こんばんは。東京、埼玉は昨日からぐっと秋めいてきて、ジャケットを着ていても汗をかかない過ごしやすい気候となってきました。
前々回、前回と臨時列車が続いたので、今回は地元の静岡鉄道の話題をご紹介します。
1000系に統一され、車両面では差異に乏しかった静岡鉄道に、新型車両が投入されました。鉄道事業の経営状態が決して芳しくないと聞いていただけに、既存車の全編成を完全新造車で置き換えるということには非常に驚きました。2014年のEVEの最終日で、夕方からマンドリンクラブのお手伝いをしていた帰り道にそのニュースを目にしたと記憶しています。
一方で気になるのは1000系の動向です。最初に廃車になるのはどの編成か、と地元の仲間たちと情報交換をしていました。
最初に廃車となるのは、1004Fという情報が入ってきました。ラッピング車であり、特に思い入れのない編成だったので一安心していましたが、運用離脱直前の一週間はラッピングを剥がしてヘッドマーク付きで走ると聞いてA3000形と同じくらい顔がクリアブルーになりました。よりにもよってその一週間がオーストリア旅行と被っていたのでした。京都から静岡の距離ならともかく、一万キロも離れてしまってはどうしようもありませんでした。
1004Fとはなんとも歯切れの悪い別れをしてしまった一方、A3000形の一番列車は日程を合わせ、乗車することができました。
一番列車に乗るために、一時間ほど前に新静岡駅へ向かうと、平日であるにも関わらず、かなりの人出でした。ホームでは見知った顔も見かけ、あれこれ話しながら過ごしていました。
運行開始式典は社長や市長も出席して盛大に執り行われました。肝心の一番列車に乗車できるか心配だったものの、案外すんなりと乗車できたことには少しおどろきました。
吹奏楽部の演奏に送られて新静岡駅を出発し、明るい車内と独特なつり革、VVVFの音に車内LCDなど、気になるところが目と耳についているうちに新清水駅へ到着しました。
運行開始初日は一日乗車券を使って、何度も乗車と撮影を繰り返しました。新鮮でもあり、違和感もあり、とにかく楽しい一日でした。
車両の外観は東急6000系をリデザインした形ですが、塗装によって丸っぽく見える独特なものになっています。
車内は総合車輛製作所のブランド「SUSTINA」で見られるロールバーをはじめ、特徴的なつり革、1000系では一部にしかなかった網棚の全席配置、車いすスペース等々がありますが、少々乱暴に言ってしまうとJR東日本のE235系とほぼ同じ印象です。後日、山手線で乗車した際に受けた印象がA3000形のそれに近かったことがおかしかったです。
意外だったのが、ドア上のLCDでした。関東で見られる2画面タイプかと思いきや、阪急の新1000・1300系や7300系更新車で見られる32インチのハーフサイズタイプだったことです。こんな場所で関西、それも阪急電車の雰囲気を感じられることも面白いです。
運行開始直前から、各駅では大々的に宣伝を行い、地元メディアにも多く取り上げられていました。特に「shizuoka rainbow trains」と称して、全12本のうち7編成を7色(パッションレッド、プリティピンク、ブリリアントオレンジイエロー、フレッシュグリーン、ナチュラルグリーン、クリアブルー、エレガントブルー)に塗装し、2019年度の静鉄創立100周年に合わせて7色をそろえるという仕掛けや、A3000形をが一同に介したイラストなどの宣伝効果は抜群であるかと思います。
2016年10月現在、A3000形は1本のみですが、静岡鉄道のサイトでは運用が公開され、遠方在住で姿を見たい方も容易に情報を入手できます。そろそろ二本目が登場しても良いころですが、次は何色になるのか楽しみです。
寺田咲築様
早速新車の情報を有難うございます。車両のみならずいろいろな情報が入っており報告の仕方に参考となる点が多く感心しました。静鉄はフリークエントに来ますが車両の変化に乏しくなかなか出かけることがなかったのですが、一度その新車も見たいですね。家が建てこんだような所ばかり走る印象で新清水の鉄橋以外に撮影場所に苦労しますが、どこか自然を入れた場所はあるのでしょうか。寺田さんの走行写真の緑をバックにした場所は静岡手前のあたりですか。
準特急様
返信が遅くなり申し訳ありません。
静鉄も、同じ形式でも微妙な差があって、地元にいた自分にはその個体差を楽しめたのですが、他の方にとってはなかなかとっつきにくいというのが実情でしょうね。新車の導入で分かりやすい変化も増えたので、注目度が上がればいいなと思っております。
写真の撮影地ですが、これは長沼駅のホームです。おっしゃるように、沿線には住宅地が多いですが柚木~長沼間には護国神社の森を背景に撮影できる場所があります。自然らしい撮影場所はこの二か所ぐらいになります。