今日の天気予報は晴れ後くもりです。明日からは雨になるようで、そうなれば桜が散ってしまします。今日しか桜の三江線が撮れません。昨夜は3日の帰路に乗車した422Dの前面からのビデオをプロジェクターで大きく投影して丹念にチェックしました。撮りたい場所はたくさんノミネートしましたが、列車本数が少ない中で全部を撮るには無理があります。どこまで効率よく撮れるかの勝負でもありました。桜の多い三江北線に絞って撮影に臨みます。県道40号線を江津方面へ向かい車を走らせることにしました。
第2日目 4月6日
【潮温泉付近の撮影地】
朝1番に撮影するのは潮 6:11発三次行きの421Dなのですが、あろうことかまたも早起きに失敗しました。しだれ桜満開になった絶好の撮影機会に来ているのに撮れないという大失態で、ボケ老人の1日が始まりました。
▲ 7:33 4月3日、後追い撮りですが、ツアーの皆さま方の多くが乗車された江津行きキハ120-309の422Dです。潮温泉大和荘前のしだれ桜が満開になりました。しっかり撮ろうと構えましたがこのカットを撮った後は、たまにしか来ない自動車が来て被ってしまいベストショットの瞬間を逃しました。
▲ 7:59 次に撮った本命の423Dです。上手く撮れたかなと思いモニター確認しますと、キハ120-308にはピントはあっていますが前景に入れた肝心のしだれ桜がぼやけています。ここは両方にピントが合っていないといけません。シャッター優先にセットしていましたのでF値を絞り切れず前景の被写体深度が足りなかったのが原因です。
【DATA】 ズーム150㎜、F5.6、1/400秒、ISO400
シャッター優先でもキハ120は低速で向かってきますので1/160秒でも車体ブレはなかったでしょう。絞り値もF9まで出ます。もしくは絞り優先でF8~11に固定しておけば完璧になったと思いますが・・。
私が常時使っているレンズは、魔法のレンズと呼ばれているNikkor28~300㎜のズームレンズです。広角から望遠までオールマイティでこれ1台あればどこでも撮れて便利なのですが、F値はF3.5~5.6です。日中は解像力も十二分で思う通りの写真が撮れますが、朝夕の暗い時間帯の悪条件になると開放F値となって問題が生じます。ピントを合わせた被写体以外は私と同様にボケてしまいます。
希望した写真が撮れないのはとっても悔しいことです。来年は何としても撮ります。
▲ こちらは列車が手前に来たのでズームを引いて撮りました。アングルは平凡ですが、それ以外は全く問題ありません。
【DATA】 ズーム48㎜、F9、1/400秒、ISO400
▲ 潮駅の江津側の桜並木です。ご覧の通りの素晴らしい光景が続いていますが安全上、土手下からでしか撮れません。土手下から撮った写真はPart2にあります。
その他、潮付近の写真はPart3、Part4、Part5、Part6にも掲載しております。
潮からは北上して川平を目指します。
【石見簗瀬付近の撮影地】
▲ 8:22 途中の石見簗瀬の桜です。手前から見た光景ですが、江津側からも桜をバックに入れて撮れます。江津行きは8:03発、次は11:49になります。三次行きは14:22発(Part4で撮影)、次は16:47になります。 撮影地は、Google座標; 35.042268, 132.567539
【川戸付近の撮影地】
▲ 9:01 川戸に入線する江津行きの422Dです。三次行きは昨日Part7とPart4でも撮りました。
前の雑草が邪魔でした。草刈りバサミを持ってきていない辛さです。結構良い撮影ポイントですので猛烈撮り鉄さんが来ていたなら刈り取っていますね。放置してあるという事は来ていないという事なのでしょうね。
【川平付近の撮影地】
▲ 9:16 川平を発車する422Dです。満開は満開ですが3日と比べると勢いが違うように感じます。断然3日の方が良かったですね。Part4に4月1日に逆の三次行きを撮った写真があります。この写真後方の道路橋から俯瞰ができます。
