八月だ、もっと熱くなろう!赤道直下のインドネシアSL撮影の旅 Part15 PG.SUMBERHARJO(スンバルハルジョ製糖工場)

神谷武志企画のテレマカシーツアー  第10日目 8月13日

am; Nirwana Hotel 6:30→7:52 スンバルハルジョ製糖工場→市内
pm; 市内→ スンバルハルジョ製糖工場 20:27→ 23:12  Hotel

▲ 集落の橋近くの揚げ物屋さんで撮影していたら集まってきた元気な近所の子供たち。お茶目な笑顔は小さい頃から得意のようです。

昨日晩かったにもかかわらず鉄ちゃん魂の入った猛者軍団は、早起きです。

5:30前には起きてホテルで朝食後の6時半には、スンバルハルジョ製糖工場へと向かいました。

機関庫前では、燃料の薪の運搬に皆さん総出で取り組んでおられます。
毎日消費する薪は相当な量です。どこで伐採して持って来るのでしょうかね?




▲ 今日の庫内も風はなく煙が立ち込めて良い雰囲気です。今日で4回目の撮影ですが、機関車の停車位置が違って、いろいろな光景を見せてくれます。どれもが良くて甲乙付けがたいアルバムになりました
 

機関庫前の職員食堂で注文したコーヒーです。挽いた豆を煮立ててだしますので飲んだ最後には、豆粕が残りますが、これが本場で飲まれているジャワコーヒーなのですね。
コーヒーを毎朝5杯は飲みます私としては、格別の本場の味でした。


▲ その食堂では、いつものように朝食をとられている職員さんたちがたくさんおられます。綺麗とはいえない厨房ですが、親子らしい2人が仲良く何やら調理中でした。どちらも笑顔での挨拶です。


▲ 9:20、いつものように指令所に立ち寄り、運用のチェックです。既に2ケ所の刈取場へはDL牽引の空のシュガートレインが出発しています。今日のローリーの台数は127台、トラックは130台と昨日よりも少ないようです。

今日は、二匹目のドジョウを狙って、夕陽が沈む西方向にあるKESEMEN刈取場での撮影に臨みたいのですが、午後の単機回送はDLの予定になっていました。
そこで、平面クロスのある畑に行く機関車をSLに取り替えてもらえないかと、アリフさんに頼んでみようとなりました。
その結果、こちらの言い値、800,000
ルピア、先方の言い値1,300,000ルピアでしたが、1,000,000ルピアでまとまりました。各人約1,000円のチャーター料です。
SLの出発時刻は14時で、夜撮までのチャーターとなりました。狙いは、サトウキビ満載列車で夕方のギラリから夜の花火までの撮影です。夜の帳がおりつつの景色が見えて花火も見える時間帯での撮影も目論みました。

フィールドに広がるサトウキビの収穫は3年に一度で、ベテランの皆さんでもどこで撮影すれば良いのか、見てみないと分かりません。そのために午前中は、ロケハンに行って確認をすることになりました。

KESEMEN刈取場へ併走する道路はありません。チャーター車で近くまで行って、後はKESEMENでX型に交差した別のレール沿いを歩いて向かいました。


▲ 10:12、KESEMEN刈取場のX型クロスポイントに到着しました。B班T隊長の前に伸びるのは、見事な凸凹のヘナヘナレールです。度々の脱線もうなづけます。先行したD7号機が入換えに活躍中でした。
線路周辺のサトウキビがかなり刈り取れており、撮影の自由度が高そうとの判断でした。撮影ポイントとして合格です。


▲ 刈取場の作業員の皆さんは、ここでも笑顔で迎えてくださいました。
▲ 11:21、ロケハンを済ませて指令所に戻ってみると、今まで目立って動いていなかった可愛いDL10号機がヤード内で入換え作業中でした。12時になると、いっせいに作業を止めてお昼休みに入りました。我々もとなりましたが、昼過ぎからはKESEMEN刈取場で直ぐに撮影に入りたいので、町に戻っての時間はありません。前回同様にカップラーメンで済まそうと言うことになりましたが、台湾鉄のみならずグルメに至るまでこだわりをもたれている片倉さんは、頑として主張を通され近場のグルメ探索に出かけられました。

しばらくして食事を終えた片倉さんを乗せたチャーターバスが戻ってきましたので、片倉さんと入れ替わり乗って、集落の橋まで参りました。片倉さんは14時に指令所を出発するSLに乗って録音をしたいと残られました。音鉄である片倉さんらは、砂撒きおじさんの乗車位置に乗り、録音をする方が、キャブからよりもズーッと良い音が取れたと言われていました。

▲ 一方私はいつもの雑貨屋さんに行ってカップラーメンで昼食を取った後、SLがくるまで近辺のお店を覗いてみました。上は親子で営む揚げ物屋さん、何か具材が入った揚げパンが並び、今度は春巻きのような物を作っておられました。横のお店ではココナツを売っています。散髪屋もあって見ていて飽きませんが、刈取場への単機回送機が来ましたので、添乗して向かいました。
▲ 14:32、KESEMEN刈取場に到着しました。水牛さんが重連でローリーを牽引して、積込み位置まで1台1台を移動させています。


