583 3本並び
毎年12月、御用納め後の年末は、大人しくしているが、平成9年は、珍しく青森へ出掛けた。当時新幹線は盛岡までで、盛岡~青森の新幹線リレーに583系「はつかり」などが走り、年末はとくに臨時も多い。隠れ583系ファンの私も、これを逃す手はない。
朝の青森駅、確かに583系があふれている。夜行列車の発着も多く、在来線優等列車の最後とも言うべき華やかなシーンを見せていた。「はつかり」「はくつる」の並びを撮っていると、さらに向こうのホームにも583系が停まっているではないか。“あっ”と思った瞬間、くだんの583は動いてしまった。583が3本も並んでる。さぁ、取り逃がした魚は大きい。一計を案じ、当日は、函館経由で弘前泊の予定だったところを、急遽宿泊先を青森に変更し、翌朝、再び同じ時刻に待ち構えた。やっとのことで3本並びを撮ることができた。過去、583系の営業列車がホームで3本並ぶケースがあったのか把握はしていないが、年末の青森駅で、貴重な体験をしたと今でも思っている。
回送で発車していく583系の運転士に向かって、感謝の手を振ると、向こうも敬礼で応えてくれた。
▲右から、「はつかり5号」、「はくつる81号」、「はつかり6号」、3本が並んだ
また、私です。それにしても青森のストーリーは見事ですね。特に白鳥の時間帯や583系の三役揃い踏み、否、横綱の土俵入り、それに「津軽海峡冬景色」の歌の文句に出てきそうな凍てつくような未明の駅の雰囲気はいいですね。
学生時代に4回北海道に行きましたが、青函連絡船に乗船するたびに寄った青森駅は、いろいろな思い出があります。台風に遭遇した時は、道内の列車が2時間以上も遅れて、青森からは臨時の583系特急が運行され乗車しました。
乗船、下船するたびにホームから走っていましたね。トンネルができて下車する機会がなくなってしまった終着駅をまた見てみたいと思い、私も今から秋の乗り放題パスで北上します。のんびりと鈍行列車で車窓を楽しみながら、かつての終着駅を目指したいと思います。