1月5日の朝刊に、梅小路公園内に市電ひろばができて、保存されている京都市電が展示・運転されるとの記事が出ていた。いままでも旧N電が運転されているが、記事によると運転コースが現在の旧二条駅前から西へのルートを廃止して、山陰線高架より東側になるらしい。市電は山陰線の高架下に車庫を作って現在も保存されている。搬入時に見たのだが、900型、600型、700型、500型等だったように記憶している。市電ひろばは、旧国鉄の官舎跡で、昨年まで福島県からの疎開家族に提供されていたものである。場所は水族館の西隣で、木津屋橋通りの南側である。
問題はこの市電の運転方法である。記事で見る限りであるが、給電設備が必要だからという理由で、市電にバッテリーを積んで架線を使わずに「EV」化して走らせるとのことである。
これはとんでもない考えであると私は思う。子供の遊園地の遊具ではないのだ。運営主体はJR西日本と京都市と違えども、れっきとした鉄道博物館の付帯設備で、京都市の税金で建設される産業遺産展示物である。受電設備がないというが現在も600Vで架線給電して走っているではないか。市電廃止後30年以上も放置してきた保存車両を市民に公開して走らせるなら当時の姿を再現するのが行政の責任ではないか。何でもいいから走らせればいいだろうとは市民を馬鹿にするのも甚だしい。そんな形で走らせるなら静態保存の方がまだましだと思う。会員諸兄はいかがお考えであろうか。
できるなら現在の線と新設線をつないで頂き、公園の西の端から東の水族館までのピストン運転をして頂きたい。もちろん架線集電でである。30年も日の目を見ずに待っていた市電達に対するせめてものご褒美として。
田野城 様
申し遅れましたが、今年もよろしくお願いします。さて、本ニュースですが、市電車両をEV化するとは言語道断ですね。動態保存とは本来“当時のありのままの姿”を後世に残すために行うものです。私が生まれた頃には当然、(京都に)市電が走っていなかったので、ぜひ市電広場を訪れて当時の余韻に浸りたい気持ちはありますが、何とも興ざめな感に苛まれることは間違いないでしょう。関係者の方々には、架線集電での運行を検討して頂きたいです。
ありがとうございます。
実際に市電を見たことがある人を念頭にかきましたが、言われるとおり見たこともない人にこそリアルな姿での復活が必要なのですね。
いったん決めたことには頑固なのが行政です。どうか皆様、あらゆる方法で反対意見の拡散にご協力下さい。