2012年 秋のみちのく一人旅  Part7 五能線 日本海に沈む夕日を求めて

第7日目 10月15日

① 弘前 9:02(快速 リゾートしらかみ)→10:53 深浦
② 深浦 18:18(快速 リゾートしらかみ)→18:32 ウェスパ椿山

【弘前からの帰路のルート選択】
当初の目的だった五能線のり鉄、「鉄道写真展in青森」、津軽鉄道弘南鉄道の乗り鉄と撮影は完了しました。後は自宅に戻るのですが、帰路のルートは決めていませんでした。失業者ですので何日に帰らなければならないという縛りはありません。ただ、「秋の乗り放題パス」 を使わなければ、旅費が莫大となります。また鈍行乗車で、連続3日間の使用といった制限もありますので、いかに効果的に使って楽しめる旅にするかで、迷っていました。選択肢は3ルートに絞りました。
青ルートは、かつて8620を撮った花輪線に乗れます。40数年経過した今、車窓をどうなったのか見てみたいと思いました。久しぶりに盛岡でわんこそばや、仙台でタン料理も食べたいと舌なめずりしました。
 緑ルートも40数年ぶりの奥羽本線に乗車できますので、紅葉には早いが山間の車窓を見られます。山形の美味しい蕎麦も味あえます。
赤のルートは、往路とほぼ同じですが、秋田~新潟は船便でしたので、笹川流れの車窓は見られませんでした。今回は、ゆっくりと車窓からの日本海を楽しめます。

迷いに迷った末に、赤ルートを選びました。決め手は時刻表を調べた結果、五能線での撮影と宿泊が可能だったということです。折角往路でロケハンをしていたのに行かないわけには行きません。青森の写真展で五能線の写真を見ていましたので、これを上回るものを撮ってみたいとの衝動にかられていました。

▲ 弘前から深浦までの運賃は、1,620円です。乗り放題パスの1日単価(7,500÷3)と比べると安いです。この日から使用するともったいないのですが、帰宅しても翌日どこかへ行こうとする気も予定もなかったので、トータルで考えました。
切符は当日の朝に並ばなくても良い自動切符販売機で買い求めました。
こういった期間モノの特殊な切符まで 自販機で買えるようになったとは、便利になりましたね。

みちのくの朝は、6時に朝日が昇ります。岩木山も見えて快晴のようです。夕刻を楽しみにホテルを出ました。バス停で待ちましたが、循環バスは10時からの運行だそうで、高いバスに乗せられました。

▲ 弘前駅前のパノラマです。 ご覧のようにビジネスホテルでは東横インとルートインが近かったようです。

 エキナカでは、この時期名産の津軽のリンゴを売っていました。家庭で食べるのと贈答用では2.5倍もの違いがあるのですね。

青森始発の「快速 リゾートしらかみ」は、弘前と川部で2回スイッチバックして五能線へと入ります。

41年前の川部駅で発車を待つ48640号機が牽引する五能線の混合列車。貨車8両+客車6両の長編成です。

同じようにスイッチバックをしていたのでしょうね。
列車は、リンゴ園の中を抜けると、日本海沿いを走ります。風光明媚な区間では、スピードを落しますので乗客は一斉にカメラを向けます。
10:53、深浦に到着しました。ここで下りリゾートしらかみ1号と交換です。

▲ 11:50、歩くこと30分余りで、絶景のお立ち台に到着しました。定番のカットですが、天候のいい日は青い2色の海、岩に砕ける白波、青い空と揃って、やはり綺麗ですね。
しかし、五能線を走る列車は極端に少なく、順光でバッチリ撮れるのは、この時間では、この1本だけです。これから日没までに撮れるのは上下6本、内4本が11月30日まで運行のリゾートしらかみ号です。
▲ 場所を広戸方面に代えようと、樹木の生い茂る中の鉄ちゃん道を歩きました。
13:33、下りの3号がやって来ました。太陽が雲間に隠れて少し影ができてしまったのは残念です。
▲ 15:43、場所をまた代えて、上りの普通列車を狙いました。既に陽は傾いてきていました。

