DRFC-OB クローバー会では、会員相互の親睦をより深めるため、12月5日~6日に広電をチャーターしての乗車と安芸西条の銘酒「白牡丹」酒蔵見学の旅を実施致しました。ご報告をさせていただきます。
▲ 10:37 横川駅に到着するチャーター市電1911号車(祇園)、1957年にナニワ工機で製造された元京都市電1927号車です。1978年に広島電鉄に移籍しております。ヘッドマークは付けたいと当初に計画・交渉いたしましたが残念ながら広電より却下となりました。
第1日目 12月5日
参加者は関西地区の他、関東・名古屋・福岡と全国から集まった総勢28名(内2名は6日のみ)です。
集合は14:45、JR西条駅、徒歩で白牡丹酒蔵へと向かいます。白牡丹酒造はクローバー会1981年度生の島さんのご実家で、広島に行くなら旧交を温められると企画途中でご訪問させていただく事を加えました。
▲ 島さんからご挨拶をいただき白牡丹酒造の生い立ち、酒造りの取り組み方のビデオ鑑賞をした後、実際の酒蔵をご案内いただきました。酒造と言えば大きな樽にモロミの櫂入れを直ぐに思い浮かべますが、「この行程は発酵が進みだすと二酸化炭素を発生しだし吸引すると、直ぐに死を招くほど危険な作業となる。」とお聞きしてビックリしました。
またここでは殆どの作業がコンピュータ制御・自動化して醸造されているのにも驚かせられました。白牡丹に相応しい同じ原酒を造るためですが、それでも各蔵で誕生した原酒は微妙に違った個性を持ち、十数種類以上も合わせて、初めて調和のとれたうま味のある白牡丹が出来るそうです。そして優れた清酒になるにはブレンドが必要で、五感を研ぎ澄ませた技術者の舌が、最後の仕上げに入ります。
最後は利き酒をいただき日本酒の味と種類について、詳しく講義・講習を受けました。
▲ 夕食宴会は宿泊する割烹ホテル「一ぷく」で開催です。島さんからの差し入れもあって、年代を越えて会員各位の親睦交流で盛り上がり、2次会、3次会まで行きました。
明日の予定については西村さんからご説明がありました。
▲ 6日の行程表と瀬野八の補機撮影用時刻表です。詳細に事前調査されています。
※ 全ての資料・写真はクリックしますと拡大できます。
第2日目 12月6日
西条8:44(1537M)⇒9:32横川
8:44 西条駅ホームでは、島さんのお見送りをいただいての発車となりました。心こもるおもてなしをいただきましてありがとうございました。おかげさまで初めてお会いした会員の方々とも新たに親交を持つ事が出来ました。
9:32 朝撮に向かわれた方々とは横川で集合です。日祝のみ運行されているハノーバー電車を撮ってチャーター1900形を待ちました。ハノーバー電車200形は1928年に西ドイツ・デュワグで製造され、1988年に姉妹都市ハノーバー市から寄贈されたトラムです。
▲ 横川駅には懐かしい大阪市電も入線します。900形は1957年大阪車両工業製造で1969年にやってきました。9両が在籍しますが1900形(15両在籍)同様に低床連節車が増備されてきますと退任していく運命です。
▲ これも西村さんがまとめられた現在の広電在籍車両表です。
▲ 10:37 チャーター車の姿が見えました。ところが西村さん「えっ」と叫ばれます。
貸切電車は1900形を頼んでおられましたが千田車庫所属の1901~1909号車のどちらかだと思われていたそうですが、来たのは江波車庫所属の1911号車だったからです。
▲ これも西村さん作成の切符です。勿論、お手製ですので正規の切符ではなく会員への記念乗車切符です。
▲ 10:42 貸切電車は出発しました。終点の広島駅までの貸切時間は約1時間です。西村さんの乗車案内の後は、乙訓の老人さんがマイクを持って、被爆電車の話しから始まりました。
▲ 10:49 貸切電車は原爆ドーム前を通り広島の繁華街”紙屋町”を右に回ります。
▲ 11:05 千田車庫に到着、一旦入庫して車庫見学ですが今日は日曜日です。これだけの団体客を案内するには総務部が担当だそうで、休日のため休みでおられません。乗車してきた1911号機から見渡すだけです。
車庫内の慰霊碑に献花をしてから電車前の記念撮影となりました。
▲ 1911号車から奥には入らないよう指示がありましたが、車庫の奥まで入ってくれましたので見たかった路面電車たちと会えました。
▲ 散水車から1940年、木南車輌で製造された大阪市電の元1651形の生き残り750形の762号車。これも貸切専用で使用されているようです。
▲ その奥にも1942年に木南車輌で製造された広電生え抜きの650形の652、653号車が控えていました。被爆車両として生き証人です。
▲ 右端350形は宮島線直通運転の対応車として、1958年にナニワ工機で3両が製造されました。現在あまり定期運行には使用されてはいませんので珍しいカットです。