ここまでは余裕で追っかけが出来ました。結果論ですが、3日に西村さんに無理を言っても追っかけをお願いしていれば、もっといい写真が撮れたろうと後悔しました。
これからは約3時間、列車運行のない時間帯です。次にとらえるのを三次発石見川本行きの424Dとして駅舎見学や予定している撮影地の確認ロケハンです。
次は三次よりの沢谷を目指します。走行距離は26.1㌔、所要時間は約40分です。
【沢谷付近の撮影地】
▲ 11:06 予定通り沢谷に到着。土手からしか撮りようがないなあと思い桜並木が切れるあたりで土手下から狙いを決めて428D発車を待ちます。
▲ 11:31 撮影地① 少し遅れて428Dがやってきましたが、キハ120-310+キハ120-308の2連です。今日も貸切団体があったようで、前のラッピング車両は増結された貸切です。
後でもう1度参り俯瞰ができないか探してみるとホームからは見えませんでしたが対岸に道路がありました。
▲ 撮影地② 少し望遠にすれば桜並木をバックに撮れます。もう列車が来ないので登りませんでしたがこの位置の後方の山には登れます。もっと高い位置からも撮影可能です。
▲ 撮影地③ 地主のおじさんがおられたので、お断りを入れてから果樹園に入らせていただきました。沢谷駅と後方にこの地独特の赤瓦屋根の家々とお寺が見えます。
▲ 撮影地④ 三江線沿線には、広い菜の花畑がありませんでしたがここなら撮れます。
◀ 撮影地⑤ 電話線が邪魔ですがアングル調整で何とかなるでしょう。この辺りからも撮ってみたかったですね。
ただ、沢谷は江の川から離れていて国道375線沿いには位置していません。国道54号線に向かう迂回路沿いになっていますので追っかけする際には途中の撮影地をパスしなければなりません。短い桜満開時期に効率よく撮影するには難しい撮影地です。
以上、沢谷駅周辺の撮影ガイドでした。撮影後はツアー開催3日に綺麗で衝撃を受けた鹿賀へと向かいます。
【鹿賀周辺の撮影地】
▲ 鹿賀駅ホームから見た光景ですが3日の方が後方土手沿いの桜の輝きが良かったですね。
▲ 三次方向に地元農民の皆さんが耕作地へ向かう”勝手踏切”がありました。
ここからのショットにしようかと待っていましたが右手の田ではトラクターで田おこしが始まりました。また、後方ではおばさんたちが畑仕事をされています。撮影場所を替えた方が良いのでは、どうしようかと迷い続く中、直前で右手土手に移動することにしました。
▲ 13:28 鹿賀にキハ120-312の425Dが入線してきましたが、狙っていた田おこしのトラクターはファインダーに入らない手前に消えました。上手くいかないものです。
▲ ところが畑仕事のおばさんたちは働く手を止めて立ち上がり大きく手を振られだしました。三江線を愛する地元住民の皆さんからの声援なのか、これはシャッターチャンスと切り続けました。
▲ しかし、子供たちなら列車が来れば手を振ることもあるだろうが大人がここまでアクションをするかな?と、後でモニターチェックしますと、車内からも手を振っておられる御仁がいらっしゃいます。でも、この駅近くのお知り合いの御仁だとすれば鹿賀駅で乗車されていますよね。これもモニターチェックしますが到着前に待っている人もなく、乗車された方もおられません。一体どういった意味でのアクションだったのか、??です。
次はツアーで三江線を走る蒸気機関車の動画を上映してくださった1900生さんが撮影された因原のカーブを背景に426Dを撮ります。石見川本で交換して来ますので時間がありません。すぐに車に乗って向かいます。
【因原周辺の撮影地】
