青い瞬間(とき) -Blue Momentを追いかけて-17-

万葉線

万葉線の庄川口、青い空に待合室の照明が際立つ、向こうが万葉線の庄川橋梁で、右に国道415号の新庄川橋が並行している(2011年3月)。

北陸シリーズ、つぎは万葉線です。高岡駅前から越ノ潟まで、12.9キロを結ぶ軌道線と鉄道線に分かれる路線で、Blue Momentに最適な鉄橋が2ヵ所あります。一つは中新湊~東新湊にある立山連峰を望む内川橋梁、もう一つは六渡寺~庄川口にある長大な庄川橋梁です。何度か訪れて両方の鉄橋へ行ったことがあります。前者は、以前にクローバー会の写真展に出展されたInubuseさんの、青い空に満月が浮かぶなか、電車が渡って行くシーンが印象的でした。今回は、後者の庄川橋梁をご紹介して行きましょう。庄川橋梁は全長416mもある堂々とした鉄橋で、橋梁に並行して国道415号の新庄川橋があって、真横からの撮影も可能なうえ、この季節は、真向こうに陽が落ちるため、夕方から夜にかけてのさまざまな時間帯で、移りゆく空の変化を楽しめます。

夕方の庄川橋梁では、向こう側に陽が落ちて行く。カーテンを開け放った窓からも、その様子が伺える。さらに陽が落ちてくる。窓の大きな“アイトラム”ことMLRV1000形なら車内の様子までよく分かる(2015年11月)。陽が沈み、次第に青い時間となる。長いオーバーハングの“アイトラム”の特徴がシルエットになって映える。道路橋からなので足場は安定している。連続の流し撮りで、“コカ・コーラ電車”を真横から流してみる。さらに暗くなって来た。川面に影を落として走る。背後の工場の白煙をアクセントに。庄川のたもとににある庄川口を発車する高岡駅前行き。ホームは両側にある。庄川鉄橋、道路橋とも老朽化しているため、嵩上げしたうえ、万葉線・道路の併用橋を新設することが報じられている。大規模な工事のため、今は移設に伴う用地の買収程度だが、2038年の完成予定で、いずれ、この光景も見られなくなる。

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