▲ 電柱に正面が隠れていますのは3000形連接車(元・西鉄福岡市内線1000形)。1954~1964年に日立製作所・汽車会社で製造されて、1975年より5編成が広電に移籍しました。宮島線への直通運転を行っていましたが、現在は全編成が市内線での運行となっています。
▲ 国産初の完全超低床車両、5100形グリーンムーバーマックス。4輪独立台車をじっくりと見たかったのですが・・。次回の楽しみです。
▲ 11:22 千田車庫を出発。車庫すぐ横にはドルトムンのトラム76号が静態保存されているのが見えました。1959年にデュワグ(DUEWAG)で製造され、1982年に購入移籍しました。冷房化改造後、運用されていましたが、1998年に引退、イートインスペースとして使用されていましたが2013年3月に営業を止めて展示だけとなっているそうです。
皆実町六丁目の交差点では定期運行されていない経路で広島駅行き路線に移動して終点を目指しました。
11:47 広島駅に到着、約1時間の貸切電車の旅は終わりました。
貸切料金は15,000円、一人頭@536円と格安です。
12時からは予定通り駅前ビルにある広島風お好み焼き店”そぞ”に参り、食後の解散となりました。
今回の旅は、いつもデジ青で中国地区情報を掲載いただいております、また江若鉄道のジオラマで活躍されておられます三原お住まいの西村さんの表敬訪問をしようとの話から始まりました。ようやく実現なりましたが、何度も広島の広電を訪問されての打合せ、また西条での現地視察と調査等、表敬訪問どころか逆に大変お世話になりました。お手数をおかけしまして、申し訳ありません。感謝、感謝、ありがとうございました。
そして今回の幹事として詳細な行程を西村さんと一緒に連絡を取り合っていただいた”大津の86”さん、”どですかでん”さん、ご苦労様でした。素晴らしいクローバー会の旅になりました。重ねてありがとうございました。
続いてクローバー会では次回、新たな旅を計画しております。今回ご参加いただきました皆様方、また今回はご都合等で参加出来なかった会員の皆様方も是非に参加をご検討ください。よろしくお願い申し上げます。
ぶんしゅうさま
御報告ありがとうございました。東は千葉県、西は福岡県から、入学年度で26年にわたる世代の方に参加頂きました。集合の西条駅までの皆様の行程はまちまち、飛行機直行もあれば各駅停車の乗り継ぎ、船で松山経由で来られた方もあり、学生時代の合宿さながらの旅行でした。これを機会に更に輪が広がればと思っております。皆様ご協力ありがとうございました。そしてお疲れ様でした。
ぶんしゅう様
今年度のメインイベント広島ツアーのご報告ありがとうございます。さすがにぶんしゅうさんです。旅行の楽しさがあふれた内奥には感服いたします。幅広い年代の方が参加されましたが、それぞれお楽しみいただけて良かったと思っています。個人的には久しぶりの京都市電を堪能しましたし、大阪市電には感激です。参加された皆様ありがとうございました。そして、詳しく酒蔵の見学と説明をしていただいた島社長をはじめ白牡丹酒造の皆様ありがとうございました。日本酒を再認識した次第です。
ぶんしゅう様
素晴らしいレポートを有り難うございました。
天気に恵まれ、70年代生の参加が多数あり、クローバー会の交流が大いに進みましたね。西村さんの綿密な計画とリードの下、島さんの絶大なご支援ご協力、幹事各氏のお力添え、皆さんの力の結集、さすがクローバー会の底力を実感しました。
西条の落ち着いた町並み、1900型のモーター音、思い出深い旅になりました。
全国からご参加頂いた皆さん有り難うございました。
来年の企画にも多数のご参加をお待ちします。
クローバー会役員各位、そして西村、島両君有難う御座いました。広島は5年ぶりでしたが、山陽本線福山以西は1985年8月12日以来、帰路の単独行となった呉線は1986年5月1日以来の乗車となります。幼児以来お馴染みの区間ですが、恐らく今回が岡山以西は乗り納めになるのではないかと思っています。呉線では新投入の新車4連の快速で広へ。4線あった留置線は健在で、駅では夜間は電車の留置線となっているとの事でした。岩波君が留置3列車が煙を上げているところを撮ったと言って大きく伸ばしたものを広げ、成果を得々と述べた時の事を思い出しました。老人は海岸縁を走るや、幼い時にどのあたりで軍艦を見たみたのか眼を凝らしましtが、さっぱり分らずでした。一つ気がついたのは呉以東にトンネルが多いこと、何度も乗っているのに気付かずでした。最後に一言、2005年6月、「電車の日」に千田車庫で当時の社長氏から「京都市電は650型と共に永久保存になるでしょう」とのお言葉を頂戴しております。それは被爆直後、復旧にあたり京都市より架線を送っていただいたお礼の気持ちでもあります、と。