重油で走ったC59
写真展では、山科の大カーブを行く定番の構図だけでなく、変化をつけるため、ロング、俯瞰など、さまざまな写真を並べました。斜め後部、やや俯瞰で撮ったC59も選びました。背後に山科の“里”が入っていて、いまの山科と比較できるのも選んだ理由の一つですが、このC59だけに見られる特徴のある角度なのです。キャプションに触れておきましたが、気づいてもらえるだろうかという思いがありました。ところが、その写真に近づくなり、「これは重油専燃機じゃないですか!」と、ずばり看破された方がおられたのです。その方こそ、“SL好きの国会議員”のMさんでした。C59のテンダー上に見える重油タンクをしっかり見ておられたのです。▲東山トンネルを出て、山科の“里”を走る週末準急「ゆのくに」を牽くC59127 煙突からは煙が出ていない。“ゴォー”と言うドラフト音だけが響いていた。山科では、「つばめ」「はと」「さくら」「鳥羽快速」、それに「ゆのくに」がいちばん早かったと佐竹さんは述懐されている。