京阪七条駅の近くでやっています写真展の設営・応対も一段落しましたので、また“デジ青”に復帰します。写真展には“デジ青”読者の皆さまにも来ていただきました。ふだんは画面を通したやりとりですか、制約の多い時期に、顔を合わせてナマの話ができることの意義を感じました。“デジ青”投稿が、交流の輪をさらに広げてくれていることを実感しました。手を変え品を変えて、投稿を切らさずに継続して続けることが求められます。
さて、その投稿テーマですが、私もたくさんの鉄道写真を撮ってきました。記録媒体は、モノクロネガ、カラーポジ、カラーネガ、デジカメデータと変遷しています。重複している時期もありますが、媒体によって、保存・保管方法が異なるため横断的な検索ができず、モノクロネガ以外は、なかなか公開につながりません。たとえば、今まで発表してきた北海道の蒸機でも、三脚を並べて同じシーンをポジでも撮っていましたが、気が付かず、公開することはほとんどありませんでした。当時ポジは高価で、多くは撮れず、恣意的に撮らざるを得ず、撮影に連続性がありません。組み写真を旨とするデジ青にはなかなか載せにくい事情もありました。
なら単発でも良いではないか、むしろそれが投稿頻度を上げることにつながると思うようになりました。「思いつきOK、途中変更OK、とにかくやってみる」が私の“デジ青”姿勢です。何が出てくるか分かりませんが、昭和40、50年代に撮ったポジを片っ端からスキャンしてみました。
▲ポジフィルムは、50年たった今では、褪色、キズ、カビ、何でもありのヒドイ状態、いまも鮮明な画像を残しているコダクロームとは似て非なる、当時の国産ポジだった。ただ、最近の修整ソフトでいじくると、ソコソコになる。ただ書籍の印刷原稿としては問題外と思っていたところ、最近、ある鉄道雑誌に採用されるようになり、“いけるやん”となった。ためらって秘蔵しておくより、ダメ元で、どんどん発信していくべきと思うようになった。カラーポジは約300本あり、今回は、昭和40、50年代の、一駒一駒マウントしていたものを対象とした。
カラー原版は(ネガ/ポジを問わず)、変色していても・勿論変色していなくても、カラー設定でスキャンし、それをソフトでモノクロに変換すると、やや硬調になり面白い結果が期待できます。
添付写真(格好悪いので傷は一応修正してあります)で、さくらはカラーをモノクロ化した例。矢板線の駅進入の後ろ姿は周辺の変色・シミ等で諦めていたものをモノクロ化した(救った)ものです。
余計な話ですが、モノクロフィルムをカラー(ネガ)設定でスキャンし、其れをパソコンソフト(フォトショップエレメント7)でいじってみたら(投稿していながら過程をメモして居らず、済みません)こんな写真になりました。本件、以前、汽罐車出版記念写真展であった大木さんから、モノクロ原版をカラーでスキャンすると聞き試してみた、データを再生したものです。
尚、もっと余計なお世話かもとおもいますが、私のカラースキャンは48bitで行っています。これはデータを後でいじるとき会長が大きい方が微妙な変化に応えてくれるだろう(と、此は素人考え)と期待して・・・
4枚添付するつもりが、4枚目が付いて開示されてしまいました。
1枚目のさくらカラーです
この上の登坂ピーコックは、モノクロネガフィルムをカラーでスキャンし(そのままカラープリントすると赤みを帯びた黒の濃淡の写真になります。)画像調整してからモノクロに変換した写真が此です。
2枚目のモノさくらさくらです。
3枚目ポジカラーポジカラーをスキャンし、その後モノクロ化し化粧した者です。
村樫さま
たくさんの写真とともに、スキャンの奥の手を紹介いただき、ありがとうございます。以前に、京都駅ビルでお会いして、いろいろスキャンのことをお聞きしたことを思い出しました。カラーをモノクロ化もできるのですね。私は高価なカラーは、やっぱりカラーで発表しないとと思い、まだやったことがありません。モノクロネガのスキャンの際に、モノクロで取り込むより、カラーで取り込んで、あとでモノクロ変換したほうが精度が良いと聞いたことはあります。ただ、少しでも余計な作業は省きたくて、モノクロのままスキャンしています。