 ▲ 夕陽をバックに撮りたいので、再びお立ち台へと戻りました。もう少し正面あたりに沈んでいくのを期待していましたが、右方向への足場がなく精一杯のアングルでした。冬場はもっと左方向になりますので難しいですね。
16:23に、上りの4号がやって来ました。夕陽は雲間に入りましたが、斜光が洋上に差し込んで幻想的な光景を演出してくれます。しかし列車との明暗が違いすぎて、これも精一杯の露出でした。

▲ 16:37、深浦で交換した下りの5号ですが、もはや撮影はギリギリです。やはり、夕陽を撮るには、鉄橋等のヌケる所でないと難しいようですね。前方窓に少し夕陽が反射するのが最後の抵抗でした。
深浦駅へと戻る途中にある鉄橋で、直ぐ側のスーパーでビールを買って、飲みながら待ちました。

17:08、来るまでは本命にしていました普通定期列車を最後に撮影を終えました。陽はとっくに沈んで、辺りは夕闇に包まれようとしていました。
▲ 深浦駅に掲示してあった除雪作業員募集の案内です。こうやって募集をするのですね。時給1,200円は高いのか安いのかは分かりませんが、雇用期間内は拘束されて、仕事は夜明け前からの寒い中での重労働です。私にはとても無理ですね。

今日の宿は、みちのく最後の夜を記念して、浜辺の露天風呂で有名な不老不死温泉1泊2食付で9,600円。私としては、精一杯の奮発です。

宿屋への迎えのバスが出るウェスパ椿山までは、乗車1区間ですが、18:10発のリゾートしらかみ6号の次は20:00発の最終の普通しかありません。不便には510円の出費を強いられます。
深浦からの乗客は、私一人。車内に入っても一人だけでした。

宿泊客は高齢者のご夫婦連れが多く、繁盛していました。楽しみにしていた浜辺の露天風呂は、照明がないので日没後は既に閉鎖されていました。仕方なく内風呂で我慢して入浴しましたが、それでもゆっくりと旅の疲れを癒せました。

明日は、宿でゆっくりとしてから鈍行列車の乗り継ぎで、みちのくを後にして新潟へと向かいます。中国ほどではありませんが長い旅路になります。  Part8  へ続く

2012年 秋のみちのく一人旅  Part7 五能線 日本海に沈む夕日を求めて」への2件のフィードバック

  1. 50年前の三八豪雪の時は、除雪夫の日当は1日600円であった。8時間拘束、昼飯はおにぎり大2個、沢庵と味噌汁はお変わりOKであった。一般に工場勤務の場合、日当400~450円であったので、休みを取って汽車の線路確保のため日給月給の輩は流れた例が多い。それより人気があったのは瓦屋根の雪降ろしで、日当2000円、夕食はすき焼きに日本酒が飲み放題。老人も下宿、会社ご用達の料理旅館、付けが許された煙草屋で雪降ろしを手伝ったが、日当なしで、すき焼きだけはお相伴に預かった。煙草屋の奥さんは、お礼にと言って、手編みのセーターをプレゼントしてくれた思い出がある。
    乙訓の老人

  2. 乙訓の老人様、コメントをいただきましてありがとうございました。
    投稿後にインターネットで調べてみましたら、時給は雇用条件によって1000円~1500円だと相場が分かりました。比較的に楽な場所では、650円と安い所もありましたので、1,200円はこの地域ではまあまあの時給ですね。
    しかし、喜んでいけるプラスアルファまでは分かりませんので、噂を聞いて引き付けられる方はそちらを選んだろうと思います。
    高齢者のみの住民が多くなった今、雪対策の問題は人手不足があって大変だろうと思います。

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