【860】おじん2人ヨーロッパ軽便その23-7

マン島鉄道その7 ダグラス馬車軌道とマンクス電気鉄道~リバプール

場所が前後して申し訳ないが、ダグラスの町の蒸気列車が発する高台から急坂を下ると海岸に出、そこから町の北端、ダービー・キャッスルまで、超高級・高級・一般ホテルや貸別荘が切れ目なく連なる海岸線沿いに1.6マイル(約2.6km)、軌間3フィート・複線のダグラス馬車軌道 Douglas Horse Tramway が伸びている。創業は1876(明治19)年というから古い。客車には屋根もない完全オープン車、2階のみオープン車など何種類かが車庫に収まっているようだ。


これは晴天用オープン客車

目隠しをされたたくましい馬が、それも結構な速さ―ギャロップで客車を引く。それも天候や気温で客車を使い分けているようで、オープンカーだったのが、天候急変で何時の間にか密閉式の客車に交換されている。その雨天用車だが、御者の部分は手綱を持つから妻面の風防はなく、向かって右方のみ、3枚窓が1/4円弧を描くようにして客室に雨が入らないようにしてある。



これが雨用車両で御者は雨衣を着ている。バックは高そうな、やたら古そうなホテル

その終点では、同じ3フィート軌間のマンクス電気鉄道と路上で接続する。開業は1893年9月7日で、1、2号電車はその創業以来の車両というから驚きである。勿論木製車体は部分的に木材を交換するから、現実に100年以上経過しているのは台枠、台車、主要電気器具などであろう。直接制御だがエアブレーキは備えている。

これは創業以来100年経過の1号電車。留置してあったオープン付随車を連結し、これから車掌がポールを回す

バックは貸別荘らしい

車体はスネイフェル登山鉄道も同様だが、赤・白に塗られた部分以外ニス仕上げ、乗降は妻面向かって左側から行う。随分長い車体だが、ポールは1本で、終点では車掌が回す。


スネイフェル登山鉄道との接続停留所

古風な石積陸橋

終点ラムゼイ駅

先回のスネイフェル登山鉄道のサードレール方式手用ブレーキの構造・動作が説明不足でさっぱり分からんとお叱りが。写真を撮っていないので、また 「The Railways and Tramways of the Isle of Man 」から借用してお目にかける。運転席で小さな丸いハンドルを回すと、ネジが菱型状の枠の頂点角度を狭め、下方のブレーキシューがサードレールを締め付けるという、到って単純(野蛮)な仕掛けである。

我々は2泊3日のマン島滞在最終日、猛烈な霧で撮影をあきらめ島を1周。こんな狭い島の、しかも通常道路でマン島自動車レースは行われているのである。空港でレンタカーを返却し、4発プロペラ機でリバプールへ。この飛行機では食事は出なかった。

リバプールは小規模でボロッちい田舎空港で、通常の路線バスが30分毎に空港にまで足を伸ばし、住宅地をぐねぐね曲がって45分かかって市内中心部へ着くのは、伊丹市バスと同じである。相棒=先達のツアコンが予約していたのは国鉄リバプール駅隣接のホテルで、窓から列車がバッチリ見える。これが気に入って、数日後再泊の際も同じ部屋番号を指定し予約。

夕食の外出時、河底トンネルを抜け東岸に渡る、狭く複雑でややこしく迷いそうな自動車専用道路を外周から視察し、一生懸命この標識で右に曲がって次を左に、と記憶し明日に備えた後とてつもなくでっかいビヤホールへ。ビールの銘柄が10種以上、夫々値段が違い、各銘柄専用の(当然だが)サーバーを備えたカウンターが何箇所もあり、皆の衆男女共大方は丸テーブルで立って飲んでいるが、こっちはやはり椅子がいい。エビフライナゲットがややこげ気味だったが意外に旨く、ビールを3パイントお代り。

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