スラバヤから南へ約7時間もチャーターバスに乗って着いたスンボロ製糖工場(PG.Semboro)は1928年の開業でジャワ島東部では最大級の作付面積のフィールドを誇ります。今まで行ったフィールドは、大体の広さが掴めましたがここは行けども行けどもレールが縦横に続いていて広さが掴めません。レール幅は700㎜です。
上の地図は今日チャーター蒸気機関車で行きましたフィールドの軌跡です。番号は、掲載します撮影地点です。
第6日目 8月7日
7:50 皆さん長旅のフライトでお疲れという事で今日の出発は10時です。ゆっくりと朝食タイムとしました。
▲ 昨夜夕食を食べたホテルのレストランで朝食バイキングですが、昼と夜とも同じメニューに見えます。おいしかったのはお粥でした。
▲ 11:30 PG.Semboroへ向かう途中で給油で立ち寄ったGSで見つけた面白三輪自動車です。耕運機のエンジンのように思えましたが、もちろんナンバープレートは付いていません。
▲ 牛5頭が乗っているのは、古い錆びだらけの三菱製トラックです。日本製はやはり耐久性がよさそうです。
12:01 約1時間半をかけてスンボロ製糖工場(PG.Semboro)に到着です。
▲ 今日、用意されていたのは29号機です。車庫には皆さんが望まれていた1926年コッペル社製マレー式の15号機がいましたが修理中で残念ながら今回はフィールドには出られないとの事でした。
▲ 車庫内に放置されている廃車体にはマレー式が6両、みられました。
神谷さんからは、この製糖工場の比較的DL化は早く行われたと申されます。裏付けるように古いDLの廃車体も多く放置されていました。
▲ 今日の昼食はホテルで用意してもらったバスケットです。サンドイッチとポテトが入っていました。これは食べれますので完食です。
▲ 車庫前には2両の観光客車が留め置かれていましたが、錆が出て腐食しています。2年前はW田さんが見られた時はピカピカだったと申されますので、赤道直下の日差しの下では朽ちるのは早いようです。
13:17 Jung-Lokomotiven: Lokomotivfabrik製の29号機、製造は1961年と蒸気機関車としては、比較的に新しい機関車です。
これから水タンク車を入れた編成とDCモーターカーに無蓋車を牽引した編成で撮影ポイントを目指します。
撮影地① Google座標; -8.204356, 113.443076
▲ 14:58 来てもう2時間以上が経過しましたが、まだ車庫付近にいます。いつになったら出発するのかと思っていましたが、ようやく準備ができたようです。ゴム時間を皆さん感じておられるようでした。
▲ 15:12 私は先行するモーターカーが牽引する無蓋車に乗って出発しましたが極めて悪い線路状態です。ポイント付近通過時はさらに悪く激しい衝撃の後、脱線します。小さな車体なのですが乗っていると衝撃は半端ではなく恐怖でした。途中からは車両を乗り換えらずにはおられなくなりました。脱線する度に都度スタッフの方々が持ち上げて手際よく線路に戻されます。
▲ 15:15 撮影地② Google座標; -8.201181, 113.436709
少し進んだと思ったら交換待ちで停車です。ヘナヘナレールの路線ですが、運行列車は結構あるようです。待っていると、ヤギさの放牧集団が線路を横切ってきましたので一緒に撮影です。
▲ 15:28 ヤギたちの通過を待って出発です。天気ですが前回、前々回は雲が出ることはほとんどありませんでしたが、今回はご覧のように黒めの雲が空を覆う毎日が続いています。インドネシアに来て6日目ですが、昼頃になると曇ってきて中々日差しが見えません。時々、雨が降ったりして蒸し暑い状態になります。今まではさらっとした暑さで木陰にはいれば涼しささえ感じましたが、今年は大きく違っていました。
▲ 15:33 撮影地③ 先行して走るモーターカー編成から続行するSL編成の走行写真を撮りながら進みます。
フィールドに出てきました。左手側はサトウキビ畑が広がっていますが、右手は水田です。インドネシアではコメは1年に3回収穫できます。それだけ現金が入るという事ですからどうしても米作が多くになってきます。
▲ 15:37 撮影地④ 刈り取ったサトウキビがローリーに積み込まれています。刈り取り・積み込みが行われるのは太陽が出ている時間で、日暮れになると連結されて集積場へと牽引されていきます。
▲ 3mはあろうかと思えるサトウキビが茂った地帯を行きます。
▲ 15:57 撮影地⑤ Google座標;-8.203539, 113.418880
サトウキビ畑から出て集落へと入って行きました。たくさんの元気な子供たちがお出迎えです。
▲ 16:12 撮影地⑥ 今まで行ったフィールドは単線区間ばかりでしたがここでは集落の中央を珍しく複線のレールが一直線に伸びています。シュガートレインが全盛だった頃はそれだけ運行が多かったのでしょうね。
列車が走ると子供たちは自転車に乗っての追っかけ開始です。両サイドに掲げられている赤と白ののぼりは近くになった独立記念日(8月17日)を祝う旗です。
▲ 16:33 撮影地⑦ Google座標; -8.195259, 113.401666
集落から再びサトウキビ畑を行くと熱帯らしいバナナ林に入りました。
▲ 16:40 南北と東西を走る路線が平面交差しているクロスを渡ります。
▲ 撮影地⑧ Google座標; -8.191887, 113.397413
今度は珍しいカモ集団の登場です。若者2人が長い棒を操りながら集団を誘導していきます。カモ料理と言えば中国でよく食べる北京ダックを思い起こしましたが、インドネシアでもカモを揚げた定番料理のベベックゴレンがあります。養殖しておられるカモたちのお散歩なんでしょうね。
▲ 17:02 クロスした路線はデルタ線があってそれぞれが合流できるようになっています。南北線と我々が走る東西線への渡り線(デルタ線)が合流します。方向転換したいところなのですが、渡り線にはローリーが留め置かれていてできません。
▲ 17:10 もう少し先まで行ってみようと進みます。少し風が吹いていますが続行するSLからは良い感じで煙が出ていました。
▲ 17:15 撮影地⑨ 運河を渡る橋がありましたのでフォトランで撮影です。
17:32 撮影地⑩ 線路は西方向にまだまだ続いているようですが、デルタ線がありましたのでここで引き返しのために方向転換です。
スタートが遅れましたので、車庫から行けたのは約7.5㌔ほどのところまでです。まだレール路線は使用されているようですが、かつては相当の広さの路線があったろうと思われます。
▲ 19:38 車庫に入って今日最後の撮影です。修理中の29号機は息を吹き返したようですが、完全復調にはまだ時間がかかるようでした。
撮影後約1時間余りをかけてホテルに戻りましたのが21時過ぎでしたが、落花生さんは明日スラバヤでお仕事が入ったそうでトラフェル(ミニバス)に乗車されてとんぼ返りです。深夜とは言え片道約5時間はたっぷりかかるそうです。お仕事がお仕事ですので勝手は許されず大変ですね。明日夜にはまた合流されますが、体力勝負の仕事でもあります。ご苦労さまです。
今日は昼からとは言え、結構撮れました。ホテルのレストランで冷たいビールを飲むのが楽しみになってきました。明日はいつも通り早朝起きで出発です。明日に備えて即刻の就寝でした。 Part11へ続く