2015年 西方見聞録 ルーマニア鉄路の旅 Part14  CFF Vişeu de Sus(ヴァッサー渓谷森林鉄道) その4 奥地から下山

DSC_362521▲ CFF Vişeu de Susで働く仲の良い(きこり)さんご夫婦。斧も背負ってはおられますが木を切るのは今はチェーンソーです。殆どのさんたちは、毎週月曜日から金曜日まで山に上がって働かれますが、私たちのような観光客のためにこちらで住まわれているご家族もおられます。奥さんは我々の食事の支度もされていました。

第6日目 2月16日

今日は宿泊所のあるValea Babii駅付近で(きこり)による伐採作業の実演を見た後、車庫のあるGara CFF駅へと下山します。

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▲ 7:30 宿泊所の食堂にて朝食です。簡素なものと思っていましたが一人一人お皿に入れてのモーニングセットが出ました。果物もあって立派なものでした。

路線図01_1

DSCN895352DSCN896053▲ 8:17 夜間は下方向に移動していたBAVARIA号機が戻ってきました。
朝の温度は-9℃、夜間はもっと冷えたでしょうね。

DSC_344701DSC_362420▲ 8:35 ここで馬2頭をひいたのおじさんと若い方がが登場して伐採現場へと向かわれます。

撮影地① Google座標; 47.761291, 24.767374

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▲ チェーンソーを使っての伐採はあっけなく終わり、馬2頭が長い木を積込場へと引っ張ります。

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DSC_361719▲ 1本1本、丁寧に貨車に積み込みます。今まで中国スイリンや興隆森林鉄道で伐採現場の撮影を希望しましたが撮影は許可されず、どうしていたのか不明でしたがよく分かりました。かつてはこんな風に馬の力を借りて人力でやっていたのですね。以上、観光客向けの実演でした。

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▲ 我々が泊まった宿泊所の外壁には所々剥がれてはいますが、見事な壁画が描かれていました。お聞きしますと中世期にこの地で君臨した豪族領主や騎士たちを描いたものとの事でしたが、折角ですので復元してもらいたいものです。

10:03 BAVARIA号機が下に下りて、我々が乗車する客車を牽引してきました。直ぐにこれに乗車して山を下ります。

DSC_364629DSC_364931▲ 10:29 撮影地③ Miral駅 Google座標; 47.777785, 24.736150
次の交換駅で停車しました。下からはディーゼル機関車87-0032-0号機が月曜日の今日から作業に入る(きこり)たちや林業機器を積んでやってきました。下の爪の付いたトラクターは伐採した木を貨車に積み込む作業車のようです。先ほど見た木こりたちの人力作業はこれで機械化されたのでしょうね。

DSC_366033DSC_365332_1▲ 10:50 撮影地④ Faina駅 Google座標; 47.790432,24.697433
次に停車したのは珍しく駅名表示案内があったFaina駅、起点のGara CFRからは31.2キロの交換駅です。

案内を直訳しますと、
「Parcul Natural Muntii Maramuresului」=マラムレシュ山脈自然公園
「Casa noastra: Natura」=私たちのハウス:自然

「Padurea ne poate asigura tot ce ne dorim,dar nu poate satisface lacomia」=森林は、私たちが望むすべてのものを提供することができますが、欲を満たすことができない。何か宗教的な意味での譬えなのでしょうか?

DSC_366234DSC_3688_100▲ 11:32 交換待ちの間に歩いて来られた現役の(きこり)おじさん、注目はリックサックでの皆さんが背負っているとの事で、中を見せていただくと愛妻弁当が入っていました。

DSC_371135 DSC_371336▲ 11:38 2番目のさんたちを乗せた列車が到着しました。牽引機はディーゼル機関車87-0032-0号機です。木造客車の後部には燃料タンク車が連結されていました。

DSC_371537▲ 交換が終わると再び渓谷を下りて行きます。

DSC_373101▲ 12:25 撮影地⑤ Paltin駅に到着。 Google座標; 47.780129, 24.605531

ここでも交換列車が来ると言うので皆さん降りられて待ちます。
DSC_373508DSC_374539DSC_375640▲ 12:48 牽引してきたのはCOZIA-1号機、車両番号764-408、1985年Reghin製です。
そしてイタリア人の鉄ちゃん団体が降りてこられました。女性も数名おられます。我々のリーダーのTanago社のミシェルさんは「この時間ならこの先少しまででの折り返しの日帰りツアーだろう。」と申されていました。

DSC_377141DSC_3774▲ 13:10 撮影後はバイキング昼食です。ハムやチーズ等の具材を挟んでのサンドイッチです。
温度も3℃と幾分上がってきました。

DSC_377743▲ 13:32 食べていますと、今度は小型ディーゼル機関車ECATERINA号が木造客車と無蓋車に何やら荷物を満載してやってきました。

DSC_378002▲ 13:47 撮影地⑥ Novicior駅 Google座標;
Novicior川が合流するその名もNovicior駅に移動しました。起点からは20.6キロです。川の少し上には積込が終わった5両の貨車がいます。その前には次の積込用に5両の空車が留置されていました。横にはミニバン改造のグースが止まっていますが、馬力がありませんので下から押してきたのではないでしょうね。

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▲ 前輪は2軸、後輪は動輪1軸で全てにブレーキシューが取り付けられています。自社改造なのでしょうね。

▲ 13:58 まず積込まれた5両とタンク車が自走で下りてきました。ポイントを渡り本線上で停止です。空車は積込場へとトラクターが引っ張りあげました。満載編成は、私たちのチャーター列車に連結されました。チャーター列車と言えど運材列車としての営業運転に組み込まれてしまうのがすごいところです。

DSC_381805▲ 14:37 撮影地⑦ Cozia駅 Google座標; 47.772091 24.578098
次のCozia駅でチャーター車が止まって、上の積込場から下りてきたディーゼル機関車87-0033-0号機の牽引する木造客車1両と満載貨車11両の運材列車が、先に追い抜いていきました。こうして見ると一応の基本的ダイヤはあるようです。

DSC_382506▲ 14:40 続いて我々のチャーター列車が発車しました。

DSC_384807▲ 15:04 撮影地⑧ Glimboaca駅 Google座標; 47.763680  24.559793
ご覧のように今日は昨日とは違って風があります。煙は横に流れてしまいます。

DSC_385208DSC_388213▲ 15:33 撮影地⑨  Google座標; 47.742825  24.533861
鉄道だけでなく川も利用されて筏ならぬ水陸両用?のトラクターで伐採された木を運搬します。この後集積場に集まられた木材は切断されてトラックに積込まれて輸送されていました。

DSC_386409▲ 15:46 撮影地⑩ Google座標; 47.742657  24.507421
柵が壊れていますが羊や牛の放牧地です。シーズンになるとツーショットが撮れそうです。

DSC_387711DSC_388012▲ 15:55 撮影地⑪ Google座標; 47.739933  24.505571

DSC_390414DSC_390715▲ 16:20 撮影地⑫ Google座標; 47.726334 24.489826

DSC_393016▲ 16:50 CFF Gara駅に戻ってきました。これで一泊2日の奥地までの往復の旅は終わりました。後からは直ぐにイタリア人チャーターの列車も到着しました。

▲ 18:00 夕食は、ペンションの奥様が腕によりをかけて作られたルーマニアの家庭料理の数々です。ビールとパリンカ(地酒ウオッカ)と一緒に美味しくいただきました。

明日は、蒸気機関車を換えて再度同じ路線を撮影します。どんな蒸気機関車が用意されるか楽しみです。そしてまた無風で寒い天候になるように祈っての就寝でした。 Part15に続く

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