東京でも撮ってまっせ ② 朝も夜も583系 平成20(2008)年2月22日
583系はこの時代、定期運用から離脱し、波動輸送、団体輸送に使われていました。JR西日本の京都車は、JR西日本の独自色に変更されたのに対して、JR東日本の仙台車(当時)は国鉄色を堅持していて、先の485系とともに、東は国鉄スタイル・カラーを纏っていることが魅力的でした。冬のこの時期、583系季節運転としては、まだ盛んだったスキー臨や、さらにディズニーランドへ向けて団体臨も多く運転されていました。
▲583系の「ゲレンデ蔵王」、クハネ583-8ほかの583系6連、大船が始発で、埼京、東北、仙山線経由、山形行きの快速列車、JR東の「びゅう」の旅行商品としてのツアー専用列車だった。寝台も設営がなく、全車“ゴロンとシート”での運転。
▲「ゲレンデ蔵王」は金曜日のみの運転で、山形行きの片道のみ、戻りはない。新宿では、埼京線ホームに発着。車両故障で遅れて0時前の到着となり、“花金”で賑わうホームから、ひっそりと出発して行った。お蔭で、その日は宿泊先には0時を過ぎてからの到着となった。▲翌朝には、東北からディズニーランドへの団体臨「わくわくドリーム」を撮りに京葉線へ。青森・秋田~舞浜で運転され、羽越。上越、武蔵野・京葉線経由だった。こちらも「びゅう」の旅行商品としてのツアー専用列車で、不定期の運転だったが、「鉄道ダイヤ情報」で運転日時が公表されていた。列車は舞浜で客扱いを終えて、東京まで回送されるため、新木場で撮影した。▲回送は、東京地下ホームから折り返すため、わずかな時間差で戻りも撮ることができる。本来の目的地の舞浜で撮影、クハネ583-5先頭583系6連▲京葉線は、この撮影で初めて乗車した。せっかくなので、ほかの電車も撮る、この時期は205系が中心だったが、1990年の京葉線東京開業時に新造された、前面デザインが穏やかな顔付きの京葉線バージョン、ほかの205系とは番代区分はなかった。葛西臨海公園にて。▲山手線から転用され、赤14号帯となった205系も走っていた。このクハ204-4先頭の27編成は二段窓になっていて、昭和60年に量産先行車として登場した。最古参205系で、昭和の電車がまだ走っていた。新木場にて▲青22号に塗られた、京葉車両センターの201系もまだ走っていた。新木場にて
総本家青信号特派員様
デカンショまつり号です。
最後まで残った583系仙台車ですが、もともと廃車予定で郡山工場送りのところ、JR東日本仙台支社長が鉄ちゃんだったため、救われたということをご本人から教えていただきました。
この583系は、その後、増収に寄与しましたし、中間車の1ユニット モハネ582-106 モハネ583-106が台湾鉄路管理局に譲渡され、台北機廠跡に整備される台湾鉄道博物館に収蔵される予定です。(折角なら、先頭車を寄贈すべきだったのでは?と思いますが・・・子供でも、プラレールの
中間車より先頭車がいいに決まってます!!)
数奇な運命をたどった583系ですが、台湾鉄道博物館が正式オープンになった際は、是非、会いに行きたいと思っています。
デカンショまつり号さま
コメント、ありがとうございます。当時の仙台支社長が鉄ちゃんとは知りませんでした。本人から聞かれたのなら、間違いありませんね。国鉄色の583系は、ときどき関西にも遠征して、私もよく追いました。間違いなくJRの増収に寄与しましたね。
583系が、台湾鉄道博物館へ貰われていったのは、知っていましたが、中間車なのですか。では先頭車はどこに? 博物館は数年前に訪台した時に特別に見学させてもらいました、台北の旧駅付近の広大な敷地に、当時の建屋も活用して建設中でした。
総本家青信号特派員様
この博物館は、台北駅近くではなく、台北機廠の跡地に開設予定のもので、まだ、開設されていません。2019年5月5日に特別公開されたときに撮影したものをお送りします。まだ、正式に「国家鐡道博物館」としてオープンしていませんが、時折公開されているようです。
もう一枚
2009年2月8日、白岡駅、「ゲレンデ蔵王」の送り込み回送です。
新宿の発車が金曜日の夜のため、白昼延々と仙台から回送され、白岡で快速待避のため、7分停車でした。
座席指定の快速列車で運転すれば、乗る人はいたと思います。
総本家青信号特派員様
せっかくなので、ほかの電車205系のその後です。
1990年の京葉線東京開業時に新製され導入された京葉車両センター(千→都ケヨ)の205系0番台は、沿線にある東京ディズニーリゾートをイメージした前面デザインから「メルヘン顔」と呼ばれていました。
2010年7月からE233系5000番台が京葉線に投入され、205系は順次運用から離脱することになり、2011年7月をもって同線での定期運用を終了しました。余剰となった一部の車両は、4両編成に短縮され、寒冷地対策やトイレ・車椅子スペース設置などの改造がなされ小山車両センター(宮→都ヤマ)に転出し、東北本線(宇都宮線)・日光線で205系600番台として使用されることとなりました。東北本線「小金井-宇都宮-黒磯」間では2013年8月から営業運転を開始しましたが、写真は2014年9月5日の黒磯で折り返すY9編成(クハ204-609・モハ204-609・モハ205-609・クハ205-609)です。
これらの車両も2022年3月12日のダイヤ改正に伴い、東北本線と日光線は全列車がE131系600番台に置き換えられ、栃木県内での205系の運用は終了しました。