしたが<高根村のちの高根町>への編入を経て、2004年に広域合併により<北杜市>になってしまいました。山梨県が積極的に合併を推進した結果ですが、甲斐市、甲州市、中央市などの命名は県外の人間からは交通標識を見て未だにどの辺りかわかりません。
    2024年9月4日の野辺山です。

      • 快速つくばね様

        ご来店ありがとうございます。
        平成の大合併で消滅した「村にある駅名」、たくさんありそうですね。

        野辺山の写真もありがとうございます。定点対比はすばらしいです。

  3. かつて、愛知県の東北部富山(とみやま)村がありました。20年前の2005年の人口が218人で、当時 日本一人口の少ない村でした。200人あまりの地域に村長もいて、村議会があったこと驚きでした。そのあと、隣接する豊根村と合併し、日本一小さい村は、高知県の村に移ったそうです。かつての富山村、いまの豊根村の最寄り駅が、静岡県の大嵐駅で、この様子は本稿「飯田線乗って降りて歩いて」に記しました。郵便局でも押印し、局長から現在の旧富山村を聞かせてもらいましたが、いまはさらに人口が減って、80人余りだそうで、さすがに村としての組織は無いものの、いまでも支所があったり、郵便局など公共施設も完備していました。

    • 総本家青信号特派員様

      コメントありがとうございます。

      いまは80人余りですか。だいぶ減りましたね。

      故郷を愛する、「村」を愛する地元住民の方がいらっしゃることを常に意識しておく必要が我々にはありそうです。支所があったり、郵便局など公共施設も完備とは大変素晴らしい限りです。

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