▲ 水牛君に負けずと、作業員も人力で頑張っておられます。前に見えるのがX型のクロスポイントです。

▲ ローリーは等間隔に配置されました。刈取作業員は受け持ちエリアに行き、カマで刈取作業を行います。刈り取ったサトウキビは数本をまとめて縛ってローリーに積込んでいきます。積込んだサトウキビが高くになってくるとハシゴを上って上に積込みます。

単純な作業ほどしんどいものです。1台を満載するのには、約2時間半以上も必要としていました。途中で検査院らしき人が来て、ローリーの車両番号と作業員名を書きとめながら回っていました。指令所では、1台1台の荷重を計測していますので、各作業員の一日の収穫量が分かるようになっています。

▲ 15:10、奥の刈取場での作業中の水牛さんの水浴び時間です。水牛は人間と違い、汗腺がないから定期的に水浴びしないとダメ なんです。水浴びが終るとまた刈取場へと戻っていきました。
▲ 15:53、西の空がぼちぼちオレンジ色へと変っていきます。皆さんの影も長くなってきました。

朝、機関車が空のローリーを引いてサトウキビ畑に向かいます。
そして昼前後には
、別の機関車が単機でサトウキビ畑に回送されます。
サトウキビが約半数のローリーに積みこまれると、先行の機関車がこの半数のローリーを引いて工場に戻ります。後からの機関車も、さとうきびを積んだ残りのローリーを引いて工場に戻ります。

先行列車の出発は夕方、後発列車の出発は夜になることが多いようです。以上が、スンベルハルジョでの一般的なスケジュールです。それを、後から行ったSLを先に工場に戻るように変更してもらいました。;
▲ 奥の刈取場からは積込まれた満載のローリーを引っ張って水牛の重連、4重連もやって来ました。これを増結して発車準備ができました。
本来、ローリーを20両程度は引いて工場に戻るのですが、16:30の時点で、積み込みが終わったローリーは10両程度、20両の積み込みが完了するにさらに1時間以上もかかるとのことでした。そこで、日没の撮影にあわせるために10両程度で出発することにしてもらうことになりました。

16:56、まずは、X型クロスポイントを渡って先まで行きます。

▲ 17:08、渡り線を使ってスイッチバックして、本線に入りました。しかし、残念ながら夕陽は雲間に隠れてしまいました。

17:25、諦めず撮影を続けていますと、願いがかなったのか、雲間から夕陽が現れてくれました。
念願叶っての夕日をバックにしての撮影開始となりました。
 

太陽の動きを見ながら完全日没まで、何度も走っては止まってもらっての撮影ができました。
▲ 順調にフォトランができると喜んでいましたら、途中でローリーの脱線がありました。まだ走り出したばかりで集落の橋の分岐点までは相当の距離があります。おそらく復旧には数時間が必要です。ここで止めるのは絶好の撮影チャンスを失います。これは困ったと思っておりましたら、アリフさんは機関士と交渉して、何と動けないローリーから後は切り離しての走行再開を演じてくださいました。感謝、感謝です。夕陽とSLのベストタイムは、17:32でした。

17:38、今日の夕陽は、最後まで欠けることなく西の彼方へ沈んでいきました。
今まで何回か夕陽のシーンを撮りましたが、これ程の光景に巡り会えることはありませんでした。皆さん感動一杯で夕陽を見送りました

17:53、さらに進んで、夜の帳が落ちるのを見計らいながらの撮影となりました。
花火と周りの景色が見える絶好の場面を演じていただきましたが、止まっている時は撮れても、走り出すとピントが合ってくれません。
約30分間頑張りましたが、カメラ性能と腕の問題は解決できませんでした。

19:03、集落の橋にたどり着きました。チャーターバスからのライトを当てての撮影となりましたが、ピントを合わせ損ないました。夜撮走行は、難しい・・。
克服には何らか別の撮影方法を模索しないと、何度やっても同じと知りました。

10号機の花火はここで終了です。
19:17、指令所に戻ると先に向かっていた11号機シュガートレインがヤードに入線できず止まっていました。どうやらヤード内で脱線事故がまたあったようです。

またアリフさんにお願いして11号機の機関士との協力が取れました。チャーターバスからライトを当ててもらってピントも合った花火を撮りましたが、今度はライトが明るすぎて雰囲気が出ません。これが最後の夜撮でした。

今日のホテル戻りは、午後11時12分でした。
明日は、スラギ製糖工場へ行き、午後から飛行機でジャカルタへと戻ります。

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八月だ、もっと熱くなろう!赤道直下のインドネシアSL撮影の旅 Part15 PG.SUMBERHARJO(スンバルハルジョ製糖工場)」への1件のフィードバック

  1. ありがとうございます。おかげさまで小さいながらも迫力一杯のロコの音を録音できました。いつの日か、CDに焼いてお渡しします。

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