東京でも撮ってまっせ ③ 中央線複々線区間で撮る 2007(平成19)年1月8日
首都圏の多くの通勤路線のなかで、都心部と多摩地域を結ぶ中央線の近郊区間、なかでも御茶ノ水~三鷹は緩行線・急行線の複々線区間で、ラッシュ時の通勤電車は、緩行・快速あわせて一時間に40本程度が走り、圧倒的な輸送量を誇っています。急行線を走る快速・特急は、その後、車両も世代交代していますが、訪れた十数年前は、快速は201系、一部でE233系が運転を開始した頃です。また特急列車も、ひと世代、ふた世代の前の車両が走っていました。▲中央線複々線区間の駅撮りとして有名なのは、高円寺か阿佐ヶ谷だろう。今回は阿佐ヶ谷の下り方ホーム端から順光下の列車を狙った。平日の午前8時、「中央特快」が次つぎ通過して行く。これは、クハ201-1先頭のH1編成、量産化の第一編成であり、総数1000両余りの201系のトップナンバー車。この車両、201系が無くなってからも保管され、ネットで見ると、いま改修中の青梅鉄道公園に展示されるようだ。
▲複々線上では4列車の併走・交換も見られ、すべて形式が異なる。左2線緩行線、メトロ05系とE231系、右2線急行線、201系とE233系、あと0.2秒早くシャッターを切れば、顔が揃っていたかも。▲“特快”は、昭和42年、中央線快速の上位種別として「特別快速」の設定に始まる。八王子・高尾方面の「中央特快」、青梅線に直通する「青梅特快」が列車種別として定着していて、「特別快速」の表示を見ることはなくなっていた。京阪神でも、万博後の昭和45年10月ダイヤ改正で、快速の上位種別「特別快速」が計画され、時刻表にも「特別快速」のダイヤが載ったが、改正直前に、本社主導に反発した大鉄局の意向で「新快速」に急遽変更された。▲総武線緩行のE231系、中間のサハE231が6扉車であることのステッカーが貼られている。大量輸送の申し子のような多扉車も姿を消した。▲あずさ色の189系で運転の「ホリデー快速河口湖」が平日でも運転されていた。正面の特急エンブレムが撤去されて、間の抜けた風貌になった。▲新宿8:00発、E351系の下り「スーパーあずさ5号」は、基本+付属編成の長大12両で通過、いまはE353系に。▲E257系の下り「あずさ7号」、2001年から「あずさ」に使われていたが、こちらもE353系と交代。
▲阿佐ヶ谷駅緩行ホームの下り方、ビルの間から冠雪した富士山が見えて感激した。
おなじ阿佐ヶ谷で、その後も撮ったことがあります。その時に撮った「ホリデー快速富士山1号」です。本文に載せた同じ189系ですが、こちらは、こだま色、しかも特急エンブレムが付いています。やっぱり、コッチのほうがいいですね。