第2日目 10月10日
① 新潟 23:30(新日本海フェリー)→5:50 秋田フェリーターミナル(徒歩)→6:35 土崎
② 土崎6:41→6:48 秋田 8:25(快速リゾートしらかみ)→12:06 五所川原
津軽五所川原1 2:35(津軽鉄道)→13:11 津軽中里 14:25→14:48 毘沙門
15:49→16:05津 軽五所川原
③ 五所川原 16:11→17:01弘 前
▲ 5:50、一晩でしたが船旅を楽しみ、朝焼けの秋田港には定刻着きました。
快速リゾートしらかみに乗車する秋田駅に向かうまでは十分な時間があります。目の前のある秋田臨港鉄道を見てみたいと下船してから向かいました。
秋田港駅は、1907年(明治40年)開業と古く、約105年の歴史をもっています。
▲ 5:57、203とDD351号機の背に、みちのく秋田の日の出を見ることができました。
▲ ひやりとするヤードの中で、「がんばろう東北」のステッカーを貼ったDL203号機とDD351号機が輝く”ギラリ”を見せてくれました。
▲ 秋田臨港鉄道は、秋田港~秋田北港(2.5キロ)の北線と秋田港~向浜(5.4キロ)の南線がありますが、北線は保安設備確認だけが走る休止線状態、赤いトラス橋の絶好の撮影ポイントがある南線もこの時間は運行されていませんので、ヤードを散策しました。
北線は今後、港の拡張に伴い延伸の計画があるようです。楽しみですね。
近くにはかつて秋田市電が走っていた当時の始発駅跡もあるようですが、足がある時に回ってみようと今回はパスしました。
▲ 秋田フェリーターミナルや近くのセリオンから秋田駅までは直通バスが出ていますが、土崎を見てみたいので歩いて向かいました。約15分弱で到着。土崎駅は明治35年の開業と古い駅舎ですが、あいにくとリニューアル工事中でした。
6:41発の電車で秋田へ。途中、運転台横から特急あけぼのを撮ろうと試みましたが、車内は通勤通学客で満員で自由に身動きできません。ようやく構えましたがカーブでのすれ違いで撮り逃がしました。
▲ 6:48、秋田着。向には、未乗車路線の一つ、男鹿線のキハ40の2連が発車待ちでした。今回は接続列車が間に合わず断念しましたが、乗ってみたかったですね。
▲ そろそろお腹が減ってきました。と、いっても、そこいらの喫茶や食堂では食べたくないのが私です。聞きまくって駅前近くの秋田市民市場内に食堂があるのを聞きました。5:30からの営業です。朝定食は、コーヒーが付いての650円。美味しい秋田米とお味噌汁もお代わりできて、”うんうん”でした。
▲ 8:25、栄養も取りましたので快速「リゾートしらかみ」に乗車です。平日とあってガラスキでした。実は五能線の乗車は初めてです。学生時代は北海道が好きで、毎年行きましたが、東北は素通りするばかりで、DRFCの合宿参加で、竜が森や矢立峠に訪れただけでした。鉄道写真も始めたばかりで極めて未熟な時でしたので、お見せできるようなカットがありません。
今回の青森行きは45年経って少しは撮影の腕も上がっての自分を見つめ直す機会でもありました。
▲ 12:06、五能線のロケハンと車窓を楽しんで、五所川原駅で下車しました。次は津軽鉄道です。今年の1月末は、T君と特急日本海の最後の定期運用に乗車して、五能線と津軽鉄道撮影に来る予定で切符を買い、宿も予約して大阪駅まで行きましたが、そこで雪のための運休を知りました。泣く泣く乗車するはずだった11番線ホームで、阪神百貨店で買った弁当を二人で食べながら悔しい思いをしました。リベンジとはなりませんが、この時期には運行していないストーブ列車に入って、冬の悔しさを癒しました。
▲ 津軽鉄道は、1930年(昭和5年)に全線開業しました。
ホームには、当時からのレールが展示されていました。
右は、綺麗なアテンダントのお姉さん、今まで会ったアテンダントさんと違って、距離感がなく席の横に座っても案内してくださります。毎日のように乗られているお年寄りの常連客には親切に手も引いて乗り降りの介助までされておられました。もはや車掌さん以上です。
