癒しの島 台湾鉄道の2019年冬の旅 Part9 虎尾糖廠のシュガートレインを撮る

第8日目 3月4日

同行者のchitetsuさん、cederさんは台湾最後の虎尾糖廠のシュガートレインをまだ見ておられません。これはご案内しなければと向かうことになりました。5:00 今回の旅の目的はEMU100系の撮影でしたが、10日後にDR2700系のリバイバル走行が予定されていて893-2さんやデカンショ祭り号さん、クモハ73106さん、千住のヤスベイさん、久方ぶりにNETさんが撮影に参加されます。勿論、不銹鋼號さんと私も再度訪台して撮影しますので当日では入手不可能な移動地へのきっぷ手配が必要です。きっぷの窓口販売は今日の朝5時からと昨夜確認しましたので駅に近いホテルに宿泊しています私に購入を命じられました。
まだ人通りもない站の窓口へ参り、無事にきっぷをゲットしました。

▲ 6:05 6時から用意された宿泊しています嘉義優遊商旅の朝食です。部屋にはバスタブもあって、一泊1,140TWD(約4,210円)のホテルとしてはまずまずです。

① 嘉義 6:34(區間快速)⇒6:56 斗南

▲ 6:20 嘉義から虎尾まではまず斗南まで台鐡で行き、駅前からバスに乗り換えて向かうことを打ち合わせして、皆さんとの合流は6:34始発の區間快速車内としました。

② 斗南駅前 7:15(台西客運)⇒7:36 虎尾BT

無事皆さんと合流して斗南に到着、駅前からバスに乗って虎尾に向かいます。

▲ 7:42 工場入口の踏切に到着、正面にある踏切番の小屋で工場発車時間をお聞きしますと8:30過ぎとの事でしたので沿線を歩きながら撮影ポイントを決めました。

▲工場前踏切から歩き始めましたが、前回(2014年1月)に訪問した時は右側に3線区間がありましたが、遊歩道が新設されて置き換わっていました。
※ 前回訪問(2014年1月)の訪問記はこちらからご覧いただけます。

▲ 8:50 虎尾順天宮前の踏切で踏切番のおばちゃんを入れてのアングルにしました。ここには遮断機も警報機もありません。シュガートレインが近づくと踏切番が赤い旗を持って車道に通行する自動車を停止させます。通過時間はハッキリと決まっていませんので聞こえる走行音で感じるそうです。

▲ おばちゃまが付けておられる通過時間です。

▲ ここからは追っかけです。タクシーをチャーターして13号積込所へと向かいました。ただシュガートレインの走行路線と道路は並行していませんので農道をジグザグ走行しなければなりません。そしてシュガートレインの走行速度は約30km/hと結構早いので追いつくのは極めて困難です。タブレットで地図を見ながら走行する道路を選択するのは少しだけ中国語の分かる私の役目で交差点になるたびに右に回れ、左に回れ、真っすぐと指示します。

▲ 9:37 ようやく終点の13号積込所手前の積込所で追いつきました。

▲ 長いトロッコ約50両をを連結して13号積込所へと向かってきました。

▲ 9:52 追いかけましたが運転手が嫌がる未舗装、凸凹の側道です。車の底が擦らないように最徐行で13号積込所へ向かいましたが、サトウキビを満載したトロッコを牽引して13号積込所を発車してきました。しかし、これを追いかけるのは無理です。

▲ 9:57 狭い道では方向転換も出来ず、そのまま直進して走り13号積込所に参りました。積込所では次の列車運送のためにャベルカ―を使ってのサトウキビ積載が続いています。

▲ 10:15 続行してくるシュガートレインがあるのは前回で経験済みです。来た道を引き返して9号積込所へいくとやはり長大編成のシュガートレインが停まっていました。

▲ 10:24 ここにもある踏切番小屋には踏切番おばさんとトランシーバーを首からかけたおじいさんがおられます。ご挨拶をしますとまあ座ってお茶でも飲みなさいとお茶を入れてくださいました。

