【 CFF Vişeu de Sus(ヴァッサー渓谷森林鉄道) 】
ウクライナとの国境に近いルーマニアのマラムレシュ地方に今尚残るヨーロッパ最後の現役森林鉄道です。軌間は760㎜のボスニアゲージの軽便鉄道で1935年に開業、伐採された木々を運搬してきました。現在では約60キロ余りに縮小されましたが、ヴァッセル渓谷はマラムレシュの自然公園として、2007年からはヨーロッパ諸国による保護の対象となり支援を受けて観光用として蒸気機関車も復活させて走っています。
公式HPはこちらです。
今回はドイツの海外鉄ちゃんツアーのTANAGO社の企画に参加しての撮影ツアーです。アフリカのエリトリア、中国東北のツアーに次いで3回目のツアー参加となりました。現地集合で欧州各国から、また日本からもO氏ご夫妻、KKさん、SKさんと私の5名が参加です。ツアー費用は1,205€(SLチャーター、7泊8日の宿泊ホテル、食事込みの約167,000円)です。ちなみに国際線航空券(伊丹⇒ブカレスト、ブダベスト⇒伊丹)はこの時期とあって118,270円(燃油サーチャージ込)の格安でした。
第4日目 2月14日 その2
9:48 Viseu de Jos駅からチャーター車に乗車してヴァッサー渓谷森林鉄道の起点、Viseu de Susの町へと向かいます。
▲ 駅前は半分未舗装の泥道でしたが本道に入ると舗装道を走ります。途中、貨物線の踏切を渡ると、長く四角いとんがり帽子屋根の木造建築の教会が見えました。山で採れる豊富な木材で造られた建造物が多いのがこの地方の特徴です。
▲ 9:59 10分ほどでヴァッサー渓谷森林鉄道の車庫に到着です。車庫内では明日以降にチャーターする蒸気機関車たちが最後の点検中でした。
▲ 車庫には4両の蒸気機関車がいました。奥の2両、左はIOANA号機、車体番号764-449、1955年 Resita製、右はCOZIA-1号機、車体番号764-408、1985年Reghin製です。いずれもハンガリー・ブダベストのMÁVAGで製造されたTyp 75のコピー機関車です。
▲ MĂRIUŢA号、車両番号764-221、1910年O&K(Orenstein & Koppel OHG)製
▲ BAVARIA号。車両番号764-435、Reşiţa 1954年製。
明日からは、どの蒸気機関車が牽引するのでしょうか。
▲ ヤードにはDMVならぬ改造グースも数多くいます。これは面白い撮影になりそうです。
▲ ヤードでのカットです。この鉄道は石炭ではなく薪です。ヤード内では明日からの燃料の薪がチェーンソーで切られていました。
▲ ご一緒させていただいた方は列車ホテルに宿泊されます。見させていただきましたが一人でも狭そうです。走行している時は走るホテルですが止まったままの状態では、押し込められた感がします。
▲ こちらは皆さんで食事をする食堂車、どんなルーマニア料理が食べられるか楽しみです。
▲ 10:28 宿泊は参加者グループによって希望の宿です。日本人グループが予約したのは車庫から徒歩10分のPensiunea Ancutaです。
▲ 部屋はダブルもあって各室違っていました。こぎれいなペンションです。
他の日本人グループの皆さんは昨日13日、羽田からのANA便でミュンヘンに着かれてご宿泊、今日朝にツアー本隊と合流してLH便でクルージ・ナポリに到着された後にチャーター車でこちらに来られる予定です。16時前後の到着予定ですのでしばらく部屋で待つ事にしました
▲ 13:21 小腹が減ってきましたので食べに行きたいのですが、レストランが分かりません。ペンションのおば様にお聞きしますと作ってあげるよと言われましたのでお任せしました。
出てきたのは肉と豆が入ったトマトスープとパンでした。美味しくいただけました。
O氏一行が着かれてからは列車食堂にツアー参加者全員が揃っての夕食会が開催されました。(※ 残念ながら撮った写真が見当たりません。見つかりましたら追加掲載させていただきます。)
明日は起点駅からチャーター列車に乗ってフォトランをしながらウクライナとの国境近くの伐採現場へと向かい、山中のとある宿で泊まるそうです。これも楽しみです。1泊の用意をしての就寝でした。 Part12に続く