福井鉄道
▲福井鉄道の福武線は、越前武生と福井市の田原町を結ぶが、古くからの集落を縫うように走るから、意外に開けたところがない。唯一、三十八社の付近だけ、人家のない田園地帯が広がる。日没を遮る山もなく、ほぼ地平線に近いところで日没を迎える。天候に恵まれると、青から赤へのグラデーションとなる(2015年11月)。
北陸シリーズ、つぎは福井鉄道です。現存する中小私鉄のなかで、好きな私鉄のひとつです。いま復刻作業が行われている200形や、土日に特別運転している、シュツットガルトの「レトラム」(F10形)など、好ましい電車が揃っていました。沿線風景も変化が富んでいます。福井や武生、鯖江の市街地から、三十八社付近の田園地帯まで、さまざまに撮ることができます。
▲シルエットとなると窓にカーテンが下りていないこと、さらに、窓配置も気になる。その点、この800形は、ユニークな窓配置で、シルエットにしても変化があって楽しめる。アッと言う間に陽が落ちてしまい、もはや流し撮りするしかなかった(以上、2015年11月、三十八社)。▲福井駅前への“ヒゲ線”を分岐する福井城址大名町、電車の複雑な動きが楽しめて、日没の頃には、美しい都市景観を見せる。▲福井城址大名町から田原町方面を見る。夕刻になると、広い道路をびっしりクルマが埋めて、自動車王国の県だと実感するが、電車もそれに伍して、頑張っているのが頼もしい。 “FUKURAM”ことF1000形も増備され、さらに来年はF2000形もデビューする。えちぜん鉄道三国芦原線も乗り入れして、インターアーバンとしての役割を帯びてきた(2022年4月)。
▲福鉄名物のポイント付近のスノーシェルターも写材に利用して、Blue Momentを表現(似た写真を、今年の写真展に出しています。2022年4月、西鯖江)。
総本家青信号特派員様
道東シリーズでは何のコメントもできず申し訳ありませんでした。お好きな福井鉄道も私にはほとんど縁がなく、福井駅前で2015.1.29に撮った200形第2編成急行越前武生行きだけです。日没ブルモメタイムを相当過ぎてからイージィーに撮ったもので多くの方々も沢山撮られた場所と思います。夕方の貴重な時間では窓のカーテンが降りていないことなど以前の発表で勉強させていただきました。撮影条件が苦しくなると流し撮りを行う話はこれまた多くの方が経験されていることと思います。私はそういう時はほとんど失敗していました。200形は1960、1962年の日本車両製造の地方私鉄の意欲作で大きなライトと丸みを持った連接車体、こういうのが特に歳くった人間には人気がありました。この第2編成はすでに解体されたそうで60年もよく走ったものと感心しました。日没の貴重な撮影から脱線した話ですみませんでした。
準特急様
いつもお気遣い、ありがとうございます。懐かしい以前の福井駅前ですね。いまは駅の真ん前まで延長されて、この場所も、背後の街並みが取り壊されて、新幹線開通に向けて、大規模な再開発事業が行われていました。200形、ホントにいい電車ですね。車内もまたいい。白いビニールカバーの掛かったクロスシートがなんとも言えません。最後まで残った200形が、原色に塗り替えられて、保存工事に入っていて、再会できるのを楽しみにしています。