【旧新内駅跡】
59672寄りから ナハネ20 132 ナロネ21 551 ナロネ22 153 43.158903, 142.814318 2016年8月15日撮影 最寄り駅:新得
◆ナハネ20 132(1965年日車)→1978年廃車。
◆ナロネ21 51(1958年日立)→ナロネ21 551(1970年大船)→1978年廃車。
◆ナロネ22 53(1960年日立)→ナロネ22 153(1969年大船)→1978年廃車。
元々は、「狩勝高原SLホテル」として1978年6月21日にオープンしたものである。3両とも1978年3月31日廃車であるが、廃車日よりはやく渡道したと思われる。A寝台個室があり、宿泊料金も寝台種別に応じて3種類だったのであろうか。その後宿泊業は廃業し、車両はそのまま保存されている。ナロネ22 153は、数少ない20系廃車体のなかでも1人用個室を有する極めて貴重な車両である。日本中でここにしかない。
名にし負う狩勝峠の山中なのに家族連れで異様に人が多い。町なかの公園の方がよっぽど人が少ない。国道38号から近く、狩勝高原エコトロッコ鉄道があり、隣に乗馬体験もできるホテルがあるからか。7月後半~8月の土・日・祝日には、新得駅前~ベアマウンテン往復の無料観光循環バスが一日5往復走り、途中の「狩勝高原園地」停留所が目の前にある。
▲ナハネ20 132
▲ナロネ21 551
▲ナロネ22 153
札幌で泊まる予定で特急の時刻まで時間がたっぷりあったので、駅付近を散策した。新得駅前の交差点になんと信号機がある。どう見ても必要無さそうなのに、ある。以前、駅前交差点で信号機が無いので驚いたのは大宮駅(さいたま市)の西口北側だが、新得では信号機があるので驚いた。うろうろしながら見ていても、自動車が走ってくるのは5分に1台あるかないかである。お盆だからとしても見事に少ない。お盆でなくてもこんなものだろう。タクシーが客待ちしているだけである。
新得といえば蕎麦が有名で、駅近辺の蕎麦屋を20分位探して回ったが全て休みで(当たり前か)、やむなく駅そばを食べた。
富良野は「北海道のヘソ」だったが、新得では駅前に「北海道の重心地」と書かれたヤジロベエのモニュメントがある。国土地理院が、北海道の重心がこの近くにあると発表したかららしいが、何のことかよくわからない。
井原 実様
新内とか新得とかいう駅名はもうはるか昔のことですが狩勝峠が廃止される直前に行ったことがあります。新得は当時機関区があり、ここの宿に泊まったことがあります。井原さんのこのシリーズも凄いスピードでの発表で驚いております。このような客車の廃物利用の姿はどのように情報を得て訪問されたのでしょうか。同好の団体グループが書物で発表したり、最近はネット検索で簡単にわかるのかもしれませんが訪問に難儀されたこともあったことと思います。ところで恥ずかしながら質問をさせていただきますが、[90965]17.12.07や[90994]17.12.09などで説明されている1-3位側とか2-4位側という多分客車についての車体の部分と思いますが、これは何をもって1とか4とかいうのでしょうか。電車や気動車にも同じ言い方があるのでしょうか、宜しくお願いします。
狩勝旧線の新内はかろうじて残っていますが、現在の富良野-新得間が心配です。「鉄道員(ぽっぽや)」の幾寅はどうなるのでしょうか。
1-3位側や2-4位側につきまして
国鉄の規程ですので、京王電車等の私鉄とは違うかもしれませんが、客車を例にとって説明しますと、
客車には、前位・後位があります。たとえば、一端に手ブレーキ装置のある場合は、手ブレーキ装置のない側が前位であるといったように、どちらが前か後か決めています。そして、前位から順に1位(正式には第1位)、2位(正式には第2位)・・・と定め、1位に「①」、2位に「②」と車体に標記します。3位以降は標記しません。①と②は、「軸箱位置称呼標示数字」といい、標記に関する規程によって標記する位置も規定されていまして、前位寄りの腰板下部隅に描かれていましたが、その後美観の観点から、妻面下部隅に描くようにもなりました。なお、御料車はじめ、皇室用客車には標記しません。
簡単にいいますと、客車の車内中央に立ち、前位(①・②の標記がある側)に向かって右前方コーナーが①(1位)、左前方コーナーが②(2位)、右後方コーナーが3位、左後方コーナーが4位です。そして、右側面を「1-3位側」、左側面を「2-4位側」といいます。ですから、公式写真は、2-4位側を、2位を左手前にして撮影することになります。
厳密には1位・2位・・・とは、軸箱の位置を示す数字で、2軸ボギー車なら1~8位、3軸ボギー車なら1~12位ということになるのですが、便宜上1~4位までを使用して車体の各コーナーを表しております。
また、電車・気動車・貨車も同様だと思いますが、機関車は違うようです。
2007年に登場したJR東日本のE655-1には①や②の標記はあるのでしょうか?
井原実様
早速の回答を有難うございます。難しいですね。少し勉強してみます。公式写真は2位を左手前に2-4位側が正式ということも始めて知りました。ところで手ブレーキのない車両の前位・後位はどのように決めているでしょうか。
少し長くなりますが、
優先順位としましては、手ブレーキ装置の有無によって決めるのが1番目ですが、
2.出入台が一端のみにある場合は、出入台のない側が前位
3.合造車は、優等室側(食堂、郵便、手荷物等の各室と客室との合造車は客室側、郵便室と手荷物室との合造車は郵便室側)が前位
4.各等全車で一端に便所のある場合は、便所のない側が前位
5.一端に給仕室のある場合は、給仕室のない側が前位
6.食堂車は、料理室のない側が前位
という順番で前位を決めます。例外があったかどうかは承知しておりません。
ですので、たとえばマイテ49 2は展望台のある側が前位で、往年の特別急行列車として走っていた時は、最後尾がマイテの「前」だったのです。
たくさんの客車のご紹介をありがとうございます。
「どう見ても必要無さそうな」信号機は、そのような(失礼)地の子供たちに「信号機とはこういうもの」ということを教える目的もあるそうです。事実かどうか自信ありませんが、、、
降雪地の露天ということと経過年数を考えると状態がいいですね。冬期はシートを被せたりとかしてるのでしょうか?
教材として敢えて信号機を設置しているのですか。
最近、鉄鈍爺さんの「わざと見にくくしている信号機」がありましたが、教材にしている信号機もあるのですね。
上屋無しで「保存」している客車は、降雪期前にシートで保護している事例を見たことがありますが、シートがあってもなくても雪は積もりますから、屋根は傷むでしょうね。
今月のJTB時刻表(2023年6月号)の巻頭記事は「今すぐ食べたい『駅そば』」で、読者アンケートによる第4位に新得駅の山菜そばが入っています。第1位は我孫子駅で、続いて姫路駅と富士駅が第2位タイですから、列車本数や駅利用者数を考慮すれば新得駅が実質第1位なのではないでしょうか。私も山菜そばを食べました。駅そばを営業している「せきぐち」は新得駅前交差点にある蕎麦屋で、私の訪問時はお盆休みでした。新得は、蕎麦の収穫量が日本一の北海道のその中でも一番の所ですが、蕎麦屋は少なく、いずれにせよ8月15日に来たのがいけなかったのであって、次回は蕎麦屋のハシゴをしたいと思います。