八月だ、もっと熱くなろう! 赤道直下のインドネシアSL撮影の旅 Part2 P.G.PANGKA(パンカ製糖工場)

神谷武志企画のテレマカシーツアー  第2日目 8月5日 2の1


 昨日は、闇夜の中を走行していましたので、どこへ向かっているのか初めてで分かりませんでしたが、ジャカルタから東へ約200キロ余りを移動しました。宿泊したホテルは、テガル駅から近いBahari-inで連泊となりました。

 

2日目の朝は、6時にホテルのレストランに集合して、朝食後にパンガ製糖工場へと向かいました。距離はそれほどでもないのですが、市内は朝の通勤渋滞、郊外は凸凹道が続き、約1時間弱での到着でした。工場近くには、農場から工場へと運ぶ路線が残されていました。かつては、縦横に敷設されてシュガートレインが走っていたそうですが、殆どがトラック輸送に替わってしまっていました。

【精糖工場の鉄道の運用】
O氏のご説明によりますと、シュガートレインが走るのは、6月~9月の収穫期に限ります。農場で栽培されたさとうきびは、収穫後ただちに精糖工場に運びこまれます。ここで搾り取られた濃縮砂糖液は、工場内で砂糖に精製されるか、タンクローリーに積まれて、別の精製工場に運ばれるそうです。

鉄道運転は大きく4つに区分されます。
1.さとうきび畑から精糖工場の本線までを仮設線路を使って運搬
2.精糖工場の本線から工場集積場まで運搬(フィールドという)
3.工場集積場から工場装入口まで運搬
4.製品の出荷

【P.G.PANGKA(パンカ製糖工場)】  ※ 構内配線図は左上です。


▲ 7:32、工場前の踏切を渡ると直ぐにDL(12号機)が、工場からの空のローリー(サトウキビを積む貨車の名称)を牽引して、集積場に向かってきました。ここは、工場集積場と工場装入口間の運転のみが残されていました。

▲ 集積場の積み替えヤードには、トラックから移しかえられて、サトウキビを満載したローリーが運搬を待っています。

▲ 既にローリーを連結して、発車待ちは2号機、1916年ドイツ製(ARN.JUNG JUNGBNTHAL)です。


▲ 発車前には、空転防止のための砂撒きです。この作業は全てのSL牽引のシュガートレインで見られた光景でした。

▲ 7:44、発車してからも砂撒きは続きます。 この後、踏切を渡りゲートから工場内へと入り、複線の長い回廊を行きます。

 

工場建物を過ぎると、大木が生い茂る森林の中にヤードが拡がっていました。複線の線路は分かれて、一方が小屋へと向かっています。シュガートレインは、その方向にある小屋に入りました。ここが、1台1台のローリーの積載量を測る計測所です。

この作業をするために農場から運ばれたサトウキビをトラックからローリーに乗せ替えています。非効率そのものです。
こんな面倒なことをせずに、トラックの積載量を測定して、直接に工場に運び込めば良いと思いますが、約100年前の操業以来から続いている作業です。止めると、従業員の食い扶ちがなくなるので、続けているとか。おかげで我々鉄ちゃんが、シュガートレインの撮影を楽しむことが出来るわけです


▲ 積載計測所をゆっくりと進み、ヤードを進んでいきます。

▲  さらに進むと上下複線と工場ヤードを束ねるポイントがありました。初めて見る複雑なポイントです。
積載所へと向かう、空のローリートレインの通過を待ってから引き揚げ線に入り、スイッチバックして工場へと向かいます。


▲ バック推進運転で、工場内の装入口に押し込みます。
 パンカ製糖工場でのSLの作業は以上のとおりで、終ると空車ローリー編成を牽引して、再び積替ヤードへと向かいます。掲載写真は2行程分をまとめていますが、1行程が約30分間の作業時間でした。工場は24時間操業ですので、6月~9月の収穫期の間、休みなくこの作業が繰り返し続くのですね。


▲ 工場ヤードの入替作業に従事する9号機。オーレンシュタイン&アルトール・コッペル製。
正面のロープはどう使うのかと思っていましたら、隣に止まっているローリーに引っ掛けて引っ張るのです。いささか強引ともいえますが、機関車の機回しの必要がなく合理的といえば合理的な作業ですね。この作業は、他の工場でも見受けられました。


▲ 続いてDL13号機が満載ローリーを牽引して到着しました。複線を使ってのピストン続行運転です。

▲  SL9号機、SL2号機、DL13号機と揃ってのショットです。SLは、この他1,3,5,7,10号機が、DLは、11.12号機を確認しましたが、SLの実際の運用は、2台のようでした。

【機関区】


▲ 機関区前にいましたのが、9号機と1号機でした。中には、3号機と補修中の5号機、そして奥にもう走れないだろう無番の2両が置いてありました。車両番号が確認できなかった4~6号機のいずれかなんでしょうね。また観光用の客車2+1+2両がありましたので、希望を出せば近くの農場まで走ってくれるのではないかと思われます。

【工場内】


▲ ぼちぼち昼ごはんに行くので、工場内も見ておくようにとの神谷隊長のお言葉がありましたので、覗いてみました。そこには、蒸気エンジンが大きな歯車を回しています。O氏が言われたようにモダンタイムスの 世界がありました。約100年前に製造されたサトウキビ圧縮機が、綺麗に整備されて元気よく砂糖を搾り取っていました

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