風前の灯の信楽高原鉄道

ご存知の通り、9月16日の台風16号の大雨の影響で橋脚が流され、運休が続いている信楽高原鉄道は、このまま廃止になるのではとの話が出ています。今朝の地方版には次のような記事が出ており、さらに厳しい状況となっているようです。img289今日のホームカミングデーの第一部講演会でも講師の方が触れられていましたが、廃止されることによる地域の影響は、単純に収支を云々して3億5000万の復旧費用と比較するだけでは済まないと思われます。なお、現在バスによる代行輸送がされており、貴生川の駅には信楽高原鉄道の車両がそのままホームに停まったままになっています。CIMG3291k

風前の灯の信楽高原鉄道」への2件のフィードバック

  1. 国鉄から切り離された赤字ローカル線の運営は、沿線人口の過疎化、少子化や周辺道路の整備が進む中にあっては、再建はより難しくなっています。今回のような自然災害が起きて、施設そのものが破壊された際には莫大な復旧費用を必要としますが、現在の補助金制度では捻出は無理です。高千穂線と同様の末路が待っています。ローカルにあって、鉄道よりも道路が重要とされている政策が変わらない以上、次も同じことが続き、いずれ赤字ローカル鉄道は廃止されていくには、時間の問題と思います。
    鉄道事業がこれほど第3セクターや民間にゆだねられているのは日本ぐらいと聞きます。赤字が予測されるローカル鉄道に対しては、上下分離方式を進めて、運行に必要な施設。軌道、車両の補修、新製はすべて国の責任として行い、運行に関する費用は、地元ボランティアを積極的に採用して経費減を行うようにしないと解決策はないと思います。そうすれば、高いローカル鉄道運賃は今より安くなり、車から乗り換えようと考える住民も増えてきます。車が走る国道や県道等は公費で維持管理し、鉄道は運営会社が賄うといったシムテム事態を変えていかなければならないと思っていますが、どうでしょうか?

  2. ぶんしゅう様
    コメントありがとうございました。信楽高原鉄道は旧国鉄信楽線時代、戦争中の不急路線として休止、昭和28年にも水害で長期運休に見舞われました。また、第三セクター転換後、1991年には大事故を起こし半年あまり運休するという危機がありましたが、いずれも復活することができました。今回は当時と比べ周囲の環境、特に新名神開通後インターチェンジができ、車の利便性が高まったため、復活を願う声はあるものの、以前と比べて少ないようです。但し、陶芸の町信楽そのものの魅力は高く、観光客も増加しており、いろんな施策によって利用客の増加も見込めるのではないかと思います。昨日の講演会で話されたように、車社会に対する重点投資を転換して、公共交通へと舵を切る考えが、もっと広まり、ぶんしゅう様の言われるように、ハード面に対する国の積極的な関与がないと存続は難しいのではと思います。

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