▲ 13:51 因原を発車してきたキハ120-310+キハ120-308の426Dがカーブした築堤を上がって江の川支流の鉄橋に向かってきます。しかし、3日に撮ったビデオでは桜満開で格別な撮影地だと期待してきましたが、肝心の桜は散っていて残っているのはまばらです。一昨日の4日、京都では春の嵐が吹きました。ここでも吹いたのでしょうか。それとも日当たりのいい場所で満開時期が早かったのか・・。口羽と同じようなイメージを持っていたのですが残念です。この桜の木の横の別の桜は種類が違うのか、まだ開花前です。後、2~3日で満開でしょうが、それまで待てず残念です。
ここでは東京から来られた熱心な鉄ちゃんとご一緒の撮影となりました。「昨日、広島空港へ着いてからレンタカーで三江線撮影に来ましたが、結構遠かったです。昨夜は始発を撮りたかったので車中泊でした。明日は木次線に向かいます。」と、ご挨拶されました。夜はまだ冷えます。車中泊とは頑張っておられます。
▲ 10:24 前後しますが、鹿賀(後述)付近のロケハン後に駅舎側を見ていない因原に参りました。4月1日はまだ8分咲きだった桜が満開になっています。駅事務室は三江線では珍しく、運送会社の営業所が入居していました。列車の発着光景はPart4に掲載しております。
▲ 待合室窓上スペースには三江線の路線地図と全駅の写真が掲示されていました。木製イスとFRP製が同居しています。
次はロケハンでいい感じだった石見簗瀬~明塚で桜咲く山沿いを行く425Dを待ちます。
▲ 14:25 キハ120-312がゆっくりとやってきました。これこそ三江線の春の山里光景です。 Google座標;35.043159, 132.577750
次はこの425Dを追って追い越し、浜原手前の桜並木で待ちます。
▲ ノミネートしていたのはこの場所ですが後追いになりますので、正面撮りに切り替えました。しかし、江津行きならいい感じになります。Google座標;35.070012, 132.600991
▲ 14:36 正面撮りへの道は水路が道を遮ってたどり着けず、斜め正面撮りに切り替えました。Google座標;35.066879, 132.601556
これから約2時間は運行のない時間帯をむかえます。折角の快晴ですのでどこかで撮りたいと思いタブレットを見ながら思案します。延泊するのも1案でしたが天気予報では夜半から雨模様となると出ていますので泊まっても明日の撮影は難しい。
ここからレンタカーを返す新倉敷までは約160㌔、所要時間は約2時間半が見込まれます。迷った挙句、スッパリと切り上げる決断をしました。途中、次回の撮影に備えて前記しました沢谷駅周辺のロケハンをしました。
▲ 17:25 最後に撮るのは西村さんと来て、印象に残っていました式敷です。西村さんもツアー後に撮っておられます。キハ120-357がやってきました。
次にここへ来るのは田おこしが終わって田植え前の水張時期です。山々は新緑にもなっているでしょうから、また違った三江線が撮れるのではと思います。
新倉敷19:37(こだま752号)⇒19:47岡山19:53(のぞみ60号)⇒20:38新大阪20:43(快速)⇒20:58
新倉敷への帰路は市内でラッシュに巻き込まれたこともあって19:15の到着でした。レンタカー事務所のおじさんは昨日と同じ方で「無事にお帰りで良かったですね。ご利用ありがとうございました。」とお迎えです。こちらも2日間快調に走れましたとお礼を申し上げて駅内に向かおうとすると、「お客さん、忘れ物がありますよ」と呼び止められました。車内はよく確認したのですが、ETCカードを抜くのを忘れていました。最後までボケが続いた私でした。
これで三江線の紀行記を終わらせていただきます。ご覧いだきました皆さま方、ありがとうございました。次は桜前線を追いかけて津軽を目指す予定です。秋と冬は訪れましたので桜やリンゴの花が満開になる時期も撮ってみたいと思っております。ただ桜は4月半ば~末、リンゴは5月連休明けとずれます。ぶんしゅう7号を新日本海フェリーに乗せていくか、飛行機で青森まで行ってレンタカーを借りるか思案中です。ご同行されたい方は歓迎します。よろしくお願い申し上げます。