なぜに止まっているのかお聞きしますと13号積込所から来る列車との交換があるとの事です。前回こんなシーンは見る事が出来ませんでした。これはラッキーとお茶をいただいてから外に出ますとDLに運転手が乗り込みました。

▲ 10:29 長大編成の列車は踏切を渡ってから交換用の側線に入りました。反対側からも列車がやって来ました。先ほど撮った編成で10~12号積込所で増結して来たようです。

▲ 10:33 13号積込所から来た列車は停車することなく通過して工場方向へと向かっていきます。
側線に退避していた列車も発車して13号積込所方向へと向かっていきました。

工場へと向かう列車は虎尾の街中で撮影できます。すぐにタクシーに乗って急ぎました。

▲ 10:57 虎尾の街中に到着、先程の踏切よりも工場に近い踏切で待っていますと、工場に向かうシュガートレインは直ぐにやって来ました。
向こうの踏切ではおばさんが緑の旗を振って安全走行を運転手に伝えていますが、私の待つ踏切のおじいさんは椅子に座ったままでお昼寝中です。列車が近づくのでお声をかけようとしましたら、DLの運転手も異変に気付いたのかが警笛を鳴らします。びっくりしたおじさんは、起き上がって旗を振られました。

▲ 10:58 ギリギリセーフでしたね。

次に列車が来るのは午後です。一旦撮影を切り上げて虎尾站の博物館に行って見ることにしました。

▲ 博物館内は以前とは展示が少し変わっていました。

▲ 以前絵があった場所には戦前の写真が展示されていました。
▲ この鉄路はナローゲージですが国鉄本線(田中~虎尾)には1,067㎜の狭軌で鉄路が設置され旅客列車も運行されていました。真ん中がその時刻表で下が当時を描いた絵です。カウキャッチャーが付いた蒸気機関車は9600型のようで青い客車を連結しています。

▲ 虎尾駅前の同心公園には1,067㎜ゲージのタンクロコ11号機が展示されています。製造は民国16年(昭和2年)日本若津工場で現在もナローの機関車には貫通制動がありませんが、台鐡本線からの直通貨車を牽引するために空気制動も取り付けられておりました。指さしをして説明されている老人はかつて蒸気機関車を運転されていた機関士さんです。日本語が堪能でかつての虎尾站周辺を案内していただき当時の様子を熱く語ってくださりました。ありがとうございました。
※ 日本若津工場をWikipediaで調べてみますと福岡県にあった深川造船所がヒットしました。記事を見ますと確かに蒸気機関車を製造されてはいたようですが確証は得られません。

▲ こちらはナローゲージの旅客列車、乗ってみたかったですね。

▲ 12:46 お腹が減ってきましたので街角食堂で昼食です。麺料理が食べたかった肉入り麺を注文しました。

▲ 12:58 積込所からシュガートレインが返ってきましたので撮影です。柵が設置された場所はかつての3線区間です。

③ 虎尾 13:42(台西客運)⇒14:03 斗南
▲ 斗南站ではしばらくホームからの駅撮りを楽しみました。

④ 斗南 15:52(區間車)⇒16:17 嘉義

▲ 嘉義到着後は阿里山森林鉄路車庫園区の様子も見てみたいと訪問しました。前回は25号機が車庫内を見学客を乗せて走行しましたが今日は静かに休んでいました。阿里山森林鉄道は相次ぐ台風被害で長い間一部が運休しています。全通にはまだ2年近くの歳月が必要なようですが、運行されるようになりましたらまた再乗車したいと思っております。
▲ 18:03 今日も嘉義の街角食堂で夕食です。明日はchitetsuさん、cederさんの2人が帰国されますので残るのは私と不銹鋼號さんになります。4人揃っての最後の宴となりました。 Part 10へ続く

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