江若交通 ③ 帰って来たボンネット
江若交通のボンネットバスは、昭和57年に姿を消しますが、それから40年後、同じ本堅田の狭い街路をボンネットバスが走りました。▲バス一台がやっと通れる本堅田の街に、ボンネットバスが帰って来た(2019年)。
▲街並みを比較すると、堅田の歴史を伝える古い家並みはすっかり姿を消し、商店もほとんど見られなかった。なんとバスは、40年前の登録番号が同じ「10-74」だ。
▲前歴を正せば正真正銘の江若交通バ「滋2い10-74」だった。昭和56年2月に廃車後、琵琶湖畔ホテルの送迎用、ショッピングセンターの送迎用、他のバス会社に移って彦根市内の観光路線、そして滋賀県内のテーマパークの送迎用と、転々としながらも活用されていたが、衝突事故で前部を破損、そのまま廃車になるところ、個人の事業主が買い取り、完全レストア、エンジンも載せ替えて、白ナンバー「滋賀230さ10-74」を取得、このたびの「お披露目&里帰りツアー」となった。江若時代の「10-74」を模した緑ナンバーを装着、なつかしい「堅田町内循環」の円板も復刻された。
▲本堅田のバス停を過ぎて90度曲がるところ、同一地点を定点対比する。背後の建物は新しくなったが、左下の“イケズ石”は健在だった。▲堅田駅前にも顔見世、そのあと、これも懐かしの堅田葛川線を「途中」バス停まで走破した。
3年前、2021年3月28日、このバスで小浜往復のツアーが実施され、名古屋大学鉄研OBのO.Aさんにお声かけいただき、参加しました。途中、旧江若鉄道近江今津駅と熊川宿で撮影タイムが設けられ、ボンネットバスの旅を満喫しました。
旧近江今津駅です。保存運動も行われましたが、残念ながら昨年取り壊されてしまいました。
熊川宿です。国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。
こちらも熊川宿です。近江今津と小浜のほぼ中間地点で、JRバスでどちらかも、ほぼ30分ですが、小浜線上中駅からは、10分で到達します。
小浜駅です。
本線格の近江今津~小浜間では、使用されたことはないと思いますが、近江今津~保坂(若江本線の途中停留所)~椋川~朽木学校前間で使用された可能性はあります。