京都から紅葉レポート ①

阪急嵐山で直通臨時を撮る

ちょっと投稿をサボっている間にも、季節はどんどん進んで、紅葉真っ盛りの季節となりました。京都も異常なほどの紅葉人気で、観光公害として社会問題化さえもしています。そんな超混雑を掻き分けて、近郊で写した紅葉レポートをお届けします。

本日が今年の最終運転となる阪急嵐山線の直通臨時電車、午後遅めに嵐山駅南端の踏切に着いて、定点撮影を始めた。日中は、線内各停も含めて、ほぼ10分ヘッドの大運転で、線内各停は愛称板を付けたまま往復する。構内左右にある桜の木も赤く色づいて、この季節に相応しいシーンが展開された。

三面二線の嵐山駅、通常発着のある山側線には、「ほづ」が発車まで留置されている。電車はすべて、川側の発着線を使用している。乗車は中央の島ホームで、降車は川側ホームで行い、乗降分離を行っている。

春秋に運転される阪急嵐山線の直通臨時電車は、われわれの時代、「梅嵐急行」「嵯峨野エクスプレス」として、ホントによく通ったものだが、直通客の減少もあって、平成13年に、直通臨時電車姿を消してしまう。その後、平成20年にテスト運転として、6300系が嵐山へ直通運転して復活を果たす。翌年からは、梅田発着だけでなく、河原町、高速神戸、天下茶屋、宝塚始発と、全く新しい運転方式で直通運転が始められた。以来、10年が経過するが、車両も新しくなり、私は横目で見るだけで、全く撮影しなかった。本日、今年最後の運転に当たるため、急に思い立って午後から嵐山へ向かったのだった。「おぐら」の8313編成。梅田、河原町、天下茶屋行きは、すべて8300系の6連で、線内折返しも同様に6連となる。通常使われる6300系4連は、朝夕のみの運用。 夕方の直通電車の最初は、嵐山16時17分発の梅田行き快速特急「さがの」。後部の編成には立ち客も見える乗車率で、一時に比べて、やはり乗車は多くなっているようだ。二番手は、嵐山16時30分発の河原町行き快速特急「おぐら」。線内は各停で、桂から途中停車は烏丸のみ。阪急では間違いなく最短距離を走る特急であり、全国的に見ても、11.4kmしか走らない“特急”は珍しいだろう。陽も次第に暮れてきた。桂行き「あたご」編成が出発する。長らく留置されていた左の「ほづ」が次発となるため、2本並びが見られるのは、これが最後。なお、桂行きは、このように「桂」のみ表示と「桂-嵐山」表示の二種ある。16時57分発の天下茶屋行き特急「ほづ」が発車、大阪メトロ堺筋線内でも、日本橋のみ停車の特急運転を行うことは特筆される。背後の嵐山がシルエットになんり、灯籠風の照明も嵐山らしさを醸し出す。河原町行き快速特急「おぐら」が停車。河原町行き直通は夕方3本あるが、三角形の二辺を行くような河原町行きに、直通客はどの程度いるのかと、三番手の河原町行きに乗ったところ、桂でちょうど半分が下車して大阪方面に向かった。意外と直通客は多い印象だった。17時17分発、高速神戸行き「あたご」が7000系で到着、高速神戸、宝塚行きとも、朝の運転を終えたあと桂車庫に留置され、線内各停で嵐山に送り込まれる。レールも輝き、嵐山の宵が更けてくる。

 京都から紅葉レポート ①」への7件のフィードバック

  1. 大学へ入って一時期、上桂と松尾の真ん中当たりに住んだことがありました。当時の沿線は田んぼばかりで、春にはレンゲ畑でした。その中を201+251の編成がゆっくり行ったり来たりしていました。
    いまはかつての特急が走っているばかりか、梅田や河原町への直通特急も走っているとか。長生きはするもんですな

    • 今の季節ではありませんので申し訳ありませんが、「嵐山線・200・レンゲ畑」といえばこんなものでしょうか。変色していてすみません。

      • いつ頃の写真ですか、まさか1971年ではありませんよね。当時、レンゲ畑あらしが出没していたと風の便りに室町BOXで聞いたことがあるのですが。

          • いやいや、ご一緒したのは嵐山線ではありません。加古川線の青野ヶ原現地闘争であります。C12とレンゲこってりの写真があります。以前に投稿したはずですが。

  2. 総本家青信号特派員様
    今書店に並んでおります鉄道ピクトリアル(気動車急行、近鉄特集)の写真で大暴れの総本家さんですが、これはまさか同じ日ではないでしょうね。午前、午後、夕方、夜で雰囲気が変わることはわかりますが、このように同一場所で時間差対比の写真に接しますと改めて興味が沸きそれぞれの趣がわかります。米手作市さんの言われるのんびり200形は大なまずの印象でしたが、後に広島に行った宝塚線610形の京都線版210形、それに時々P-6も入っていましたが、デロ10木造車は消えてしまって能勢電で撮ることになりました。宝塚で見る六甲山系も好きですが、嵐山の西山連峰ですか、山が迫ってくるところがいいですね。嵐山駅ホームの趣のある照明器具は今でもあの形で残っていますか。LEDですか。

    • 準特急さま
      いつもコメントをいただき、ありがとうございます。これを撮ったのは、“大暴れ”したあとの撮影ですが、たまたま家で眺めていた、ある大学の鉄研機関誌の表紙が、この場所で撮ったもので、ちょうど直通臨時の最終日に当たり、すぐ駆けつけました。どちらかと言えば慎重派ですが、久しぶりに“思い立って”の行動となりました。もっと晴れていると、さらに午後、夕方、夜の移り変わりが分かるのですが、それでも、一時間あまりの滞在で、時間の変化が撮れるのも、陽の短いこの時期ならではのことです。

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