信号場(1)
幹線の単線区間を旅していると、駅でもないところで、突然、列車の交換がある。信号場である。「もっぱら列車行き違い、または待ち合わせを行なうために使用する停車場」と定義されている。停車場は、駅、操車場、信号場に分類され、駅と同じ括りとなるが、駅を設置しても旅客が見込めない立地の場合、信号場の設置となる。人里離れたところに設置されることも多く、通常は乗り降りできないため、趣味的な興味は尽きない。
信号場の代表例は、単線区間における行き違いのためだが、複線区間で追い抜き専用の待避線を設けた信号場や、駅と駅の中間で線路が別方向へ分岐する地点、また単線から複線に変わる地点も信号場と呼ばれる(例外もあり)。運行形態の変化により、信号場の必要性がなくなり、改廃された例も多い。
▲日豊本線の南霧島信号場、霧島神宮~国分間に昭和41年に設置された。撮影当時は、まだ設置から間もないことが写真からも伺える。列車は、西鹿児島発門司港・広島行き「青島」、列車交換のためには構内は直線になっていることが望ましく、全体がカーブした信号場は珍しい。電化後の現在も活用されている(昭和45年)。