1974年には年間257万人だった利用客も今では30万人にまで落ち込んでいます。これからを支えるには、こうでなくちゃ客は乗ってもくれませんね。
しかし問題は、高額な運賃です。終点の津軽中里まで20.7キロは、お得な一日券もなく、片道840円もします。車を持っている人たちには、ガソリン代の約3倍もしますので、気軽には乗れません。かといって、運賃を下げると採算があいません。車社会になった現実は、地方のローカル路線の共通な悩みでもあります。
▲ 12:35発の101列車に乗って、終点の津軽中里を目指しました。
▲ 観光客の多くが途中で降りられるのは、太宰治記念館のある沿線一の観光地金木駅です。一方乗車されたのは、桜の時期には有名な芦野公園駅で、やはりおばあさんが一人乗ってこられました。
13:11、津軽中里に到着、折り返しの列車には、1時間以上ありますので、駅に併設されています交流施設「駅ナカにぎわい空間」を覗いてみると、地元のおばさんたちが栽培した花・野菜やらいろいろと物産品を売っておられました。
秋田の市場でも見た菊の花の惣菜が美味しそうでしたので買って食べさせていただきましたら、ここにはしじみラーメンというもっと美味しいものがある。この近くの十三湖で獲れるしじみは東京でも有名で、出汁が良く出るので絶品だと教えてくださいました。しじみの出汁ならサッパリとして旨そうです。どこで食べられるのかと聞きますと、ここのテーブルに座っていなさい。出前を頼んでやろうで、持ってきてもらいました。面倒見のいいおばさんたちは、これもあれも美味しいと、試食品をいろいろとテーブルに運んでくださいます。
菊の花の惣菜はお酢と醤油をかけていただきました。これは旨い、沿線で菊を栽培しておられましたが、こうやって食用にするのですね。花びらを丁寧に1枚1枚に分けて、一晩水に浸けて灰汁抜きをして、そして熱湯をかけるとこんな風になるそうです。
メインのしじみラーメンは、予想以上に濃厚な出汁が出ていて、細麺ともよく合って大変美味しいものでした。皆様方も津軽中里に来られたら是非にご賞味アレ。ここでないと食べられない味かも・・。
▲ 14:25の列車で五所川原へ向けて乗車しました。交換駅でもある金木駅では大勢の敬老会部隊が乗り込んできまして満席になりました。
▲ 毘沙門駅で途中下車しました。津軽といえばやはりリンゴです。何とかリンゴを入れてのショットが撮れないかとロケハンしていましたが、ここしかベストアングルはありません。たわわに実った紅いリンゴを一杯に入れて、ピントはリンゴに合わせてシャッターを切りました。もう少し陽射しがあればもっとベストになったでしょうが、今回の旅での納得できた一つになりました。リンゴが生る位置は毎年変りますのでこれだけの感じになるのは今年だけかも・・・。
▲ 津軽五所川原駅近くで気になる撮影ポイントもありましたが、撮っていると宿泊先の弘前に戻るのは夜ふけになります。弘前下車は、学生時代にはありますが、最近の町の様子は一変していることが多く宵闇は避けた方が良いかと、今回は諦めて直ぐの接続列車に乗りました。
▲ 17:01、弘前駅に到着しましたが、北の日没は京都より35分間も早くなります。予約したホテルは遠く約20分を歩いて着きました。その代わり、弘南鉄道の中央弘前駅には近く、夜の散歩で行ってみました。レトロな雰囲気が漂う駅で、私的には好みです。改札係りのおばさんに沿線のリンゴ畑がどこにあるかを聞き込みロケハンをしましたら、帰りに美味しいリンゴはこれだよと1個くださいました。お昼間といい、津軽のあばさんは面倒見が大変良いようです。ありがとうございました。
ホテルに戻ってからは、青森に着かれたであろう総本家さんに電話連絡を入れて、後はリンゴをガブリといただきながら、明日の予定を考えました。結果、大湊線に乗車してから、明後日に青森で開催されます「鉄道写真展in青森」の準備お手伝いに向かうことにしました。 Part3 へ続く