これ、コメント欄の写真がクリック拡大できないことが難点で、村樫様の写真を大きく見たい憶いが強いです。
特急「さくら」は長崎本線旧線のスイッチバック駅本河内駅ですね。
東武の矢板線のピーコックも良いですね。
私もネガスキャン暦は10数年になります。長年薄いモノクロネガの取り込みを諦めていたのですが、モノクロポジのポジションならスキャナーが読み込むことに最近気付き、要は反転画像で淡い映像を取り込んで、さらにコンピュータ上で再反転することで、画像が甦るようになり、スキャン術の奥深さを知って、喜んでいる次第です。
KH生さま
反転→反転で、まともな画像になるわけですね。“甦る”とは、軟調のネガも、コントラストが付くということでしょうか。一度、試してみます。
あと、ビネガー症候群のネガはアイロンで戻るという恐ろしい記事を読んで、駄目元で挑戦したら、何とか伸ばせたフィルムもあります。
絶対他人様のネガではやりたくありませんが、自分のネガですさかい、アイロンを低温度にして、やってみると、すーっと伸びることが判りました。当てるのは薬剤面側です。度胸は要りますが、酢酸が出て行きますの凄い臭いですが、つい最近始めました。吸い取り紙を当てた方が良いと思います。
KH生さま
ビネガーのアイロン伸ばし、私も試したことがありますが、温度調整が難しいです。普通にやると、熱すぎて、ダメですね。
同じことを考える人がいて、フィルムスキャンを生業とする、私の知り合いの方が、ついに「ビネガーフィルム復原アイロン」を製品化してしまいました。発売時には講習会も開かれて、私も東京まで聞きに行きました。サイトにはスキャンに対する並々ならぬ知見が満載で私もたいへん参考にさせてもらいました。
http://www.filmscan-print-s.com/B01-BN-IRON_01.html
タイプミスで読みにくい投稿ご免なさい。
現像済みのネガフィルムの持っている情報をなるべく損なうこと無く残してポジ画像データにする(変換する)ときモノクロ8bit、カラー24bitで行ってしまうと、その後の作業で編集するとき(例えば、濃淡調整、強調など)諧調が低いことにより思うように出来ない倍の16,48で行い、その形で保存しろといわれています。私の投稿した最初の写真(登坂するピーコック)は、スキャンした時点では16bit tif で行うと言う発想が無く、大木さんの「モノクロもカラーでスキャンする」という言葉で24bitネガカラーとしてスキャン・保存しました。故に保存されている画像をパソコ見ると見ると画像はポジですがカラーとはいえ、元が色の情報など無いフィルムでしたから赤みがかって黒く潰れた異様な画像でした。此を元に明るさを上げ、濃淡強調など(何をどうやったか、記憶残っていません。どうせダメでもスキャンデータは残っているので)やって、最後にカラーデータ破棄(モノクロ化)したのが此です。
その後PCの能力を上げ、モノクロネガフィルムを16bitでスキャンし保存出来る環境になりましたから、大木さんの言う「モノクロもカラーでスキャンー保存はしていませんが。素人ながら、諧調が大きいと(広いと)後で編集するとき効いくと感じて(?)います。
K.W さんの投稿の中で出てくる痛んだフィルムの救助法(モノは捨てて、魂は残す!)については、私が東京で参加している飲み仲間のホームページに詳しいです。http://www.filmscan-print-s.com/
私も、数年前実験を一部手伝っています。
村樫様
いつもコメントを頂戴し、ありがとうございます。スキャン時のbit数は、私など理屈が分からず、単に“数字が多いほうがエエやろ”程度で、カラーは48bit、モノクロ16bitでやっています。カラーでスキャンして、モノクロに変換することも実験したのですが、最初からモノクロスキャンと比較して、目に見える差はなく、それなら作業の工程が少ない、最初からモノクロにしています。フィルム用のアイロンは、私も渋谷の会に行った際に聞かせてもらいました。サイトを見ると、初ロットは売り切れて、再販売されているようですね、